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特定技能ビザ完全ガイド【16分野対応】

特定技能の転職ルールと手続き方法

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
特定技能の転職ルールと手続き方法

特定技能ビザで日本で働く外国人が転職する際のルール、手続きの流れ、必要書類、費用、注意点を徹底解説。同じ分野での転職条件、在留資格変更許可申請の方法、無収入期間への対策まで、転職成功に必要な情報をすべてまとめています。

特定技能の転職ルールと手続き方法|条件・必要書類・注意点を徹底解説

特定技能ビザで日本で働いている外国人の方にとって、転職は大きな決断です。「今の職場環境を変えたい」「もっと良い条件で働きたい」と思っても、特定技能の転職にはさまざまなルールや手続きがあり、正しい知識がないと失敗するリスクがあります。

この記事では、特定技能外国人が転職する際の条件、必要な手続き、準備すべき書類、そして知っておくべき注意点まで、すべてを分かりやすく解説します。転職を考えている方も、将来の選択肢として知っておきたい方も、ぜひ最後までご覧ください。

特定技能外国人は転職できるのか?基本ルールを確認

結論から言うと、特定技能外国人は転職が可能です。ただし、技能実習制度と異なり、特定技能ビザでは一定の条件を満たせば転職が認められています。

転職が認められる条件

特定技能で転職するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 同じ分野内での転職:現在働いている分野と同じ分野の企業に転職する場合は、追加の試験なしで転職可能
  • 異なる分野への転職:別の分野に転職する場合は、その分野の特定技能評価試験に合格する必要がある
  • 転職先の受入条件:転職先の企業が特定技能外国人の受入条件を満たしていること

特に注意すべきは、特定技能1号の在留期間は通算5年が上限という点です。この5年間は分野や雇用先に関わらず通算で計算され、転職しても期間がリセットされることはありません。

詳しい特定技能ビザの基礎知識については、特定技能ビザ完全ガイド【16分野対応】をご参照ください。

転職に必要な手続きの流れ【ステップ別解説】

特定技能での転職は、一般的な日本人の転職とは異なり、入管への申請手続きが必要です。全体の流れを理解しておきましょう。

ステップ1:転職先の企業を見つける

まず、特定技能の受入条件を満たしている企業を探します。求人情報の探し方としては、以下の方法があります。

ステップ2:新しい雇用契約の締結

転職先が決まったら、新しい企業と雇用契約を結びます。契約内容は日本人と同等以上の報酬であることが求められます。

ステップ3:在留資格変更許可申請

新しい雇用契約を締結した後、出入国在留管理庁に在留資格変更許可申請を行います。この手続きが最も重要です。

ステップ4:審査・許可

申請後、出入国在留管理庁による審査が行われます。審査期間は通常1~2か月です。

ステップ5:新しい企業での勤務開始

許可が下りたら、新しい在留カードを受け取り、転職先での勤務を開始できます。

必要書類一覧【企業側・本人側】

転職手続きに必要な書類は多岐にわたります。準備に約1か月かかることも多いため、早めに準備を始めましょう。

書類名提出者備考
在留資格変更許可申請書本人入管の指定様式を使用
パスポート(原本)本人有効期限を確認
在留カード(原本)本人現在のもの
証明写真(4cm×3cm)本人3か月以内に撮影
雇用契約書の写し企業日本人と同等以上の報酬条件
特定技能雇用契約に関する届出書企業新受入機関が作成
1号特定技能外国人支援計画書企業支援計画の詳細
登録支援機関との委託契約書企業登録支援機関に委託する場合
納税証明書本人市区町村で取得
健康保険・年金の加入証明本人社会保険の加入状況確認

税金や社会保険に関する詳しい情報は、税金・社会保険・年金の完全ガイドをご覧ください。

転職にかかる期間と費用の目安

転職手続きには、想像以上に時間と費用がかかります。しっかり計画を立てることが重要です。

所要期間

転職手続き全体では最短で約1か月半、長くて3か月程度かかります。

手続き段階所要期間内容
転職先探し2週間~1か月求人検索・面接・内定
書類準備約1か月各種書類の収集・作成
在留資格変更審査1~2か月入管による審査
合計約1.5~3か月

費用目安

  • 在留資格変更許可申請の手数料:4,000円(収入印紙)
  • 行政書士に依頼する場合:10万~20万円(企業負担の場合もあり)
  • 生活費(無収入期間):月15万~25万円×1~2か月分

重要:在留資格変更申請中は就労が認められないため、その間の生活費は貯蓄で賄う必要があります。十分な貯蓄がない状態での転職は非常にリスクが高いため、慎重に計画しましょう。

給与や待遇に関する情報は、給料・年収・待遇ガイド【外国人向け】で確認できます。

転職時の注意点とリスク【失敗しないために】

特定技能の転職には、いくつかの重要なリスクと注意点があります。

1. 無収入期間が発生する

在留資格変更の審査中は働くことができません。この期間は通常1~2か月続くため、最低でも2~3か月分の生活費を貯蓄しておくことが必要です。

2. 契約終了届出の期限に注意

現在の企業を退職した場合、出入国在留管理庁に対して14日以内に「契約機関との契約終了の届出」を提出しなければなりません。届出を怠ると、在留資格の取消しにつながる可能性があります。

3. 転職先の受入条件を確認する

転職先の企業が特定技能の受入条件を満たしていない場合、在留資格変更が認められません。以下のポイントを必ず確認しましょう。

  • 特定技能所属機関としての届出を行っているか
  • 過去に不正行為がないか
  • 支援計画が適切に策定されているか

4. 在留期間の残りを確認する

特定技能1号の上限は通算5年です。残りの期間が短い場合、転職してもすぐに在留期限が来てしまう可能性があります。

5. 不法就労にならないよう注意

在留資格変更の許可が下りる前に新しい企業で働き始めると、不法就労になります。これは退去強制の対象となる重大な違反ですので、絶対に避けてください。

労働法に関する基礎知識は、労働法・職場の権利ガイド【外国人向け】をご確認ください。

転職を成功させるためのポイント

転職を成功させるために、以下のポイントを押さえておきましょう。

十分な準備期間を確保する

転職活動から新しい職場での勤務開始まで、最低でも3か月の準備期間を見込んでおきましょう。書類準備や審査に時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールが重要です。

登録支援機関に相談する

登録支援機関は、転職に関する相談や支援を提供しています。手続きに不安がある場合は、早めに相談することをおすすめします。

日本語能力を向上させる

転職時には面接がありますので、日本語力が高いほど有利です。日本語能力と語学スキル向上ガイドを参考に、日常的にスキルアップに取り組みましょう。

同じ分野で転職する

異なる分野への転職は技能試験の再受験が必要になるため、同じ分野内での転職が最もスムーズです。同じ分野であれば、これまでの経験やスキルを活かすことができます。

行政書士への相談も検討する

在留資格変更の手続きは複雑なため、専門の行政書士に依頼することも選択肢の一つです。費用はかかりますが、手続きの不備による不許可リスクを減らすことができます。

2025年以降の制度変更と今後の見通し

特定技能制度は継続的に見直しが行われており、転職に関するルールも変化しています。

最近の動向

  • 対象分野の拡大:2024年から特定技能の対象分野が12分野から16分野に拡大され、より多くの業種で特定技能外国人の受入が可能になりました
  • 電子申請の導入:在留資格関連の手続きがオンライン化され、申請手続きの簡素化が進んでいます
  • 特定技能2号への移行拡大特定技能2号への移行が可能な分野が拡大され、在留期間の上限なしで働ける道が広がっています

今後の展望

技能実習制度の廃止と「育成就労制度」の創設が予定されており、外国人労働者の転職に関するルールが大きく変わる可能性があります。最新の情報は、出入国在留管理庁の公式サイトで確認してください。

在留資格やビザに関する基礎知識は、在留資格・ビザの基礎知識完全ガイドでも詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q1:特定技能で転職したら在留期間はリセットされますか?

いいえ、リセットされません。特定技能1号の在留期間は通算5年が上限で、転職しても継続してカウントされます。

Q2:転職活動中にアルバイトはできますか?

在留資格変更の申請中は、原則として就労することができません。アルバイトも含めて禁止されているため、事前に十分な貯蓄を準備しておく必要があります。

Q3:転職先が決まらない場合はどうなりますか?

退職後、一定期間内に新しい受入機関が見つからない場合、在留資格の取消しの対象となる可能性があります。転職先を見つけてから退職する方が安全です。

Q4:特定技能から他の在留資格に変更できますか?

条件を満たせば、特定技能から他の在留資格(例:技術・人文知識・国際業務)に変更することも可能です。詳しくは、転職・キャリアアップ戦略完全ガイドをご覧ください。

まとめ:特定技能の転職は計画的に進めよう

特定技能外国人の転職は可能ですが、多くの手続きと時間が必要です。成功させるための重要ポイントをまとめます。

  • 同じ分野内での転職がスムーズ(異なる分野は技能試験の再受験が必要)
  • 転職手続きには1.5~3か月かかることを理解する
  • 在留資格変更許可が出るまで新しい職場では働けない
  • 十分な貯蓄を確保してから転職活動を始める
  • 14日以内の届出義務を忘れずに行う
  • 不安な場合は登録支援機関や行政書士に相談する

転職は、キャリアアップや労働環境の改善につながる重要な機会です。しっかりと準備を整え、ルールを守って転職活動を進めましょう。日本での就職活動全般については、日本での就職活動完全ガイド【外国人向け】も併せてご覧ください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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