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介護福祉士国家試験の対策ガイド

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
介護福祉士国家試験の対策ガイド

外国人向けに介護福祉士国家試験の対策方法を徹底解説。2025年の合格率データ、効率的な6ヶ月勉強スケジュール、おすすめ参考書・問題集、科目別攻略ポイント、外国人特化型の支援制度と補助金情報まで、合格に必要な情報をすべてまとめた完全ガイドです。

介護福祉士国家試験の対策ガイド【外国人受験者向け完全攻略法】

介護福祉士国家試験は、介護のプロフェッショナルとしてのキャリアを築くために欠かせない国家資格です。特に外国人の方にとっては、日本語での試験対策や独特の出題形式に戸惑うことも多いでしょう。第37回(2025年実施)の全体合格率は78.3%ですが、外国人EPA候補者の合格率は37.9%と大きな差があるのが現実です。

この記事では、外国人受験者が介護福祉士国家試験に合格するための具体的な対策法を、試験の基本情報から勉強法、おすすめ教材、当日の心構えまで徹底的に解説します。介護の資格取得を目指す方は、ぜひ最後までお読みください。

介護福祉士国家試験の基本情報

介護福祉士国家試験は毎年1月下旬に筆記試験が実施される国家資格試験です。試験の全体像を理解することが、効率的な対策の第一歩となります。

試験概要

介護福祉士国家試験は、社会福祉振興・試験センターが実施する国家試験で、全13科目群から出題されます。試験時間は午前・午後に分かれており、合計220分間で125問に解答する形式です。マークシート方式の五肢択一が基本で、外国人受験者にはふりがな付きの問題用紙が配布されるほか、試験時間の延長措置(1.5倍)を受けることもできます。

合格基準は総得点の60%程度(75点前後)を基準とし、全13科目群すべてに得点があることが条件です。つまり、1科目でも0点の科目があると不合格になるため、苦手科目を作らないことが重要です。

受験資格の要件

外国人が介護福祉士国家試験を受験するには、主に以下の3つのルートがあります。

ルート条件期間の目安特徴
実務経験ルート実務経験3年以上(540日以上)+実務者研修修了3〜4年働きながら資格取得が可能
養成施設ルート介護福祉士養成施設(専門学校等)を修了2年体系的に学べる
EPAルートEPA(経済連携協定)に基づく受入れ3〜4年施設での研修と学習支援あり

実務経験ルートは最も多くの外国人が利用する方法で、「従業期間3年以上かつ従事日数540日以上」と「実務者研修の修了」の2つの要件を満たす必要があります。受験申し込み時点で要件を満たしていなくても、受験年度の3月31日までに満たす見込みがあれば受験可能ですが、3月31日までに満たせない場合は合格しても結果が無効となるため注意が必要です。

外国人受験者の合格率と課題

外国人介護士の需要が高まる中、介護福祉士国家試験における外国人の合格状況を正確に把握することが、効果的な対策への出発点です。

合格率の推移

全体の合格率と外国人受験者の合格率には大きな差があります。

年度全体合格率EPA候補者合格率
第37回(2025年)78.3%37.9%-40.4%
第36回(2024年)82.8%49.1%-33.7%
第35回(2023年)84.3%44.5%-39.8%
第34回(2022年)72.3%38.3%-34.0%

出典:介護福祉士国家試験の合格率と過去10年の推移

全体の合格率が70〜80%台であるのに対し、EPA候補者の合格率は30〜50%台にとどまっています。この差の主な原因は、日本語の読解力、介護に関する専門用語の理解、日本の制度や法律の知識の不足です。

外国人受験者が直面する3つの壁

1. 日本語の壁:試験問題は日本語で出題されます。ふりがなが振られていても、言葉の意味がわからなければ解答できません。特に「社会福祉士及び介護福祉士法」などの法律用語や、「ノーマライゼーション」「アドボカシー」といったカタカナ用語が壁になります。

2. 制度理解の壁:日本独自の介護保険制度や福祉制度に関する問題が多く出題されます。母国にない制度を理解するには、制度の背景や目的から学ぶ必要があります。

3. 文化の壁:日本の介護は利用者の尊厳を重視する独自の文化があります。事例問題では日本の価値観に基づいた判断が求められるため、日本のビジネスマナーや文化を理解しておくことも大切です。

効率的な勉強法と学習計画

介護福祉士国家試験に合格するために必要な勉強時間は約250時間と言われています。限られた時間を最大限に活用するための勉強法を紹介します。

学習方法の比較

勉強法は大きく3つに分かれます。

学習方法メリットデメリットおすすめの人
独学費用が安い、自分のペースで学べるモチベーション維持が難しい、弱点把握が困難日本語力N2以上で自己管理できる人
通信講座体系的に学べる、添削指導あり費用がかかる(3〜8万円)働きながら計画的に学びたい人
通学スクール直接質問できる、仲間と学べる最も費用がかかる(5〜15万円)、通学時間が必要日本語に不安がある人、対面指導が必要な人

6ヶ月間の学習スケジュール

合格に向けた理想的な学習スケジュールを以下にまとめます。

第1〜2ヶ月(基礎固め):テキストを1冊通読し、介護福祉士試験の全体像を把握します。この段階では細かい知識の暗記より、各科目で何が問われるかの「地図」を頭に入れることが重要です。同時に介護現場の日本語を重点的に学習しましょう。

第3〜4ヶ月(科目別学習):科目ごとに深く学習し、過去問を分野別に解いていきます。インプット(テキスト学習)とアウトプット(問題演習)を7:3の比率で進めます。特に「人間の尊厳と自立」「社会の理解」「介護の基本」は頻出分野なので重点的に取り組みましょう。

第5ヶ月(過去問演習):直近5年分の過去問を本番と同じ時間配分で解きます。間違えた問題を分析し、弱点を特定して重点的に復習します。このとき、なぜ間違えたのか(知識不足、日本語の理解不足、問題文の読み間違いなど)を記録しておくと効果的です。

第6ヶ月(総仕上げ):模擬試験を受験し、本番の雰囲気に慣れます。弱点科目の最終チェックと、頻出法律(社会福祉士及び介護福祉士法、介護保険法など)の確認を行います。

外国人に特化した学習テクニック

  • 漢字学習ノートを作る:介護福祉士試験に頻出する漢字や専門用語をリスト化し、毎日10語ずつ覚えます
  • 音読学習:テキストを声に出して読むことで、日本語の読解力と知識の定着を同時に進めます
  • 図や表で整理:日本の福祉制度は複雑なため、関係図や比較表を自分で作成して整理しましょう
  • 介護現場での実践:日常業務と試験の内容を結びつけながら、職場で使える日本語を意識的に使います

おすすめの参考書・問題集と教材

適切な教材選びは合格への近道です。外国人受験者に特におすすめの教材を紹介します。

テキスト(インプット用)

「わかる!受かる!介護福祉士国家試験合格テキスト」(中央法規出版):必要な知識を1冊に凝縮したテキストで、キーワード・出題頻度・用語解説で頻出テーマを効率的に学べます。最新の法改正にも対応しており、初学者にもおすすめです。

「見て覚える!介護福祉士国試ナビ」(中央法規出版):出題傾向をカラーで図解してくれる教材で、視覚的に学習できるため、日本語が得意でない方にも理解しやすい構成です。

問題集(アウトプット用)

「介護福祉士 完全合格過去&模擬問題集」:8年以上の過去問を分析し、よく出る問題を収録した問題集です。本試験問題がダウンロードでき、最新の傾向を把握できます。過去問は最低でも直近5年分を解くことが推奨されています。

参考:介護福祉士国家試験のテキスト・問題集おすすめ

教材選びの3つのポイント

  1. 最新版を選ぶ:「2026年対応版」や「最新の制度に準拠」という表記を確認してください。特に法改正部分やパート合格制度への対応状況は重要です
  2. 自分のレベルに合ったものを選ぶ:理解度が高い方は過去問中心、知識が浅い方はテキスト中心の学習がおすすめです
  3. インプットとアウトプットの両方を用意する:テキスト1冊と問題集1冊を最低限揃えましょう

無料の学習リソース

試験科目別の攻略ポイント

介護福祉士国家試験は13科目群から出題されます。各科目の特徴と重点ポイントを把握して、戦略的に学習しましょう。

出題科目と配点

科目群問題数重要度攻略ポイント
人間の尊厳と自立2問★★★自立支援、ノーマライゼーションの理念
人間関係とコミュニケーション2問★★傾聴、共感、非言語コミュニケーション
社会の理解12問★★★介護保険制度、障害者福祉制度
介護の基本10問★★★ICF、自立支援、多職種連携
コミュニケーション技術8問★★利用者・家族との関わり方
生活支援技術26問★★★食事・入浴・排泄介護の実際
介護過程8問★★★アセスメント、計画立案、評価
こころとからだのしくみ12問★★人体の構造、認知症の理解
発達と老化の理解8問★★老化に伴う変化、発達段階
認知症の理解10問★★★認知症の種類、BPSD、対応方法
障害の理解10問★★障害の種類と特性、支援方法
医療的ケア5問★★喀痰吸引、経管栄養
総合問題12問★★★事例に基づく総合的な判断力

高得点を狙うための科目別アドバイス

「生活支援技術」(26問)は最重要科目です。問題数が最も多く、日常の介護業務と直結する内容なので、実務経験を活かして得点源にしましょう。特に食事、入浴、排泄、移動に関する正しい介護技術を確認してください。

「社会の理解」(12問)は外国人が苦手な科目です。介護保険法、障害者総合支援法、生活保護法など、日本独自の制度を理解する必要があります。制度の目的と対象者を表にまとめて整理すると効率的です。

「総合問題」(12問)は実力が試される科目です。事例文を正確に読み取る力が必要なので、日本語の読解力を高めておくことが大切です。

外国人向けの試験対策講座と支援制度

独学に限界を感じた場合、外国人向けの専門的な試験対策講座や支援制度を活用することをおすすめします。

外国人特化型の対策講座

外国人に特化した介護福祉士国家試験対策講座を受講することで、効果的かつ効率的に試験対策を進められます。主な講座には以下のようなものがあります。

  • 三幸福祉カレッジの外国人向け対策講座:外国人の弱点に焦点を当てた指導カリキュラム
  • 施設内研修プログラム:勤務先の介護施設が提供する研修会や勉強会
  • EPA候補者向け支援:EPA制度を通じた受験者には、国際厚生事業団による学習支援あり

活用できる補助金・支援制度

外国人介護福祉士候補者の受験を支援するために、以下のような制度が利用可能です。

  • 介護福祉士修学資金等貸付制度:養成施設ルートの学生が対象で、最大5年間の返済が免除される場合あり
  • 事業所向け補助金:外国人介護人材の試験対策費用を補助する制度(自治体により異なる)
  • 登録支援機関による学習サポート:特定技能の外国人は登録支援機関からの支援を受けられる場合あり

参考:外国人に介護福祉士資格を取得させるための方法や補助金制度

試験当日の心構えと注意事項

十分な対策をしても、試験当日の過ごし方次第で結果が大きく変わることがあります。

試験前日・当日の準備

  • 受験票・筆記用具・時計を前日に準備:マークシート用のHBまたはBの鉛筆を複数本用意
  • 試験会場へのアクセスを確認:交通手段と所要時間を調べ、30分前には到着するようにする
  • 体調管理:1月下旬は寒い時期なので、防寒対策を万全に
  • 外国人向け配慮の申請:ふりがな付き問題用紙や試験時間延長(1.5倍)を希望する場合は、事前に申請が必要

解答のコツ

  1. 時間配分を意識する:午前68問(110分)、午後57問(110分)。1問あたり約1.5〜2分が目安
  2. わからない問題は飛ばす:すべての問題に均等に時間をかけるのではなく、確実に解ける問題から先に解答する
  3. 消去法を活用する:5つの選択肢から明らかに間違っている選択肢を除外し、残りから最も適切なものを選ぶ
  4. マークシートのズレに注意:問題を飛ばした場合、マークシートがずれないように注意する

合格後のキャリアパスと展望

介護福祉士の資格を取得することで、介護業界でのキャリアは大きく広がります。

資格取得のメリット

  • 給与アップ:資格手当として月額1〜3万円の上乗せが期待できる
  • 在留資格の安定:介護福祉士資格があれば「介護」の在留資格を取得でき、更新期間も長くなる
  • キャリアの選択肢拡大:ケアマネジャーへのステップアップや、管理職への昇進が可能に
  • 転職の有利さ:介護福祉士は全国どこでも需要があり、転職活動でも有利

介護業界の給与相場について詳しく知りたい方は、別記事もご参考ください。

合格後の手続き

試験に合格したら、社会福祉振興・試験センターに登録申請を行います。登録手数料は4,050円で、登録が完了すると介護福祉士登録証が交付されます。この登録証がないと介護福祉士を名乗ることができないため、合格後すぐに手続きを進めましょう。

まとめ

介護福祉士国家試験は、外国人にとって決して簡単な試験ではありませんが、正しい対策と十分な準備があれば必ず合格できる試験です。

合格のために押さえるべきポイントをまとめます。

  • 受験資格を確認:実務経験3年以上(540日以上)+実務者研修修了が基本
  • 6ヶ月前から計画的に学習:約250時間の学習時間を確保する
  • 日本語力の強化:専門用語と読解力の向上が合格の鍵
  • インプットとアウトプットのバランス:テキスト学習と過去問演習を組み合わせる
  • 過去問を最低5年分解く:出題傾向と自分の弱点を把握する
  • 外国人向け支援を活用:対策講座や補助金制度を積極的に利用する

介護業界で活躍する外国人の成功事例からもヒントが得られます。この記事で紹介した対策法を実践し、介護福祉士国家試験の合格を勝ち取りましょう。

参考リンク:

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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