マイナンバーカードと外国人の手続き

外国人がマイナンバーカードを申請する方法、有効期限の管理、在留期間更新時の延長手続き、2026年開始の特定在留カード制度まで、外国人が知るべき情報を網羅的に解説。申請方法4つ、必要書類、コールセンター情報も紹介。
マイナンバーカードと外国人の手続き完全ガイド
日本に住む外国人にとって、マイナンバーカード(個人番号カード)は行政手続きを円滑にする重要な身分証明書です。しかし、申請方法や有効期限の管理、在留カードとの関係など、外国人特有の注意点が多く存在します。
本記事では、マイナンバーカードの基礎知識から申請手順、在留期間更新時の手続き、さらに2026年6月開始予定の「特定在留カード」制度まで、外国人が知っておくべき情報を網羅的に解説します。税金・社会保険・年金の手続きとも密接に関わるマイナンバーカードについて、正しく理解しましょう。
マイナンバーカードとは?外国人も対象になる制度
マイナンバー制度は2015年に開始された、日本に住むすべての人に12桁の個人番号を割り当てる制度です。外国人であっても、3ヶ月を超えて日本に在留し、住民登録を行った方にはマイナンバーが付与されます。
マイナンバーカードは、このマイナンバーが記載されたICチップ付きの顔写真入りカードで、以下の場面で活用できます。
| 利用場面 | 具体例 |
|---|---|
| 本人確認書類 | 銀行口座の開設、携帯電話の契約、役所での手続き |
| 税金関連 | 確定申告、年末調整、e-Tax利用 |
| 社会保険 | 健康保険証としての利用(2024年12月〜) |
| 行政サービス | コンビニでの住民票・印鑑証明書の取得 |
| オンライン手続き | マイナポータルでの各種行政手続き |
マイナンバーカードの取得は任意ですが、健康保険証がマイナンバーカードに一本化されたことで、実質的に必要性が高まっています。発行手数料は無料です。
参考:出入国在留管理庁 - マイナンバーカードを作って便利に生活しましょう!
マイナンバーカードの申請方法【4つの方法】
マイナンバーカードの申請方法は以下の4通りです。日本語が不安な方でも申請できるよう、複数の方法が用意されています。
スマートフォンからの申請
- 交付申請書のQRコードをスマホで読み取る
- 申請専用サイトにアクセス
- メールアドレスを登録
- 顔写真を撮影してアップロード
- 必要情報を入力して送信
パソコンからの申請
- マイナンバーカード総合サイトにアクセス
- 申請用IDを入力
- 顔写真データをアップロード
- 必要事項を入力して送信
郵送による申請
交付申請書に必要事項を記入し、顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)を貼付して投函します。日本語が読めない方には英語の申請書も用意されているため、最もアクセスしやすい方法です。
証明写真機からの申請
まちなかの証明写真機(対応機種のみ)で申請できます。画面の案内に従って操作するだけで完了します。
申請から受取まで約1ヶ月かかります。カードの準備ができると、市区町村から「交付通知書」が届きますので、必要書類を持って窓口で受け取ります。
申請に必要なもの
| 必要書類 | 詳細 |
|---|---|
| 個人番号通知書(通知カード) | 住民登録時に届いた書類 |
| 顔写真 | 6ヶ月以内に撮影、正面・無帽・無背景 |
| 本人確認書類 | 在留カード、パスポートなど |
| 交付申請書 | 通知カードに同封、または窓口で入手可能 |
参考:マイナンバーカード総合サイト - 外国人住民向けパンフレット
外国人のマイナンバーカードの有効期限【要注意】
外国人のマイナンバーカードには日本人とは異なる有効期限のルールが適用されます。これを理解していないと、カードが失効して再発行手数料がかかるケースがあります。
有効期限の区分
| 対象者 | カードの有効期限 | 電子証明書の有効期限 |
|---|---|---|
| 永住者(20歳以上) | 発行日から10回目の誕生日 | 発行日から5回目の誕生日 |
| 永住者(20歳未満) | 発行日から5回目の誕生日 | 発行日から5回目の誕生日 |
| 在留期限のある方 | 在留期間の満了日まで | 在留期間の満了日まで |
最も注意すべきなのは、在留期限のある外国人のマイナンバーカードの有効期限は、在留期間の満了日と同じという点です。在留資格やビザの基礎知識と合わせて理解しておきましょう。
在留期間を更新した場合の手続き
入管で在留期間を更新(延長)しても、マイナンバーカードの有効期限は自動的には更新されません。必ず以下の手続きが必要です。
- 入管で在留期間の更新許可を受ける
- 新しい在留カードを受け取る
- 市区町村の窓口でマイナンバーカードの有効期限延長手続きを行う
- カードの券面に新しい有効期限が記載される
手続き期限:マイナンバーカードに記載されている有効期限日まで
持参するもの:
- マイナンバーカード
- 新しい在留カード(更新後のもの)
有効期限を過ぎてしまった場合
有効期限内に延長手続きを行わなかった場合、カードは失効します。再発行には以下の手数料がかかります。
- 電子証明書なし:800円
- 電子証明書あり:1,000円
無駄な出費を避けるため、在留期間更新後は速やかにマイナンバーカードの延長手続きも行いましょう。
住所・氏名変更時の手続き方法
引っ越しや結婚による氏名変更など、マイナンバーカードに記載されている情報に変更があった場合は、14日以内に手続きが必要です。
住所変更の場合
引っ越しをした場合、転入届(または転居届)を提出する際に、マイナンバーカードも一緒に持参しましょう。窓口で券面の住所が書き換えられます。住居・生活インフラの手続きと同時に済ませると効率的です。
氏名変更の場合
結婚等で氏名が変更になった場合も、市区町村の窓口で変更手続きを行います。
手続きに必要なもの
- マイナンバーカード
- 在留カード
- 変更を証明する書類(転入届、婚姻届受理証明書など)
注意:電子証明書の情報も更新が必要なため、暗証番号(4桁の数字+6〜16桁の英数字)を忘れずに持参してください。
特定在留カード制度【2026年6月開始】
2026年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードを一体化した「特定在留カード」の交付が開始される予定です。これは外国人の利便性を大幅に向上させる制度改正です。
特定在留カードのメリット
| 項目 | 現行制度 | 特定在留カード |
|---|---|---|
| カード枚数 | 在留カード+マイナンバーカードの2枚 | 1枚に統合 |
| 携帯義務 | 在留カードの常時携帯が必要 | 1枚で対応 |
| 行政手続き | 窓口が分かれている | ワンストップ化 |
| 保険証機能 | マイナンバーカードのみ | 統合カードで対応 |
取得は任意
特定在留カードの取得は任意です。従来通り在留カードとマイナンバーカードの2枚を別々に持ち続けることも可能です。ただし、手続きの簡素化や携帯の利便性を考えると、一体化のメリットは大きいでしょう。
対象者
住民基本台帳に記録されている中長期在留者または特別永住者が申請できます。
参考:出入国在留管理庁 - 特定在留カード等交付申請について
マイナンバーカードに関するよくある質問
Q1. マイナンバーカードを紛失した場合は?
まず、マイナンバーカードコールセンター(0570-064-738、24時間対応)に電話して、カードの一時停止を依頼します。その後、市区町村窓口で再発行手続きを行います。再発行には約1ヶ月かかり、手数料1,000円が必要です。
Q2. 帰国する場合はどうすればよい?
日本を離れる際は、市区町村で転出届を提出します。マイナンバーカードは返納する必要があります。ただし、マイナンバー自体は維持され、再入国時に再び使用できます。帰国時の税金手続きも忘れずに行いましょう。
Q3. 家族のマイナンバーカードも申請できる?
はい。配偶者やお子さんなど、住民登録をしている家族全員がマイナンバーカードを申請できます。15歳未満の方は法定代理人(親)が代理申請できます。
Q4. マイナンバーを会社に教える必要がある?
はい。雇用主は所得税や社会保険の手続きでマイナンバーが必要です。入社時にマイナンバーの提出を求められるのは通常の手続きです。
Q5. マイナンバーカードの暗証番号を忘れた場合は?
市区町村の窓口で暗証番号の再設定ができます。本人確認書類(在留カードなど)を持参してください。
マイナンバーカードを活用するコツ
マイナンバーカードを最大限に活用するための実践的なアドバイスをまとめます。
マイナポータルに登録する
マイナポータル(myna.go.jp)に登録すると、以下のサービスが利用できます。
- 行政からのお知らせの確認
- 各種行政手続きのオンライン申請
- 自分の税金・年金情報の確認
- 確定申告のe-Tax連携
コンビニ交付を活用する
マイナンバーカードがあれば、全国のコンビニのマルチコピー機で以下の書類を取得できます(市区町村による)。
- 住民票の写し
- 印鑑登録証明書
- 課税・非課税証明書
窓口の営業時間外でも利用でき、手数料も窓口より安い場合があります。
健康保険証として使う
2024年12月から従来の健康保険証は原則廃止され、マイナンバーカードが保険証として使えるようになっています。医療機関の受付でカードリーダーにかざすだけで、保険証として機能します。
参考:Japan Dev - How To Get Your My Number Card In Japan
まとめ:外国人のマイナンバーカード手続きチェックリスト
マイナンバーカードは日本で生活する外国人にとって、ますます重要な存在になっています。以下のチェックリストで、必要な手続きを確認しましょう。
| チェック項目 | タイミング |
|---|---|
| マイナンバーカードの申請 | 住民登録後すぐ |
| カード受け取り | 申請から約1ヶ月後 |
| マイナポータル登録 | カード受取後すぐ |
| 健康保険証としての利用登録 | カード受取後すぐ |
| 在留期間更新時の有効期限延長 | 在留期間更新のたびに |
| 住所変更の届出 | 引っ越しから14日以内 |
| 特定在留カードへの切替検討 | 2026年6月以降 |
住民税の仕組みや年金の手続きなど、マイナンバーと関連する行政手続きも多いため、カードを活用して効率的に手続きを進めましょう。
困ったときは、マイナンバーカードコールセンター(0570-064-738 または 050-3818-1250)に問い合わせてください。24時間対応で、外国語サポートも利用できます。
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