介護職の仕事内容と必要な資格まとめ

日本の介護職の仕事内容(身体介護・生活援助)、必要な資格(初任者研修・実務者研修・介護福祉士)、外国人が介護職で働くための4つの在留資格(特定技能・技能実習・介護・EPA)を詳しく解説。給料相場やキャリアパスも紹介する介護職志望者必読の完全ガイドです。
介護職の仕事内容と必要な資格まとめ
日本の高齢化が急速に進む中、介護職は社会を支える不可欠な仕事として注目されています。65歳以上の人口が全体の28%を超える日本では、2025年までに約253万人の介護職員が必要とされており、外国人労働者への期待も年々高まっています。
この記事では、介護職の具体的な仕事内容、必要な資格、外国人が介護職に就くための方法を詳しく解説します。これから介護業界で働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
介護職の主な仕事内容
介護職とは、高齢者や障がい者の日常生活をサポートする仕事の総称です。仕事内容は大きく「身体介護」と「生活援助」の2つに分かれます。
身体介護
身体介護は、利用者の体に直接触れて行うケアです。具体的には以下のような業務が含まれます。
- 食事介助:食事の準備や食べるサポート、誤嚥防止の見守り
- 入浴介助:入浴の準備、洗体の手伝い、安全確認
- 排泄介助:トイレへの移動サポート、おむつ交換
- 移動介助:車いすへの移乗、歩行の付き添い
- 着脱介助:衣服の着替えのサポート
生活援助
生活援助は、利用者の日常生活を間接的にサポートする業務です。
- 調理:栄養バランスを考えた食事の準備
- 掃除・洗濯:居室や共用スペースの清掃、衣類の洗濯
- 買い物代行:日用品や食材の買い出し
- 服薬管理:薬の準備や服用の確認
介護職は体力的に大変な面もありますが、利用者やその家族から「ありがとう」と感謝される場面が多く、やりがいを感じられる仕事です。詳しい業界情報は介護・医療業界で働く完全ガイドをご覧ください。
介護職の勤務先と働き方
介護職が働く場所は多岐にわたります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った職場を選びましょう。
| 勤務先 | 特徴 | 勤務形態 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 要介護3以上の方が入居。手厚い身体介護が中心 | 交代制(夜勤あり) | 本格的な介護スキルを身につけたい方 |
| 介護老人保健施設 | リハビリ重視の施設。医療職との連携が多い | 交代制(夜勤あり) | 医療知識も学びたい方 |
| グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活する施設 | 交代制(夜勤あり) | 少人数でじっくりケアしたい方 |
| デイサービス | 日帰りで通う施設。レクリエーション活動が多い | 日勤のみ | 夜勤を避けたい方 |
| 訪問介護 | 利用者の自宅を訪問してケアを提供 | 日勤中心 | 自立した働き方がしたい方 |
| 有料老人ホーム | 民間運営の施設。サービス品質が求められる | 交代制(夜勤あり) | 接遇スキルを活かしたい方 |
施設ごとの詳しい違いは介護施設の種類と特徴を比較で確認できます。また、訪問介護について詳しくは訪問介護の仕事内容と特徴をお読みください。
介護職に必要な資格一覧
2024年4月より、介護事業所で働く場合は「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されました。そのため、無資格のままでは介護事業所で働くことが難しくなっています。以下に、段階別の主要な介護資格を紹介します。
入門レベルの資格
認知症介護基礎研修は、介護職として働くための最初のステップです。eラーニングで約150分の受講と確認テストで修了でき、費用も比較的安価です。2024年4月から全ての介護従事者に受講が義務付けられています。
介護職員初任者研修は、介護のスタートラインとなる資格です。全130時間のカリキュラムで、食事・入浴・排泄介助などの基本的な介護技術を学びます。修了すると「介護職員初任者研修修了者」として、幅広い介護施設で働くことができます。
中級レベルの資格
介護福祉士実務者研修は、初任者研修の上位資格にあたります。450時間のカリキュラムで、より高度な介護知識と技術を習得します。修了者は「サービス提供責任者」として訪問介護事業所で働くことができるほか、たんの吸引などの医療的ケアも行えるようになります。
上級レベルの資格(国家資格)
介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。利用者への直接的な介護だけでなく、ご家族への相談対応やアドバイス、後輩の指導・育成なども担当します。受験には実務経験3年以上(1,095日以上)と540日以上の従事日数に加え、実務者研修の修了が必要です。
資格取得の詳しい方法は介護福祉士の資格取得方法【外国人向け】で解説しています。
介護職の給料・年収の目安
介護職の給料は、保有資格や経験年数、勤務先によって大きく異なります。以下に資格別の月給目安をまとめました。
| 資格 | 月給目安 | 年収目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 無資格(認知症基礎研修のみ) | 約18万〜20万円 | 約250万〜280万円 | パートや派遣が多い |
| 初任者研修修了 | 約19万〜22万円 | 約270万〜310万円 | 正社員の求人も増える |
| 実務者研修修了 | 約20万〜24万円 | 約290万〜340万円 | サービス提供責任者が可能 |
| 介護福祉士 | 約22万〜25万円 | 約320万〜380万円 | 夜勤手当含む |
| ケアマネジャー | 約25万〜30万円 | 約370万〜430万円 | デスクワーク中心 |
夜勤手当(1回あたり4,000〜8,000円)や資格手当(月5,000〜15,000円)が加算されるケースも多いため、実際の収入はこれより高くなることもあります。給与の詳しい情報は介護業界の給与相場と待遇を徹底解説でご確認ください。
外国人が介護職で働くための4つの在留資格
外国人が日本で介護職として働くには、主に4つの在留資格があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったルートを選びましょう。
1. 特定技能「介護」
特定技能ビザは、即戦力として働ける外国人向けの在留資格です。介護技能評価試験と介護日本語評価試験、日本語能力試験N4以上の合格が必要です。在留期間は最長5年で、2号への移行が認められれば更新も可能です。
2. 技能実習「介護」
技能実習制度を通じて介護技術を学びながら働く方法です。母国への技術移転が目的とされていますが、実質的には人材確保の役割も果たしています。入国前に日本語能力試験N4相当の能力が求められます。
3. 在留資格「介護」
介護福祉士の国家資格を取得した外国人が対象の在留資格です。在留期間の更新に制限がなく、長期的に日本で働くことができます。介護福祉士養成施設を卒業するか、実務経験ルートで資格を取得する必要があります。
4. EPA(経済連携協定)介護福祉士候補者
インドネシア・フィリピン・ベトナムの3カ国との経済連携協定に基づく制度です。来日後に介護施設で就労しながら介護福祉士の国家試験合格を目指します。詳しくはEPA介護士制度の解説をご覧ください。
各在留資格の比較と選び方をよく理解したうえで、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
介護職で求められる日本語力
介護は対人サービスであり、利用者とのコミュニケーションが業務の中心です。日本語能力は介護職として働くうえで非常に重要です。
必要な日本語レベルの目安
- 入職時:日本語能力試験N4以上(基本的な日本語の理解)
- 実務で求められるレベル:N3〜N2(日常的な場面で使われる日本語の理解)
- 介護福祉士試験受験:N2以上が望ましい
覚えるべき専門用語
介護現場では、一般的な日本語だけでなく、専門用語を理解する必要があります。「褥瘡(じょくそう)」「嚥下(えんげ)」「拘縮(こうしゅく)」など、日常生活では使わない医療・介護用語も多くあります。介護現場の日本語と覚えるべき専門用語や介護の仕事で使える日本語フレーズ集で事前に学習しておくことをおすすめします。
介護職のキャリアパス
介護職は段階的にキャリアアップできる仕事です。無資格から始めても、経験と資格取得を重ねることで着実にステップアップできます。
ステップ1:介護職員初任者研修(入職〜1年目) まずは基礎的な介護技術を学び、現場に慣れることが大切です。
ステップ2:実務者研修(2〜3年目) より高度な知識を身につけ、サービス提供責任者を目指します。
ステップ3:介護福祉士(3年以上の実務経験後) 国家資格を取得し、チームリーダーや管理者候補として活躍します。
ステップ4:ケアマネジャー・管理者(5年以上の経験) ケアプランの作成や施設の管理運営を担当します。
詳しいキャリアの道筋は介護業界のキャリアパスと昇進ルートで解説しています。また、外国人介護士として成功している先輩たちの体験談は外国人介護士の成功事例とアドバイスでご覧いただけます。
介護職に就くための準備と心構え
介護職として働き始める前に、以下のポイントを押さえておきましょう。
体力づくり
介護職は身体を使う仕事です。移乗介助や入浴介助など、体力が求められる場面が多くあります。日頃から運動習慣をつけ、腰痛予防のストレッチなども行っておくと良いでしょう。
メンタルヘルスケア
利用者の死や認知症による言動への対応など、精神的に負担を感じることもあります。自分なりのストレス発散方法を持ち、同僚との情報共有やカウンセリングの活用も大切です。
異文化理解
外国人として働く場合、日本の介護文化や高齢者との接し方を理解する必要があります。日本のビジネスマナー・文化を事前に学んでおくと、職場でのコミュニケーションがスムーズになります。
求人の探し方
介護職の求人は、ハローワークや介護専門の求人サイトで見つけることができます。外国人向けの求人は求人サイト・転職エージェント活用ガイドでも紹介しています。介護業界の今後の需要と将来性を理解したうえで、長期的なキャリアプランを立てることが成功の鍵です。
まとめ
介護職は、日本の超高齢社会を支える重要な仕事です。身体介護や生活援助を中心に、利用者の生活全般をサポートします。2024年4月からは認知症介護基礎研修が義務化され、介護職として働くためには最低限の資格取得が必要になりました。
外国人が介護職で働くには、特定技能・技能実習・介護・EPAの4つの在留資格があり、それぞれ取得条件や在留期間が異なります。自分の状況や目標に合わせて最適なルートを選びましょう。
介護業界は慢性的な人材不足が続いており、外国人介護士への期待は今後さらに高まることが予想されます。資格取得と日本語力の向上を両立させながら、着実にキャリアを築いていってください。
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