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特定技能ビザ完全ガイド【16分野対応】

介護分野の特定技能ガイド【試験・待遇】

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
介護分野の特定技能ガイド【試験・待遇】

介護分野の特定技能1号ビザを徹底解説。介護技能評価試験の内容・合格対策、日本語能力要件、給与・待遇条件、受入れ機関の要件、2025年の制度変更まで網羅。外国人介護士を目指す方と受入れ事業所の必読ガイドです。

介護分野の特定技能ガイド【試験・待遇を徹底解説】

日本の介護業界は深刻な人手不足に直面しており、外国人材の受入れがますます重要になっています。2025年1月時点で、特定技能1号「介護」の在留者数は45,836人に達し、年々増加を続けています。本記事では、介護分野で特定技能ビザを取得するために必要な試験情報、待遇条件、受入れの流れまでを網羅的に解説します。これから介護分野で日本での就労を目指す方、また受入れを検討している事業所の方にとって必読のガイドです。

特定技能「介護」制度の概要

特定技能「介護」は、2019年4月にスタートした在留資格制度のひとつです。日本政府は介護分野における深刻な人材不足を解消するため、一定の技能と日本語能力を持つ外国人を受け入れる枠組みを整備しました。

政府は2024年度からの5年間で82万人の特定技能外国人の受入れ目標を掲げており、介護分野はその中でも最大の受入れ見込み数を持つ重要な分野です。2024年12月末時点で、日本全体の特定技能在留者数は284,466人となっています。

特定技能1号「介護」では、通算在留期間は最長5年までとなっています。ただし、介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」に変更して、在留期間の制限なく日本で働き続けることが可能です。

詳しい特定技能ビザ全般の情報については、特定技能ビザ完全ガイド【16分野対応】をご覧ください。

介護技能評価試験の内容と対策

特定技能「介護」を取得するには、3つの試験に合格する必要があります。それぞれの試験内容を詳しく見ていきましょう。

!介護技能評価試験の内容と対策 - illustration for 介護分野の特定技能ガイド【試験・待遇】

介護技能評価試験

介護技能評価試験は、介護業務に必要な知識と技能を測定する試験です。以下のような構成になっています。

試験科目問題数内容
介護の基本10問介護の理念、職業倫理、介護過程
こころとからだのしくみ6問人体の構造、老化、認知症の理解
コミュニケーション技術4問利用者とのコミュニケーション方法
生活支援技術20問食事・入浴・排泄等の介助技術
実技試験5問判断等の試験(写真・イラスト使用)
合計45問試験時間:60分

試験は12言語で受験可能で、日本国内の受験料は1,000円です。海外でもバングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン、ベトナムなどで受験できます。

試験の最新スケジュールについては、厚生労働省の公式ページで確認できます。また、特定技能onlineでも試験情報が随時更新されています。

日本語能力試験

日本語能力については、以下のいずれかに合格する必要があります。

  • 日本語能力試験(JLPT)N4以上
  • 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)A2以上

日本語学習のコツについては、日本語能力と語学スキル向上ガイドで詳しく紹介しています。

介護日本語評価試験

介護分野特有の試験として、介護日本語評価試験があります。介護の現場で使用する専門用語や、利用者とのコミュニケーションに必要な日本語能力を測定します。試験の説明は多言語で提供されますが、問題と回答は日本語で出題されます。

特定技能「介護」の待遇と労働条件

特定技能「介護」で働く外国人は、日本の労働関係法令が全面的に適用されます。待遇面での主なポイントを確認しましょう。

項目内容
雇用形態直接雇用のみ(派遣は不可)
給与水準日本人と同等以上の報酬
在留期間通算最長5年(1号の場合)
社会保険健康保険・厚生年金に加入必須
労働時間日本人と同じ労働基準法が適用
賞与・手当日本人と同等の条件で支給
有給休暇労働基準法に基づき付与

給与の目安としては、地域や施設の規模によって異なりますが、月給18万円〜25万円程度が一般的です。さらに夜勤手当や資格手当が加算される場合もあります。

給与や待遇の詳細については、給料・年収・待遇ガイド【外国人向け】も参考にしてください。

税金や社会保険について知りたい方は、税金・社会保険・年金の完全ガイドをご確認ください。

受入れ機関(事業所)の要件と手続き

特定技能外国人を受け入れるためには、事業所が一定の要件を満たす必要があります。

!受入れ機関(事業所)の要件と手続き - illustration for 介護分野の特定技能ガイド【試験・待遇】

受入れ機関の主な要件

  • 社会保険・租税関係の法令を遵守していること
  • 過去1年以内に非自発的離職者を出していないこと
  • 過去5年以内に法令違反がないこと
  • 特定技能外国人を支援できる体制が整っていること
  • 受入れ人数の上限:日本人等の常勤介護職員の総数まで

受入れまでの流れ

  1. 求人・採用活動 — 海外の送出機関や国内の紹介会社を通じて人材を確保
  2. 雇用契約の締結 — 直接雇用契約を結ぶ(労働条件の明示必須)
  3. 支援計画の策定 — 1号特定技能外国人支援計画を作成
  4. 在留資格の申請 — 出入国在留管理局へ申請
  5. 受入れ開始 — 入国後のオリエンテーション・生活支援

採用の流れや手続きの詳細については、特定技能「介護」採用の流れ5ステップが参考になります。

求人サイトの活用方法については、求人サイト・転職エージェント活用ガイドをご覧ください。

2025年の制度変更と最新動向

2025年には介護分野の特定技能制度にいくつかの重要な変更がありました。

訪問介護サービスへの従事解禁

2025年4月21日から、一定の条件を満たす特定技能外国人が訪問介護サービスに従事できるようになりました。これまでは施設内での介護業務に限定されていましたが、技能実習修了者で1年以上の実務経験がある場合、訪問介護も可能になりました。

受入れ拡大の動き

政府は介護分野の人材不足に対応するため、受入れ枠の拡大を進めています。日本全体の特定技能受入れ目標数は大幅に引き上げられており、介護分野は引き続き最重要分野として位置づけられています。最新の受入れ状況については、マイナビグローバルの解説記事も参考になります。

最新の業界動向については、外国人が活躍する業界トレンド【2026年版】でも詳しく紹介しています。

介護福祉士への道 — キャリアアップの可能性

特定技能「介護」で日本に滞在している間に、介護福祉士の国家資格取得を目指すことが、長期的なキャリア形成において非常に重要です。

キャリアパスの流れ

ステップ内容在留資格
1特定技能1号で入国・就労特定技能1号(最長5年)
2実務経験3年を積む特定技能1号
3介護福祉士国家試験に合格→ 在留資格「介護」に変更
4介護福祉士として就労在留資格「介護」(更新可能)

介護福祉士資格を取得すれば、在留期間の制限がなくなり、家族の帯同も可能になります。キャリアアップを目指す方は、転職・キャリアアップ戦略完全ガイドも参照してください。

資格取得に役立つ情報は、資格・スキルアップ完全ガイド【外国人向け】でも紹介しています。

介護分野で働く際の注意点とアドバイス

最後に、介護分野で特定技能として働く際に知っておくべき注意点とアドバイスをまとめます。

!介護分野で働く際の注意点とアドバイス - illustration for 介護分野の特定技能ガイド【試験・待遇】

働く前に知っておきたいこと

  • 日本語力の継続的な向上が非常に重要です。介護現場では利用者やスタッフとの円滑なコミュニケーションが求められます
  • 文化の違いを理解し、日本の介護の考え方(自立支援、尊厳の保持)を学びましょう
  • 体力的な負担も大きいため、健康管理に注意が必要です
  • 夜勤シフトがある施設も多いため、生活リズムの管理も大切です

トラブル防止のために

  • 雇用契約書の内容を必ず母国語でも確認しましょう
  • 困った時は登録支援機関に相談できます
  • 労働条件に問題がある場合は、労働基準監督署に相談する権利があります

職場での権利については、労働法・職場の権利ガイド【外国人向け】で詳しく解説しています。

日本のビジネスマナーについて学びたい方は、日本のビジネスマナー・文化完全ガイドをご確認ください。

まとめ

介護分野の特定技能制度は、日本で介護職として働きたい外国人にとって大きなチャンスです。2025年の制度変更により訪問介護への従事も可能になるなど、活躍の場は広がっています。

試験対策をしっかり行い、3つの試験(介護技能評価試験・日本語能力試験・介護日本語評価試験)に合格することが第一歩です。入国後は日本語力の向上と介護福祉士資格の取得を目指して、長期的なキャリアを築いていきましょう。

介護・医療業界全般の情報については、介護・医療業界で働く完全ガイドもぜひご活用ください。日本での就職活動全般については、日本での就職活動完全ガイド【外国人向け】を参照してください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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