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飲食・サービス業で働く完全ガイド

飲食業界の給与相場と労働条件

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
飲食業界の給与相場と労働条件

日本の飲食業界の給与相場・年収・労働条件を外国人向けに徹底解説。職種別の年収ランキング、収入アップの方法、外国人採用の現状、働く際の注意点まで、飲食業界で安心して働くために必要な情報を完全網羅しています。特定技能ビザの給与情報も掲載。

飲食業界の給与相場と労働条件【外国人向け完全ガイド】

日本の飲食業界で働くことを考えている外国人の方にとって、給与や労働条件は最も気になるポイントの一つです。飲食業界は慢性的な人手不足が続いており、外国人労働者の需要も高まっています。しかし、実際の給与水準や労働環境を正しく理解しておかないと、入社後に「こんなはずではなかった」と後悔することもあります。

この記事では、飲食業界の給与相場から職種別の年収、労働条件のポイント、収入アップの方法まで、外国人が日本の飲食業界で安心して働くための情報を徹底解説します。

飲食業界の平均給与と年収相場

日本の飲食業界の給与水準は、他業界と比較するとやや低めの傾向にあります。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、宿泊・飲食サービス業の平均月収は約26万9,500円となっています。

雇用形態別の給与比較

雇用形態平均月収平均年収手取り目安
正社員(一般スタッフ)22〜25万円270〜300万円18〜20万円
正社員(店長クラス)25〜35万円300〜420万円20〜28万円
正社員(エリアマネージャー)35〜50万円420〜600万円28〜40万円
アルバイト(時給)1,100〜1,300円
特定技能ビザ約25万円約300万円約20万円

正社員として働く場合、初任給は約24万円前後が目安です。近年は人手不足の影響で、未経験者でも初任給26万円が一般的なラインになりつつあります(参照:飲食店社員の給料・年収 - キャリアガーデン)。

特定技能ビザで飲食業に従事する外国人の平均月給は249,481円で、これは特定技能全体の平均月給231,979円を上回っています。特定技能ビザの詳細はこちらをご確認ください。

職種別の年収ランキング

飲食業界と一口に言っても、職種や業態によって給与には大きな差があります。どのようなポジションを目指すかによって、収入は大きく変わってきます。

業態別の平均年収

業態平均年収特徴
ホテルレストラン350〜450万円福利厚生が充実、安定性が高い
高級レストラン・料亭320〜500万円技術力次第で高収入も可能
ファミリーレストラン(大手)300〜400万円研修制度が整っている
居酒屋チェーン280〜380万円深夜手当でプラスされる
カフェ・バー250〜350万円比較的労働環境が良い
ファストフード260〜340万円マニュアルが整備されている
ラーメン店・個人店250〜350万円独立のチャンスがある

ホテルのレストラン部門は、福利厚生が充実しており外国人にとっても安定した職場環境が期待できます。ホテル・旅館で働く方法もあわせて参考にしてください。

大手飲食企業のランキングでは、上位企業では年収600万円以上も可能です(参照:飲食業界年収ランキング2024 - フードコネクト)。

飲食業界の労働条件と働き方

飲食業界の労働条件は、企業規模や業態によって大きく異なります。日本の労働法について基本的な知識を持っておくことが重要です。

労働時間

日本の法定労働時間は1日8時間、週40時間が原則です。しかし飲食業界では、繁忙期やピークタイムに合わせた長時間労働が発生しやすいのが実情です。

  • シフト制勤務が基本で、早番・遅番・通し勤務がある
  • 休日は月8〜9日が一般的(週休2日制の企業も増加中)
  • 残業時間は月20〜40時間程度(企業によって大きく異なる)
  • 深夜勤務(22時〜翌5時)には25%以上の割増賃金が発生

深夜勤務の詳細については、深夜勤務・シフト制の働き方ガイドで詳しく解説しています。

ボーナス(賞与)

飲食業界のボーナスは、6月と12月の年2回支給されるのが一般的です。ただし、他業界と比べるとボーナスの額は低い傾向にあります。

  • 大手企業:月給の1〜3ヶ月分
  • 中小企業:月給の0.5〜1ヶ月分(支給がない場合も)
  • 個人店:ボーナスがない場合が多い

福利厚生

大手飲食企業では以下のような福利厚生が整っている場合が多いです:

  • 社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)
  • 交通費支給
  • 食事補助・まかない制度
  • 制服貸与
  • 社員割引制度
  • 研修制度・資格取得支援

税金・社会保険についても事前に確認しておきましょう。

飲食業界の人手不足と外国人採用の現状

飲食業界は日本で最も人手不足が深刻な業界の一つです。2024年初頭のデータによると、飲食業界の有効求人倍率は4.5倍に達しており、1人の求職者に対して4.5件の求人がある状態です(参照:飲食業レポート - マイナビキャリアリサーチLab)。

人手不足の主な原因

  • 高い離職率:新入社員のキッチンスタッフの1年以内の離職率は45%
  • 労働環境の厳しさ:長時間労働、休日が少ない、体力的にきつい
  • 給与水準:他業界と比べて給与が低い
  • 高齢化:飲食業界の労働者の20%が60歳以上

この人手不足を背景に、外国人労働者の採用が積極的に行われています。都市部のコンビニやファストフード店では、外国人労働者が全スタッフの12%を占めるまでになりました。また、大手レストランチェーンの35%が配膳ロボットを導入するなど、テクノロジーの活用も進んでいます(参照:Japan's Workforce Statistics - ElectroIQ)。

外国人が飲食業界で働くためのビザについては、在留資格・ビザの基礎知識ガイドをご確認ください。

収入アップのための5つの方法

飲食業界で給与を上げるには、戦略的なキャリア設計が重要です。以下の方法を実践することで、着実に収入アップを目指せます。

1. 資格を取得する

調理師免許食品衛生の資格を取得すると、月額5,000〜20,000円の資格手当がつく企業もあります。ソムリエやバリスタの資格も、専門店での就職に有利です。

2. 店長・管理職を目指す

一般スタッフから店長になると年収が50〜100万円アップするケースが多いです。接客の日本語力を高めることも昇進には欠かせません。

3. 大手企業に転職する

中小・個人店から大手チェーンに移ることで、給与アップだけでなく福利厚生も充実します。転職エージェントを活用すると、好条件の求人を見つけやすくなります(参照:大手飲食店の給与例 - ブライダルビズ)。

4. 専門スキルを磨く

寿司職人、パティシエ、バリスタなどの専門性の高いスキルを持つと、より高い給与を得やすくなります。カフェ・バーで働く方法も参考にしてください。

5. 独立・開業を視野に入れる

将来的に飲食店を開業することで、サラリーマン時代より大幅な収入アップが期待できます。経営者ビザの取得や事業計画の準備を早くから始めることが成功の鍵です。

外国人が飲食業界で働く際の注意点

外国人が日本の飲食業界で働く際には、いくつかの注意点があります。事前に理解しておくことで、トラブルを防ぎ、快適に働くことができます。

在留資格の確認

飲食業界で働くためには、適切な在留資格が必要です。特定技能1号(外食業)、技術・人文知識・国際業務、永住者、定住者、日本人の配偶者等のビザで就労が可能です。留学ビザでのアルバイトは週28時間までの制限があります。

労働条件の書面確認

雇用契約書や労働条件通知書で以下の項目を必ず確認してください:

  • 給与額(基本給・各種手当・残業代の計算方法)
  • 勤務時間とシフトの決め方
  • 休日・休暇の日数
  • 試用期間の条件
  • 社会保険の加入状況

日本語能力の重要性

飲食業界では日本語能力が求められます。接客業務ではN3以上、店長を目指すならN2以上が望ましいとされています。日本語力が高いほど、昇進や給与アップのチャンスも広がります。

職場のストレス対策

飲食業界はストレスの多い仕事です。ストレス管理とメンタルケアの知識を身につけ、繁忙期の乗り越え方や自分なりのリフレッシュ方法を確立しておくことが大切です。繁忙期の対策もあわせてご覧ください。

飲食業界の将来性と最新トレンド

飲食業界は変化の激しい業界ですが、今後も成長が期待されています。飲食業界のキャリアパスと将来性について、最新のトレンドを把握しておくことは重要です。

注目のトレンド

  • テクノロジーの導入:セルフオーダー、配膳ロボット、キャッシュレス決済の普及
  • デリバリー市場の拡大フードデリバリーの仕事は今後も成長が見込まれる
  • インバウンド需要観光業界との連携で多言語対応スタッフの需要増加
  • 健康志向:オーガニック・ヴィーガン対応レストランの増加
  • 外国人活躍の場の拡大:多文化対応できる人材の価値が上昇

外国人にとって飲食業界は、日本語スキルを活かしながらキャリアを積める業界の一つです。2024年の飲食店の平均給与は東京、大阪、愛知、福岡ともに上昇傾向にあり(参照:2024年度上期の飲食店の平均給与 - 飲食店ドットコム)、今後も待遇改善が期待されています。

まとめ

飲食業界の給与相場と労働条件について、外国人向けに重要なポイントをまとめました。

  • 平均年収は300万円前後だが、職種・経験・企業規模によって大きく異なる
  • 人手不足により待遇は改善傾向にあり、外国人にもチャンスが広がっている
  • 資格取得や店長昇進で着実に収入アップが可能
  • 労働条件は書面で必ず確認し、不明な点は入社前に質問する
  • 将来的なキャリアパスを見据えて、スキルアップに投資することが重要

飲食業界は大変な面もありますが、「食」を通じて人を幸せにできるやりがいのある仕事です。正しい知識を持って就職活動に臨み、自分に合った職場を見つけましょう。

飲食・サービス業で働く完全ガイドに戻って、他の関連記事もぜひご覧ください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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