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給料・年収・待遇ガイド【外国人向け】

最低賃金と地域差を都道府県別に解説

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
最低賃金と地域差を都道府県別に解説

2025年度の日本の最低賃金を都道府県別に一覧で解説。東京都1,226円から高知県1,023円まで地域差が生まれる理由や背景、外国人労働者が知るべき権利と対処法、実質賃金での地域比較まで詳しく紹介します。

最低賃金と地域差を都道府県別に解説【外国人労働者が知るべきポイント】

日本で働く外国人にとって、最低賃金は自分の収入を守るための最も基本的な知識です。しかし、日本の最低賃金は全国一律ではなく、都道府県ごとに異なることをご存知でしょうか?2025年度には全国平均が1,121円に達し、全47都道府県で初めて時給1,000円を超えました。本記事では、最低賃金の仕組みから都道府県別の金額、地域差が生まれる理由、そして外国人労働者が知っておくべき実践的なポイントまで詳しく解説します。

日本の最低賃金制度の基本を理解しよう

日本の最低賃金制度は、「最低賃金法」に基づいて運用されています。最低賃金には地域別最低賃金特定最低賃金の2種類がありますが、外国人労働者に最も関係するのは地域別最低賃金です。

地域別最低賃金は、都道府県ごとに毎年改定されます。パート・アルバイト・派遣社員・正社員など、雇用形態に関わらず、すべての労働者に適用されます。もちろん、外国人労働者も例外ではありません。国籍に関係なく、日本国内で働くすべての労働者は最低賃金以上の報酬を受け取る権利があります。

最低賃金を下回る賃金で労働契約を結んだ場合、その部分は法律上無効となり、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます。雇用主が最低賃金を守らない場合は、労働基準監督署に相談することができます。日本の労働法・職場の権利について詳しく知りたい方は、関連記事もご確認ください。

都道府県別の最低賃金一覧【2025年度版】

2025年度(2025年10月〜2026年9月)の最低賃金は、厚生労働省の発表に基づき以下の通りです。全国平均は1,121円で、前年から66円の過去最大の引き上げとなりました。

ランク都道府県最低賃金(円/時)前年からの引上げ額
上位東京都1,226+63
上位神奈川県1,225+63
上位大阪府1,177+63
上位埼玉県1,141+63
上位千葉県1,140+64
上位愛知県1,140+63
上位京都府1,122+64
上位兵庫県1,116+65
中位静岡県1,097+63
中位三重県1,087+64
中位広島県1,082+62
中位北海道1,076+66
中位福岡県1,073+72
中位長野県1,068+60
中位栃木県1,067+63
下位岩手県1,031+38
下位秋田県1,031+34
下位長崎県1,031+38
下位鳥取県1,030+38
下位佐賀県1,030+34
下位青森県1,029+31
下位鹿児島県1,026+29
最下位高知県1,023+26
最下位宮崎県1,023+26
最下位沖縄県1,023+26

最高額の東京都(1,226円)と最低額の高知県・宮崎県・沖縄県(1,023円)の差は203円です。1日8時間、月22日働いた場合、月収に約35,728円の差が出ます。年間では約42万円以上の開きとなり、働く地域によって収入が大きく変わることがわかります。

なぜ最低賃金に地域差が生まれるのか?

最低賃金の地域差には、制度的な理由と経済的な背景があります。東京新聞の解説記事でも取り上げられているように、主に以下の3つの要素が影響しています。

決定基準となる3つの要素

地域別最低賃金は、以下の3つの要素を総合的に考慮して決定されます。

  1. 労働者の生計費:住居費や食費など、その地域で生活するために必要な費用
  2. 労働者の賃金:その地域で実際に支払われている賃金水準
  3. 通常の事業の賃金支払能力:地域の企業が支払える賃金の限度

東京や大阪などの大都市圏は物価が高く、特に家賃は地方と比べて数倍の差があります。そのため、生計費をカバーするために最低賃金も高く設定されます。一方、地方では物価が比較的低いため、最低賃金も低く抑えられる傾向にあります。

ランク制度による分類

厚生労働省の中央最低賃金審議会は、都道府県をA・B・Cの3つのランクに分類しています(参考:労働政策研究・研修機構)。2023年からは従来の4区分から3区分に変更され、地域格差の縮小が図られています。

  • Aランク(6都府県):東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉
  • Bランク(28道府県):北海道、京都、兵庫など
  • Cランク(13県):青森、岩手、秋田、高知、宮崎、沖縄など

2025年度はCランクの引き上げ額が最も大きく、格差是正と深刻な人手不足への対応が進められています。

地域差が外国人労働者に与える影響

最低賃金の地域差は、外国人労働者のキャリア選択と生活に大きな影響を与えます。

高賃金地域のメリットとデメリット

東京や大阪などの大都市圏で働く場合、賃金は高いものの、生活費(特に家賃)も高額です。例えば、東京23区のワンルームマンションの家賃は平均7〜10万円ですが、地方都市では3〜5万円程度で済むことが多いです。住居・生活インフラに関する記事で、地域ごとの生活費を比較できます。

大都市圏の特徴:

  • 最低賃金が高い(時給1,100〜1,226円)
  • 家賃・物価が高い
  • 求人数が多く、選択肢が豊富
  • 外国人コミュニティが充実

地方で働くメリット

一方、地方で働く場合は最低賃金こそ低いものの、生活費が大幅に安い点が魅力です。結果的に、手元に残るお金は大都市と同程度になるケースもあります。地域別就職ガイドで、各地域の就職事情を詳しく確認してみてください。

地方の特徴:

  • 最低賃金は低め(時給1,023〜1,070円程度)
  • 家賃・物価が安い
  • 特定技能ビザでの求人が多い(農業・製造業・介護)
  • 自治体からの支援制度が充実していることも

実質賃金で比較する重要性

最低賃金の金額だけでなく、物価を考慮した実質賃金で比較することが重要です。経済産業研究所(RIETI)の研究でも、地域間の実質賃金格差は名目上の差ほど大きくないことが指摘されています。

比較項目東京都福岡県秋田県
最低賃金(時給)1,226円1,073円1,031円
月収目安(176時間)215,776円188,848円181,456円
平均家賃(1R)約80,000円約45,000円約35,000円
家賃差引後約135,776円約143,848円約146,456円

この表が示すように、家賃を考慮すると地方のほうが手取りが多くなるケースもあります。

最低賃金が守られていない場合の対処法

外国人労働者の中には、最低賃金を下回る賃金で働かされているケースも報告されています。自分の権利を守るために、以下の対処法を知っておきましょう。

自分の時給を確認する方法

月給制の場合は、以下の計算式で時給換算ができます:

時給 = 月給 ÷ 月の所定労働時間

例えば、月給18万円で月の所定労働時間が176時間の場合、時給は約1,023円です。この金額が勤務地の最低賃金を下回っていないか確認しましょう。

相談窓口

最低賃金に関する問題がある場合、以下の窓口に相談できます:

  • 労働基準監督署:各都道府県に設置、多言語対応あり
  • 外国人労働者相談コーナー:英語・中国語・ポルトガル語など対応
  • 法テラス(日本司法支援センター):無料法律相談
  • 各都道府県の労働局:労働条件に関する総合相談

相談は無料で、在留資格に影響はありません。給料・年収・待遇ガイドも合わせてご確認ください。

2026年以降の最低賃金の見通し

日本政府は、2030年代半ばまでに全国加重平均で時給1,500円を目指す方針を打ち出しています(Nippon.com参考記事)。今後も最低賃金は毎年引き上げられる見通しです。

外国人労働者への影響

最低賃金の引き上げは、外国人労働者にとって以下のような影響があります:

  • 収入増加:特にパート・アルバイトの時給が底上げされる
  • 求人の変化:人件費上昇により、自動化が進む業界も
  • 地方の魅力向上:地域格差の縮小により、地方での就労メリットが増す

外国人が活躍する業界トレンドでは、今後の労働市場の動向についても詳しく解説しています。

まとめ:最低賃金を理解して賢く働こう

日本の最低賃金は都道府県ごとに異なり、2025年度は最高1,226円(東京都)から最低1,023円(高知県等)まで203円の差があります。しかし、生活費を考慮した実質賃金で比較すると、地方にも大きなメリットがあります。

外国人労働者として日本で働く際は、以下のポイントを押さえておきましょう:

  • 勤務地の最低賃金を必ず確認する
  • 月給の場合は時給換算して最低賃金を下回っていないかチェック
  • 最低賃金だけでなく、生活費を含めた総合的な判断をする
  • 問題がある場合は労働基準監督署に相談する(無料・在留資格への影響なし)
  • 毎年10月頃に改定されるため、最新情報を確認する

自分の権利を正しく理解し、適正な賃金で安心して働ける環境を確保しましょう。税金・社会保険・年金についても理解を深めることで、日本での生活をさらに充実させることができます。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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