介護の仕事で使える日本語フレーズ集

介護現場で外国人が使える日本語フレーズを場面別に紹介。食事介助・入浴介助・排泄介助・移動介助・緊急時・介護記録まで、読み方付きで実践的なフレーズを網羅。外国人介護士が現場ですぐに活用できる完全ガイドです。
介護の仕事で使える日本語フレーズ集【外国人介護士必携】
日本の介護現場で働く外国人にとって、利用者やスタッフとのコミュニケーションは最も重要なスキルの一つです。適切な日本語フレーズを身につけることで、利用者に安心感を与え、チームとの連携もスムーズになります。本記事では、介護の各場面で実際に使えるフレーズを場面別に整理し、すぐに現場で活用できるようまとめました。日本語能力と語学スキル向上ガイドと合わせて活用してください。
介護現場で日本語フレーズが重要な理由
介護の仕事では、利用者(りようしゃ)の身体に直接触れるケアを行うため、事前の声かけが欠かせません。声かけなしにいきなり体に触れると、利用者は驚いて不安を感じたり、転倒などの事故につながる危険があります。
特に外国人介護士の場合、日本語レベルが十分でないと、利用者との信頼関係を築くのが難しくなります。しかし、現場で頻繁に使うフレーズをしっかり覚えておけば、日本語が完璧でなくても安心して業務をこなせます。
声かけの基本原則として覚えておきたいポイントは以下の通りです。
- ゆっくり、はっきり話す:高齢者はテンポが速い会話や高い声が聞き取りにくい場合があります
- 丁寧語(「〜です」「〜ます」)を基本にする:複雑な敬語よりもシンプルな丁寧語のほうが伝わりやすい
- 笑顔でアイコンタクトを取る:言葉だけでなく、表情や態度も大切なコミュニケーション手段です
- 相手の反応を確認する:一方的に話すのではなく、理解しているか確認しながら進める
基本の挨拶・日常会話フレーズ
介護現場での1日は、利用者への挨拶から始まります。以下のフレーズは毎日使う基本表現です。
| 場面 | 日本語フレーズ | 読み方 | 英語の意味 |
|---|---|---|---|
| 朝の挨拶 | おはようございます | ohayou gozaimasu | Good morning |
| 体調確認 | ご気分はいかがですか? | go-kibun wa ikaga desu ka? | How are you feeling? |
| 手伝いの申し出 | お手伝いしましょうか? | o-tetsudai shimashou ka? | May I help you? |
| 励まし | 無理をなさらないでください | muri wo nasaranaide kudasai | Please don't overexert yourself |
| 褒める | お元気そうですね | o-genki sou desu ne | You look well |
| 別れの挨拶 | また明日お会いしましょう | mata ashita o-ai shimashou | See you tomorrow |
| 感謝 | ありがとうございます | arigatou gozaimasu | Thank you |
| お詫び | 申し訳ございません | moushiwake gozaimasen | I'm sorry |
これらの基本フレーズは、日本のビジネスマナー・文化完全ガイドでも紹介している敬語の基本に通じるものです。まずはこの8つを完璧に使えるようにしましょう。
食事介助で使えるフレーズ
食事介助は利用者にとって楽しみの時間であり、心地よい声かけが食欲を促進します。介護現場での声かけテクニックによると、メニューの説明から会話を広げることが効果的です。
食事前のフレーズ
- 「お食事の時間ですよ」(o-shokuji no jikan desu yo)
- 「今日のメニューは○○ですよ」(kyou no menyuu wa ○○ desu yo)
- 「手を洗いましょうか」(te wo araimashou ka)
- 「エプロンをつけますね」(epuron wo tsukemasu ne)
- 「お席にご案内しますね」(o-seki ni go-annai shimasu ne)
食事中のフレーズ
- 「おいしいですか?」(oishii desu ka?)
- 「ゆっくり召し上がってくださいね」(yukkuri meshiagatte kudasai ne)
- 「お茶はいかがですか?」(o-cha wa ikaga desu ka?)
- 「もう少し召し上がりますか?」(mou sukoshi meshiagarimasu ka?)
- 「熱いので気をつけてくださいね」(atsui node ki wo tsukete kudasai ne)
食事後のフレーズ
- 「ごちそうさまでした」(gochisousama deshita)
- 「お口を拭きましょうか」(o-kuchi wo fukimashou ka)
- 「お薬の時間です」(o-kusuri no jikan desu)
- 「たくさん食べられましたね」(takusan taberaremashita ne)
食事中は利用者の飲み込み具合や表情を観察しながら、適切なペースで声かけを行うことが大切です。
入浴介助で使えるフレーズ
入浴介助は利用者のプライバシーに最も配慮が必要な場面です。介護現場での声かけ実践テクニックによると、「お風呂」という直接的な言葉を避けて誘うことで、入浴拒否を減らせることがわかっています。
入浴の誘導フレーズ
- 「少し温まりませんか?」(sukoshi atatamarimasen ka?)— 直接的に「お風呂」と言わない表現
- 「さっぱりしませんか?」(sappari shimasen ka?)
- 「お湯加減はいかがですか?」(o-yu kagen wa ikaga desu ka?)
- 「お着替えを手伝いますね」(o-kigae wo tetsudaimasu ne)
入浴中のフレーズ
- 「お湯をかけますね」(o-yu wo kakemasu ne)
- 「背中を洗いますね」(senaka wo araimasu ne)
- 「滑りやすいので気をつけてくださいね」(suberi yasui node ki wo tsukete kudasai ne)
- 「お湯は熱くないですか?」(o-yu wa atsuku nai desu ka?)
- 「頭を洗いますね。お顔にかからないようにしますね」(atama wo araimasu ne. o-kao ni kakaranai you ni shimasu ne)
入浴後のフレーズ
- 「体を拭きましょうね」(karada wo fukimashou ne)
- 「温まりましたか?」(atatamarimashita ka?)
- 「髪を乾かしましょうか」(kami wo kawakashimashou ka)
- 「水分を取りましょうね」(suibun wo torimashou ne)
入浴前には必ず「これからお体に触れますね」と伝え、利用者の心の準備を促すことが重要です。
排泄介助で使えるフレーズ
排泄介助は利用者の自尊心に最も配慮が必要な場面です。ニオイや汚れについては絶対に触れず、利用者が恥ずかしい思いをしないよう細心の注意を払います。恥ずかしさから排泄を我慢すると、便秘や健康トラブルにつながることがあります。
トイレ誘導のフレーズ
- 「お手洗いに行きませんか?」(o-tearai ni ikimasen ka?)
- 「お手洗いにご案内しますね」(o-tearai ni go-annai shimasu ne)
- 「立ち上がりますよ。せーの」(tachiagarimasyu yo. see-no)
- 「手すりにつかまってくださいね」(tesuri ni tsukamatte kudasai ne)
介助中のフレーズ
- 「下着を替えましょうね」(shitagi wo kaemashou ne)— おむつ交換時の表現
- 「ゆっくりで大丈夫ですよ」(yukkuri de daijoubu desu yo)
- 「終わったら呼んでくださいね」(owattara yonde kudasai ne)
- 「お体を拭きますね」(o-karada wo fukimasu ne)
- 「寒くありませんか?」(samuku arimasen ka?)
排泄後のフレーズ
- 「すっきりしましたか?」(sukkiri shimashita ka?)
- 「手を洗いましょうね」(te wo araimashou ne)
- 「お部屋に戻りましょうか」(o-heya ni modorimashou ka)
排泄介助では「汚い」「臭い」などのネガティブな言葉は絶対に使ってはいけません。常に明るく、自然な態度で接することが大切です。
移動・移乗介助で使えるフレーズ
移動介助では安全確認の声かけが事故防止に直結します。利用者の身体に触れる前に、必ず声をかけてから行動しましょう。
| 場面 | フレーズ | 読み方 |
|---|---|---|
| 立ち上がり | 立ちますよ、いきますよ | tachimasu yo, ikimasu yo |
| 車椅子移乗 | 車椅子に移りましょうね | kurumaisu ni utsurimashou ne |
| 歩行介助 | ゆっくり歩きましょうね | yukkuri arukimashou ne |
| 段差注意 | 段差がありますよ | dansa ga arimasu yo |
| 方向転換 | 右に曲がりますね | migi ni magarimasu ne |
| ベッド移動 | ベッドに横になりましょうね | beddo ni yoko ni narimashou ne |
| 体位変換 | 体の向きを変えますね | karada no muki wo kaemasu ne |
| 安全確認 | 痛いところはありませんか? | itai tokoro wa arimasen ka? |
移乗(いじょう)はベッドから車椅子、車椅子からトイレなどの乗り移り動作のことです。介護の基本用語として必ず覚えておきましょう。介護・医療業界で働く完全ガイドでも、移乗技術は重要なスキルとして紹介されています。
緊急時・体調不良時のフレーズ
緊急時には迅速かつ正確なコミュニケーションが求められます。以下のフレーズは必ず覚えておきましょう。
体調確認
- 「どこか痛いですか?」(doko ka itai desu ka?)
- 「気分が悪いですか?」(kibun ga warui desu ka?)
- 「息苦しくないですか?」(iki-gurushiku nai desu ka?)
- 「めまいはしませんか?」(memai wa shimasen ka?)
- 「熱がありますね」(netsu ga arimasu ne)
緊急対応
- 「大丈夫ですか!」(daijoubu desu ka!)
- 「すぐに看護師を呼びます」(sugu ni kangoshi wo yobimasu)
- 「動かないでください」(ugokanaide kudasai)
- 「救急車を呼びます」(kyuukyuusha wo yobimasu)
- 「○○さんが転倒しました」(○○-san ga tentou shimashita)— スタッフへの報告
緊急時のフレーズは、Japan Foundation の「NIHONGO de CARE-NAVI」でも学ぶことができます。日英対応のワードブックが無料で利用できるので、ぜひ活用してください。
介護記録・申し送りで使えるフレーズ
介護記録の作成は外国人介護士にとって最も難しいタスクの一つです。漢字を完全に習得できていない場合、記録作成や申し送りに時間がかかることがあります。以下の定型表現を覚えておくと便利です。
記録でよく使う表現
| 日本語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| バイタルサイン測定 | baitaru sain sokutei | Vital signs measurement |
| 体温○○度 | taion ○○ do | Body temperature ○○°C |
| 血圧○○/○○ | ketsuatsu ○○/○○ | Blood pressure ○○/○○ |
| 食事摂取量 | shokuji sesshu ryou | Meal intake amount |
| 全量摂取 | zenryou sesshu | Ate everything |
| 半量摂取 | hanryou sesshu | Ate half |
| 排尿あり | hainyou ari | Urination recorded |
| 排便あり | haiben ari | Bowel movement recorded |
| 良眠 | ryoumin | Slept well |
| 不穏 | fuon | Restless/agitated |
| 特変なし | tokuhen nashi | No significant changes |
申し送りフレーズ
- 「○○さん、昨夜は良眠されていました」(○○-san, sakuya wa ryoumin sarete imashita)
- 「食事は半量摂取でした」(shokuji wa hanryou sesshu deshita)
- 「午前中に入浴されています」(gozenchuu ni nyuuyoku sarete imasu)
- 「特に変わりはありません」(toku ni kawari wa arimasen)
記録作成のスキルを向上させるには、資格・スキルアップ完全ガイドで紹介している介護福祉士の資格勉強も効果的です。
利用者の家族とのコミュニケーション
利用者のご家族との会話も介護士の重要な役割です。丁寧で安心感を与える言葉遣いを心がけましょう。
- 「本日も○○さんはお元気ですよ」(honjitsu mo ○○-san wa o-genki desu yo)
- 「お食事もしっかり召し上がっていますよ」(o-shokuji mo shikkari meshiagatte imasu yo)
- 「何かご心配なことはございますか?」(nanika go-shinpai na koto wa gozaimasu ka?)
- 「○○さん、ご家族がいらっしゃいましたよ」(○○-san, go-kazoku ga irasshaimashita yo)— 面会時
- 「お気をつけてお帰りくださいませ」(o-ki wo tsukete o-kaeri kudasaimase)
家族対応では、より丁寧な敬語表現が求められます。介護・医療業界で働く完全ガイドで業界全体の理解を深めることも大切です。
日本語フレーズを効率よく覚えるコツ
介護の日本語フレーズを効率よく習得するために、以下の学習法をおすすめします。
おすすめの学習リソース
- 「はじめて学ぶ介護の日本語」シリーズ:施設・体・介護・制度の言葉を体系的に学べる教材
- 「にほんごをまなぼう」無料webサイト:日本の介護スキルを学べる無料テキスト
- 国際厚生事業団の学習ツール:介護専門学習のための公式教材
効率的な学習のポイント
- 場面ごとにまとめて覚える:食事・入浴・排泄など、場面に分けて学習すると記憶に残りやすい
- シャドーイングで練習する:先輩スタッフの声かけを聞いて、そのまま真似して練習する
- カードを作って携帯する:よく使うフレーズをカードに書いて、休憩時間に復習する
- 毎日1つ新しいフレーズを覚える:無理をせず、1日1フレーズのペースで着実に語彙を増やす
日本語力を総合的に高めたい方は、日本語能力と語学スキル向上ガイドも参考にしてください。また、介護の仕事に必要な特定技能ビザの情報も合わせて確認しておくと安心です。
まとめ:フレーズを覚えて信頼される介護士に
介護の仕事で使える日本語フレーズは、利用者との信頼関係を築く最も重要なツールです。完璧な日本語を話す必要はありません。大切なのは、相手を思いやる気持ちを言葉に乗せることです。
本記事で紹介したフレーズのポイントをまとめると:
- 基本の挨拶は毎日の信頼関係づくりの土台
- 食事・入浴・排泄の各場面で適切な声かけを使い分ける
- 緊急時のフレーズは安全のために必ず暗記する
- 介護記録の定型表現は業務効率化に直結する
- 家族対応ではより丁寧な表現を心がける
これらのフレーズを一つずつ覚えていけば、利用者からもスタッフからも信頼される介護士になれます。介護・医療業界で働く完全ガイドで業界全体の知識も身につけながら、日々の業務に活かしていきましょう。
関連記事

外国人介護士の成功事例とアドバイス
日本で活躍する外国人介護士の成功事例3選と、介護現場で成功するための実践的なアドバイスを紹介。在留資格の選び方やキャリアアップモデル、直面する課題と解決策まで、外国人介護士を目指す方に役立つ情報を網羅しています。
続きを読む →
介護業界から他業種への転職方法
介護業界から他業種への転職を考えている外国人の方へ。介護経験を活かせるおすすめの転職先7選、転職活動の具体的な進め方5ステップ、在留資格の注意点、年代別の転職戦略を詳しく解説。転職エージェントの活用法や給与交渉のコツも紹介しています。介護職からのキャリアチェンジを成功させましょう。
続きを読む →
介護福祉士国家試験の対策ガイド
外国人向けに介護福祉士国家試験の対策方法を徹底解説。2025年の合格率データ、効率的な6ヶ月勉強スケジュール、おすすめ参考書・問題集、科目別攻略ポイント、外国人特化型の支援制度と補助金情報まで、合格に必要な情報をすべてまとめた完全ガイドです。
続きを読む →
介護業界の労働環境と改善の動向
介護業界の労働環境の現状と改善動向を徹底解説。処遇改善加算の一本化、ICT・介護ロボット導入、外国人介護人材の受け入れ拡大など、2025年最新の情報をもとに、介護業界で働くためのポイントを紹介します。
続きを読む →
介護ロボットとテクノロジーの活用最前線
日本の介護現場で活用される介護ロボットの種類や最新テクノロジーを徹底解説。移乗支援、見守りシステム、排泄予測技術から導入メリット・デメリット、外国人介護士が身につけるべきスキルまで、介護テクノロジーの最前線をお伝えします。
続きを読む →
介護施設の種類と特徴を比較
日本の介護施設11種類(特別養護老人ホーム・介護付き有料老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅など)の特徴・費用・入居条件を一覧で比較。外国人介護士が自分の在留資格やスキルに合った職場を見つけるためのポイントを徹底解説します。
続きを読む →