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給料・年収・待遇ガイド【外国人向け】

契約社員の待遇と正社員との違い

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
契約社員の待遇と正社員との違い

日本で働く外国人向けに、契約社員と正社員の待遇差を徹底比較。給料・ボーナス・福利厚生・昇進機会の違いから、無期転換ルールや同一労働同一賃金まで、具体的なデータとともに解説します。自分に合った雇用形態を選ぶための完全ガイドです。

契約社員の待遇と正社員との違い|給料・ボーナス・福利厚生を徹底比較

日本で働く外国人にとって、「契約社員」と「正社員」の違いを正しく理解することは、キャリア選択において非常に重要です。雇用形態によって給料やボーナス、福利厚生、昇進の機会が大きく異なるため、就職活動や転職の際に十分な知識を持っておく必要があります。

この記事では、契約社員と正社員の待遇差を具体的なデータとともに解説します。外国人労働者として自分に合った働き方を選ぶための参考にしてください。

契約社員と正社員の基本的な違いとは

契約社員(keiyakushain)と正社員(seishain)の最も大きな違いは、雇用期間の定めの有無です。

正社員は「無期雇用」であり、定年までの長期雇用が前提となります。会社側から解雇するには厳格な要件が必要で、日本の労働法により強く保護されています。

一方、契約社員は「有期雇用」であり、3ヶ月〜1年の契約期間を定めて働きます。契約期間が終了するたびに更新の可否が判断され、更新されない場合は雇用が終了します。有期労働契約の上限は原則として最長3年(専門職や60歳以上は5年)と法律で定められています。

比較項目正社員契約社員
雇用期間無期限(定年まで)有期(原則最長3年)
契約更新なし(継続雇用)あり(更新の可否あり)
解雇の難易度非常に厳格契約満了で終了可能
業務範囲幅広い(転勤・異動あり)限定的(契約内容に基づく)
昇給・昇進あり基本的になし
勤務時間フルタイム契約により柔軟

この基本的な違いが、給料やボーナス、福利厚生などの待遇差につながっています。詳しくは日本での就職活動ガイドも参考にしてください。

給料・年収の違いを具体的なデータで比較

契約社員と正社員の給料には、明確な差があります。日本の給与体系を理解した上で、具体的な数字を見ていきましょう。

正社員は一般的に月給制で、毎月一定額の基本給が支払われます。年齢や勤続年数に応じて昇給があり、長く働くほど収入が増えていきます。

契約社員の場合も月給制が多いですが、昇給の機会は基本的にありません。50代前半の契約社員の賞与は、20代前半の正社員の賞与にも及ばないケースがあると報告されています

ただし、専門スキルを持つ契約社員の場合は事情が異なります。ITエンジニアや特定の専門職では、契約更新のたびに報酬を再交渉できるため、正社員よりも高い時給・月給を得られるケースもあります。年収アップの方法を知っておくことが大切です。

ボーナス(賞与)の仕組みと格差

ボーナスは契約社員と正社員の間で最も大きな待遇差が生じる項目の一つです。

厚生労働省の調査によると、正社員の年間ボーナスは平均約108万円に対し、契約社員は平均約22万円と大きな差があります。さらに、契約社員のボーナスは「支給あり」が51.2%、「支給なし」が46.1%と、約半数の契約社員がボーナスを受け取っていないのが現状です。

正社員の場合、ボーナスは「基本給×支給月数」で計算されるのが一般的です。例えば基本給25万円で支給月数が年間4ヶ月であれば、年間ボーナスは100万円となります。

一方、契約社員のボーナスは「一律5万円」「一律10万円」など定額で支給されるケースが多く、業績や個人評価に連動しないことがほとんどです。ボーナスの仕組みと相場について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。

法律上、企業にはボーナスを支給する義務はありません。契約社員として就職する際は、雇用契約書に賞与の記載があるかどうかを必ず確認しましょう。

福利厚生の違いと確認すべきポイント

福利厚生は、正社員と契約社員の間で差がつきやすい領域です。

法定福利厚生(社会保険)

健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険などの法定福利厚生は、一定の条件を満たせば契約社員にも適用されます。正社員と同じ条件で加入でき、健康保険料の50%は会社が負担します。

税金・社会保険について詳しくは関連記事で解説しています。

法定外福利厚生

企業が独自に提供する福利厚生では、正社員と契約社員の差が顕著に現れます。

福利厚生項目正社員契約社員
住宅手当あり(多くの企業)なし〜一部あり
通勤手当全額〜上限あり全額〜上限あり
家族手当ありなし〜一部あり
資格取得支援ありなし〜一部あり
社員食堂・割引あり企業による
退職金あり(多くの企業)なし(ほぼ)
社員旅行・イベントあり企業による

特に住宅手当や通勤手当は毎月の手取り額に直結するため、就職先を選ぶ際に必ず確認すべきポイントです。給与明細の見方を理解しておくと、実際の待遇を正確に把握できます。

有給休暇と労働時間の違い

有給休暇については、契約社員も正社員と同じ条件で取得する権利があります。6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤していれば、雇用形態に関係なく有給休暇が付与されます。

3ヶ月契約を繰り返し更新している場合でも、通算で6ヶ月を超えれば有給休暇の権利が発生します。これは労働法で保障された権利であり、会社が拒否することはできません。

労働時間については、契約社員の方が柔軟に設定できるケースがあります。フルタイム勤務だけでなく、短時間勤務や週4日勤務など、契約内容に応じた働き方が可能です。残業代の計算方法は正社員と同じルールが適用されます。

無期転換ルール(5年ルール)を活用する

契約社員にとって知っておくべき重要な制度が「無期転換ルール」です。これは、同じ会社で通算5年を超えて有期労働契約が更新された場合、労働者が申し込めば無期雇用に転換できるという制度です。

会社側は、無期転換の申し込みを基本的に拒否することができません。ただし注意が必要なのは、「無期転換=正社員」ではないという点です。無期転換後も、給与や待遇は従来の契約社員と同じまま、雇用期間だけが無期限になるケースが多くあります。

とはいえ、雇い止めの不安がなくなるという大きなメリットがあります。キャリアアップを目指す外国人労働者にとって、正社員登用の足がかりとなる可能性もあります。

無期転換の申し込みは、通算5年を超えた時点で発生する権利です。具体的な手続きについては、会社の人事部門や労働基準監督署に相談することをおすすめします。

同一労働同一賃金の影響と今後の変化

2020年4月に施行された「同一労働同一賃金」制度(パートタイム・有期雇用労働法)により、契約社員の待遇は改善の方向に向かっています。

この制度では、正社員と契約社員の間で「不合理な待遇差」を設けることが禁止されています。同じ仕事をしているにもかかわらず、雇用形態だけを理由にボーナスや手当に差をつけることは認められません。

実際に、最高裁判決では契約社員への各種手当の不支給が違法と判断されたケースもあります。派遣社員と正社員の待遇差についても同様の議論が進んでおり、非正規雇用者全体の待遇改善が期待されています。

外国人労働者として、もし正社員と同じ仕事をしているのに明らかに低い待遇を受けていると感じた場合は、会社に説明を求める権利があります。不当な待遇差については、労働基準監督署や外国人労働相談窓口に相談することができます。

契約社員から正社員を目指す方法

契約社員として経験を積んだ後、正社員を目指すことも可能です。以下の方法を検討してみましょう。

1. 正社員登用制度を利用する 多くの企業では、一定期間勤務した契約社員を正社員に登用する制度があります。入社時に正社員登用の実績や条件を確認しておきましょう。

2. 社内で実績を作る 契約社員の業務範囲は限定的ですが、与えられた業務で成果を出すことで、正社員登用の候補になりやすくなります。

3. 転職で正社員を目指す 契約社員としての経験をアピールし、別の企業の正社員ポジションに応募する方法もあります。転職サイトやエージェントを活用すると効率的です。

4. 日本語力を向上させる 日本語能力が高いほど、正社員として採用される可能性は高くなります。N2以上の取得を目指しましょう。

5. 在留資格を確認する 正社員への切り替えに伴い、在留資格の変更が必要になる場合があります。事前に入管への相談を行いましょう。

外国人が契約社員として働く際の注意点

外国人労働者が契約社員として日本で働く際には、いくつかの重要な注意点があります。

まず、在留資格との関係です。契約社員であっても、就労可能な在留資格を持っていれば問題なく働けます。ただし、契約満了で雇用が終了した場合、次の仕事が見つかるまでの在留資格に注意が必要です。

次に、契約書の確認です。履歴書や契約書の内容を十分に理解した上で署名することが大切です。特に契約期間、更新条件、ボーナスの有無、福利厚生の範囲は必ず確認しましょう。

また、副業やダブルワークを検討する場合は、契約書に副業禁止条項がないかの確認も重要です。手取り額のシミュレーションを行い、生活に必要な収入が確保できるか事前に計算しておくことをおすすめします。

まとめ:自分に合った雇用形態を選ぼう

契約社員と正社員には、給料・ボーナス・福利厚生・昇進機会など多くの面で待遇差があります。正社員は安定性と充実した待遇が魅力ですが、契約社員には業務範囲が限定的で専門性を活かしやすいというメリットもあります。

大切なのは、自分のキャリア目標やライフスタイルに合った雇用形態を選ぶことです。日本での長期的なキャリアを考えている場合は正社員を目指し、専門スキルを活かして柔軟に働きたい場合は契約社員も選択肢になります。

給料・年収・待遇ガイドに戻って、日本で働く外国人の待遇に関する全体像を把握し、自分に最適な働き方を見つけてください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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