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大学・専門学校の教員になる方法と条件

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
大学・専門学校の教員になる方法と条件

外国人が日本の大学・専門学校で教員になるための条件、必要な学位・研究業績・実務経験、在留資格(教授ビザ・技人国ビザ)の取得方法、JREC-INを使った公募への応募方法、キャリアパスと年収目安まで徹底解説。大学教員と専門学校教員の違いも比較表付きで分かりやすく紹介します。

大学・専門学校の教員になる方法と条件【外国人向け完全ガイド】

日本の大学や専門学校で教員として働くことは、高度な専門知識を活かせるやりがいのあるキャリアパスです。外国人にとっても、研究実績や専門的なスキルを持っていれば十分にチャンスがあります。本記事では、大学教員・専門学校教員になるための具体的な方法、必要な条件、在留資格の取得方法まで詳しく解説します。

大学教員と専門学校教員の違い

まず、大学教員と専門学校教員では求められる条件やキャリアパスが大きく異なります。それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った道を選ぶことが重要です。

項目大学教員専門学校教員
必要な学位博士号が一般的(修士号でも可能な場合あり)学士号以上(実務経験で代替可能)
教員免許不要不要
重視される要素研究業績・論文・学会発表実務経験・業界での実績
採用方法公募制(JREC-IN等)直接応募・紹介が多い
在留資格「教授」ビザ「技術・人文知識・国際業務」ビザ
平均年収約600〜1,000万円約350〜600万円
任期常勤・テニュアトラック制度あり常勤・非常勤
日本語要件分野による(英語のみも可)基本的に日本語力が必要

大学教員は学校教育法に基づいて資格が定められており、専攻分野についての教育上・研究上の知識や能力が求められます。一方、専門学校教員は実務経験がより重視される傾向にあります。

大学教員になるための条件と手順

大学教員になるためには、法的に必要な資格はありませんが、実質的にはいくつかの条件を満たす必要があります。

学位要件

大学教員のポジションの多くは、博士号(Ph.D.)の取得を応募条件としています。特に研究大学では博士号はほぼ必須です。ただし、実務系の学部(ビジネス、アートなど)では修士号と豊富な実務経験で応募可能なケースもあります。

研究業績

大学教員として採用されるためには、以下の研究業績が重要です。

  • 査読付き論文:最低3本以上の学術論文(分野により異なる)
  • 学会発表:国内外の学会での研究発表経験
  • 著書・教科書:専門分野の著作があればプラス評価
  • 外部資金の獲得:科研費などの競争的資金の取得実績

スタディサプリによると、大学教員の採用では書類選考が一般的で、履歴書・論文リスト・研究計画書の提出が求められます。

採用プロセス

大学教員の採用は主に公募制で行われます。日本ではJREC-IN Portalが最大の教員公募サイトです。採用プロセスは以下の流れが一般的です。

  1. JREC-INや大学ウェブサイトで公募情報を確認
  2. 応募書類(履歴書、研究業績リスト、研究計画書、推薦状)を提出
  3. 書類選考
  4. 面接・模擬授業(オンラインの場合もあり)
  5. 教授会での承認
  6. 内定・在留資格の手続き

外国人の場合、面接は英語で行われることも多いですが、日本語での授業が求められるポジションでは日本語力も評価されます。日本語能力と語学スキルについても事前に確認しておきましょう。

専門学校教員になるための条件と手順

専門学校(専修学校)の教員は、大学教員と比べて参入のハードルが比較的低く、実務経験を活かしやすいのが特徴です。

必要な条件

専門学校教員になるための一般的な条件は以下のとおりです。

  • 実務経験:教える分野での3年以上の実務経験
  • 専門資格:分野に関連する資格(IT系ならば情報処理技術者試験など)
  • 学位:学士号以上が望ましいが必須ではない場合も
  • 日本語力:授業が日本語で行われるため、JLPT N1〜N2レベルが必要

特にIT、語学、デザイン、料理、美容などの分野では、外国人教員の需要が高まっています。

採用の流れ

専門学校の教員採用は、大学と異なり公募よりも直接応募や紹介が主流です。

  1. 各専門学校のウェブサイトや求人サイトで募集を確認
  2. 履歴書・職務経歴書を提出(履歴書の書き方も参考にしてください)
  3. 面接・模擬授業
  4. 採用決定

求人サイト・転職エージェントを活用することで、より多くの求人情報にアクセスできます。

外国人教員に必要な在留資格(ビザ)

外国人が日本の教育機関で働くためには、適切な在留資格が必要です。教育機関の種類によって必要なビザが異なります。

大学教員の場合:「教授」ビザ

大学教員として働く場合、「教授」の在留資格が最も一般的です。このビザの取得条件は以下のとおりです。

  • 日本の大学、高等専門学校、または同等の教育機関での教育・研究活動
  • 雇用契約書または採用内定通知
  • 学位証明書、研究業績のリスト

「教授」ビザの在留期間は最長5年で、更新も可能です。また、高度専門職ビザのポイント制度を利用すれば、より優遇された条件で滞在できる場合もあります。

専門学校教員の場合

専門学校教員は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で就労するのが一般的です。詳しくは技術・人文知識・国際業務ビザの取得方法をご覧ください。

ヨロワークによると、外国人教員の在留資格の確認は雇用時に不可欠であり、在留資格の範囲内でのみ活動が認められています。

大学教員のキャリアパスと職位

日本の大学教員には明確な職位のヒエラルキーがあります。外国人教員も同じキャリアパスを歩むことが可能です。

職位英語名一般的な要件平均年収目安
助教Assistant Professor博士号取得後450〜600万円
講師Lecturer数年の教育・研究経験500〜700万円
准教授Associate Professor十分な研究業績650〜900万円
教授Professor高い研究業績・指導実績800〜1,200万円
特任教員Project Facultyプロジェクトベース500〜800万円

多くの大学ではテニュアトラック制度を導入しており、一定期間の審査を経て終身雇用(テニュア)を獲得できます。ただし、外国人教員の多くは契約制のポジションから始まることが一般的です。

給料・年収・待遇ガイドで日本での報酬体系について詳しく確認できます。

外国人教員が直面する課題と対策

日本で教員として働く外国人には、いくつかの共通する課題があります。事前に把握して対策を立てておきましょう。

言語の壁

多くの大学では会議や事務手続きが日本語で行われます。英語で授業を行うポジションでも、学内コミュニケーションには日本語力が求められることがあります。日本語能力と語学スキルの向上は長期的なキャリア形成に欠かせません。

雇用の安定性

外国人教員は非常勤講師や任期付きポジションからスタートすることが多く、安定した雇用を得るまでに時間がかかる場合があります。JobsInJapanによると、大学のフルタイムポジションでは修士号以上、3本以上の学術論文、3年以上の教育経験が求められるのが一般的です。

文化的な適応

日本の教育機関には独自の文化やルールがあります。日本のビジネスマナー・文化を理解し、組織に溶け込む努力が必要です。

対策のポイント

  • ネットワーク構築ネットワーキング・コミュニティを活用して同じ分野の研究者とつながる
  • 日本語学習:継続的な日本語学習で職場コミュニケーション力を高める
  • 資格取得資格・スキルアップで専門性を証明する
  • 複数の収入源:非常勤講師を複数校で掛け持ちすることも一般的

教員ポジションの探し方と応募のコツ

効果的に教員ポジションを見つけるためには、複数のチャネルを活用することが重要です。

主な求人情報源

  • JREC-IN Portal:日本最大の研究者・教員向け求人サイト
  • 大学のウェブサイト:各大学の採用ページを直接チェック
  • TeachAway:英語教育ポジションに特化
  • 学会のジョブボード:専門分野の学会が掲載する求人情報
  • Go Overseas:海外から日本での教職を探す際に便利

応募書類作成のポイント

  1. 研究計画書:具体的で実現可能な研究計画を提示する
  2. 教育実績:授業評価や学生からのフィードバックも含める
  3. 推薦状:信頼できる研究者からの推薦が重要
  4. 日本語の書類:可能であれば日本語版も用意する

面接対策もしっかり準備しておくことで、採用の確率を高めることができます。

まとめ:教員キャリアを成功させるために

日本の大学・専門学校で教員になることは、外国人にとっても十分に実現可能な目標です。成功のカギは以下のポイントにあります。

  • 大学教員を目指す場合は、博士号の取得と研究業績の蓄積が最優先
  • 専門学校教員を目指す場合は、実務経験と専門スキルをアピール
  • 在留資格は「教授」または「技術・人文知識・国際業務」が主な選択肢
  • 日本語力の向上は長期的なキャリア形成に不可欠
  • JREC-INなどの公募サイトを定期的にチェックし、積極的に応募する

教育分野でのキャリアに興味がある方は、英語教師・教育業界で働く完全ガイド転職・キャリアアップ戦略もあわせてご覧ください。計画的に準備を進めれば、日本の教育機関であなたの専門知識を活かす素晴らしいキャリアが待っています。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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