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留学生から社会人への就職完全ガイド

日本語学校から就職するルートとステップ

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
日本語学校から就職するルートとステップ

日本語学校から日本で就職するための3つのルートと具体的なステップを解説。在留資格変更の手続き、必要書類、就職活動のスケジュール、企業が求めるスキルまで、留学生の就職成功に必要な情報を網羅した完全ガイドです。

日本語学校から就職するルートとステップ|在留資格変更から内定獲得まで

日本語学校に通いながら「卒業後はこのまま日本で働きたい」と考えている留学生は多いのではないでしょうか。しかし、日本語学校から直接就職するルートは、大学や専門学校を経由するルートと比べて複雑な部分があり、正しいステップを理解しておくことが不可欠です。

この記事では、日本語学校卒業後に日本で就職するための具体的なルート、在留資格変更の手続き、就職活動のポイントまで、実践的なステップを詳しく解説します。日本での就職活動を成功させるために、ぜひ参考にしてください。

日本語学校から就職する3つの主要ルート

日本語学校を卒業した後、日本で働くための主なルートは以下の3つです。それぞれ必要な条件や在留資格が異なります。

ルート1:大学・専門学校へ進学してから就職

最も一般的なルートです。日本語学校を卒業後、大学や専門学校に進学し、卒業後に就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を取得して就職します。学歴要件を満たしやすく、就職活動の選択肢も広がります。

ルート2:母国の大学学歴を活かして直接就職

母国で大学を卒業している場合、日本語学校卒業後に直接就労ビザへ変更することが可能です。在留資格の基礎知識を理解した上で、「技術・人文知識・国際業務」への変更申請を行います。審査期間は約2週間〜1ヶ月が目安です。

ルート3:特定技能ビザで就職

学歴に関係なく、技能試験と日本語試験に合格すれば取得できる特定技能ビザは、製造業、介護、飲食業など16分野で就職可能な代替ルートです。

ルート対象者必要期間在留資格メリット
進学→就職全留学生2〜4年技術・人文知識・国際業務就職先の選択肢が最も広い
直接就職母国の大卒者数ヶ月技術・人文知識・国際業務最短ルートで就職可能
特定技能全留学生数ヶ月〜1年特定技能1号・2号学歴不問で応募可能

在留資格変更の手続きと必要書類

日本語学校の留学ビザから就労ビザへの変更は、出入国在留管理庁に申請します。ここでは具体的な手続きの流れを解説します。

申請に必要な書類

就労ビザへの在留資格変更に必要な主な書類は以下の通りです。

  • 在留資格変更許可申請書
  • パスポート・在留カード
  • 卒業証明書(日本語学校および母国の大学)
  • 雇用契約書または内定通知書
  • 雇用企業の登記事項証明書・決算書
  • 申請理由書
  • 証明写真(4cm×3cm)

申請スケジュールの目安

在留資格変更申請は、入管の公式案内によると12月上旬〜1月末に提出するのが推奨されています。1月〜3月は申請が集中し、審査期間が2ヶ月以上かかることもあるため、4月入社に間に合わせるには早めの準備が重要です。

申請時の注意点

出席率が低い(80%未満)場合、審査で不利になる可能性があります。また、アルバイトで週28時間の制限を超えていた場合、不許可になるリスクがあるため注意が必要です。

就職活動のための特定活動ビザ

日本語学校を卒業後も就職活動を続けたい場合、「特定活動」ビザへの変更が可能になるケースがあります。2022年7月の制度改正により、海外の大学を卒業した日本語学校生もこの対象に拡大されました。

特定活動ビザの取得条件

  • 海外の大学(短大を含む)を卒業していること
  • 日本語学校が「適正校」に認定されていること(政府は要件を緩和し、直近1年の適正認定で可能に)
  • 在学中から就職活動を行っていた証明があること
  • 日本語学校からの推薦状を取得できること

特定活動ビザの制限事項

特定活動ビザでの滞在中は、資格外活動許可を取得すれば週28時間以内のアルバイトが可能です。ビザの有効期間は6ヶ月で、1回のみ更新可能(最長1年間)です。この期間内に就職先を見つける必要があります。

詳しい在留資格については在留資格・ビザの基礎知識ガイドも参照してください。

企業が外国人留学生に求めるスキルと条件

日本での就職活動を成功させるためには、企業が留学生に何を求めているかを理解することが重要です。

日本語能力

企業が求める日本語レベルはJLPT N1またはN2が一般的です。特にビジネスメールや報告書が作成できるレベルが求められます。日本語能力と語学スキルを在学中にしっかり磨いておきましょう。

ビジネスマナーの理解

日本のビジネスマナー・文化を理解していることは、面接でも大きなアドバンテージになります。敬語の使い方、名刺交換、時間厳守など、基本的なビジネスマナーを身につけておくことが大切です。

専門スキルと資格

特にIT分野では、プログラミングスキルや関連資格があると有利です。IT・エンジニアとして日本で働くための技術力があれば、学歴要件が緩和される場合もあります。

企業の評価ポイント求められるレベル対策方法
日本語能力JLPT N1〜N2日本語学校での学習+独自学習
コミュニケーション力ビジネス会話レベルアルバイト・インターンで実践
専門スキル業界により異なる資格取得・ポートフォリオ作成
ビジネスマナー基本的な理解ビジネスマナー講座・書籍
意欲・適応力高い志望動機の明確化

就職活動の具体的なステップとスケジュール

日本語学校に在学中から計画的に就職活動を進めることが成功の鍵です。以下に推奨されるスケジュールを紹介します。

ステップ1:自己分析と業界研究(入学〜6ヶ月目)

自分の強み、キャリア目標、希望する業界を明確にします。求人サイト・転職エージェントを活用して、外国人を積極的に採用している企業をリストアップしましょう。

ステップ2:応募書類の準備(6〜12ヶ月目)

履歴書・職務経歴書の書き方を参考に、日本式の応募書類を作成します。必ず日本語の先生や日本人の友人にチェックしてもらいましょう。採用担当者は履歴書の日本語表現力を必ず確認します。

ステップ3:企業への応募と面接(12〜18ヶ月目)

積極的に企業説明会やキャリアフォーラムに参加し、面接対策を十分に行いましょう。外国人向けの就職フェアも活用すると効率的です。

ステップ4:内定獲得と在留資格変更(卒業前〜卒業後)

内定を獲得したら、速やかに在留資格変更の手続きを開始します。必要書類を企業と協力して準備し、入管に申請します。

業界別の就職チャンスと特徴

日本語学校卒業生が就職しやすい業界には、それぞれ特徴があります。

IT・エンジニア業界

人材不足が深刻なIT業界は、外国人エンジニアの採用に積極的です。IT・エンジニアとして日本で働く道は、日本語レベルがN2程度でも技術力があれば採用されるケースが多く、比較的ハードルが低い業界です。

飲食・サービス業

飲食・サービス業は特定技能ビザでも就職可能な分野です。日本語でのコミュニケーション能力が重視されますが、接客経験があれば有利です。

製造業

製造業・工場での就職は、特定技能ビザや技能実習制度を活用するルートがあります。技能試験に合格すれば学歴不問で応募できる点がメリットです。

介護業界

高齢化が進む日本では、介護・医療業界での外国人人材の需要が急増しています。介護福祉士の資格取得を目指すルートもあり、長期的なキャリアを築くことができます。

給与・待遇の目安と生活設計

就職後の給料・年収・待遇について事前に把握しておくことは、生活設計の面で重要です。

日本語学校卒業後に就職する場合、初任給の目安は月額18万〜25万円程度です。ただし業界や地域、日本語レベル、スキルによって大きく異なります。

就職後は税金・社会保険・年金の仕組みも理解しておく必要があります。手取り額は額面の約75〜80%程度になることを覚えておきましょう。

また、住居・生活インフラの準備も重要です。企業によっては社員寮や住宅手当を提供している場合もあるので、就職先選びの際に確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q:日本語学校だけで就労ビザは取れますか?

日本語学校の卒業だけでは、就労ビザの学歴要件を満たしません。母国で大学を卒業しているか、日本の大学・専門学校に進学して卒業する必要があります。ただし、特定技能ビザは学歴不問で申請可能です。

Q:就職活動中のアルバイトはできますか?

留学ビザの期間中は資格外活動許可があれば週28時間以内のアルバイトが可能です。卒業後の特定活動ビザでも同様の制限が適用されます。詳しくは労働法・職場の権利ガイドを参照してください。

Q:日本語がまだ十分ではない場合、どうすればいいですか?

日本語力に自信がない場合は、英語教師として働きながら日本語力を向上させるルートや、英語環境の外資系企業を目指す方法もあります。また、日本語能力向上ガイドを参考に、効率的な学習方法を取り入れましょう。

Q:転職やキャリアアップは可能ですか?

就職後のキャリアについては転職・キャリアアップ戦略ガイドで詳しく解説しています。日本での職歴を積むことで、より良い条件での転職も可能になります。

まとめ:日本語学校から就職を成功させるために

日本語学校から日本で就職するルートは複数あり、自分の学歴やスキルに合った最適なルートを選ぶことが重要です。

成功のための重要ポイント:

  1. 早めの計画:入学時から就職活動を視野に入れて行動する
  2. 日本語力の向上:JLPT N1・N2の取得を目標にする
  3. 出席率の維持:80%以上の出席率を必ずキープする
  4. 在留資格の理解:自分に適したビザのルートを把握する
  5. 専門スキルの習得:IT資格など業界で求められるスキルを身につける

日本語学校での学習期間を最大限に活用し、計画的に就職活動を進めることで、日本でのキャリアをスタートさせましょう。最新の制度情報は出入国在留管理庁の公式サイトで確認することをおすすめします。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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