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特定技能ビザ完全ガイド【16分野対応】

製造業分野の特定技能ガイド【工場勤務】

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
製造業分野の特定技能ガイド【工場勤務】

特定技能「工業製品製造業」分野の制度概要、10業務区分、取得条件、給与水準、キャリアパスを徹底解説。2025年最新情報でJAIM加入義務や特定技能2号への移行方法も紹介。工場勤務を目指す外国人必読のガイドです。

製造業分野の特定技能ガイド【工場勤務】

日本の製造業は深刻な人手不足に直面しており、外国人材の受け入れが急速に拡大しています。2025年1月時点で、製造業分野の特定技能1号保有者は45,181人に達し、政府は2025年〜2028年の4年間で173,300人の受け入れを見込んでいます。本記事では、特定技能「工業製品製造業」分野の制度内容から、実際の業務内容、取得条件、キャリアパスまで詳しく解説します。工場勤務を目指す外国人の方はぜひ参考にしてください。

特定技能「工業製品製造業」分野とは?

特定技能「工業製品製造業」分野は、国内での人材確保が困難な製造業において、一定の専門性・技能を持つ外国人材を即戦力として受け入れるための在留資格制度です。2019年4月に創設され、当初は「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」の3分野に分かれていましたが、2022年5月に統合され、2024年には分野名が「工業製品製造業」に変更されました。

この制度には特定技能1号特定技能2号の2つの区分があります。1号は最長5年の在留が可能で、即戦力となる人材確保を目的としています。2号は在留期間の更新に上限がなく、要件を満たせば家族の帯同も可能なため、長期的なキャリア形成を目指す方に適しています。詳しくは特定技能ビザ完全ガイドをご覧ください。

対象となる10の業務区分

2024年の制度改正により7区分が追加され、現在は以下の10業務区分が対象となっています。

業務区分主な仕事内容想定される職場
機械金属加工鋳造、鍛造、ダイカスト、機械加工、金属プレス加工など金属製品工場、部品メーカー
電気・電子機器組立て電子部品の実装、機器の組立て、配線作業など電子機器メーカー、家電工場
金属表面処理めっき、アルマイト処理、塗装、研磨など表面処理専門工場
紙器・段ボール箱製造段ボール箱の製造、紙器の加工・印刷段ボール工場、包装資材メーカー
コンクリート製品製造コンクリート製品の成型、仕上げ、検査コンクリート製品工場
RPF製造廃プラスチック・古紙からの固形燃料製造リサイクル工場
陶磁器製品製造陶磁器の成形、焼成、絵付け、仕上げ陶磁器メーカー、窯元
印刷・製本オフセット印刷、デジタル印刷、製本作業印刷会社、製本工場
紡織製品製造紡績、織布、編立て、染色加工繊維工場、テキスタイルメーカー
縫製衣料品の裁断、縫製、仕上げ縫製工場、アパレルメーカー

自社の事業がどの区分に該当するかは、経済産業省の公式ページで確認できます。

特定技能を取得するための条件と試験

製造業分野で特定技能1号を取得するには、以下の2つの試験に合格する必要があります。

技能試験

各業務区分に対応した製造分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。試験は日本国内のほか、一部の送出し国でも実施されています。試験内容は業務区分によって異なり、実技試験と学科試験で構成されます。

日本語試験

以下のいずれかに合格する必要があります。

  • JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト):A2レベル以上
  • JLPT(日本語能力試験):N4以上

日本語力を高めたい方は、日本語能力と語学スキル向上ガイドも参考にしてください。

なお、技能実習2号を良好に修了した方は、同じ業務区分であれば試験免除で特定技能1号に移行できます。技能実習から特定技能への移行は、多くの外国人労働者にとって一般的なキャリアパスとなっています。

JAIM協議会への加入義務【2025年7月から】

2025年7月1日以降、工業製品製造業分野で特定技能外国人を雇用している、または雇用しようとするすべての事業所は、JAIM(製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会)への加入が義務付けられます。

JAIMへの加入手続きには通常2ヶ月程度かかり、多くの事業所では1〜2回の修正対応が求められます。在留資格の申請に間に合うよう、余裕をもって手続きを進めることが重要です。詳しくはJAIMの公式サイトで確認できます。

加入に必要な主な条件は以下の通りです。

  • 対象となる製造業の事業を営んでいること
  • 労働関係法令を遵守していること
  • 特定技能外国人の支援計画を適切に実施できること
  • 協議会の活動に必要な協力を行うこと

製造業分野の給与・待遇と働き方

製造業分野の特定技能外国人の給与は、日本人と同等以上であることが法律で義務付けられています。具体的な給与水準は地域や業務内容によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

項目目安
月給18万円〜28万円(地域・業種により異なる)
年収250万円〜400万円(残業代・賞与含む)
残業手当法定割増率(25%以上)で支給
社会保険健康保険・厚生年金・雇用保険に加入
有給休暇入社6ヶ月後に10日(法定通り)

工場勤務では交替制勤務(2交替・3交替)が多く、夜勤手当が加算されるケースもあります。また、寮や社宅を提供する企業も多く、住居費を抑えられる点は大きなメリットです。労働法・職場の権利についても事前に理解しておきましょう。

特定技能1号から2号へのステップアップ

製造業分野では、特定技能1号から2号への移行が可能です。2号に移行すると以下のメリットがあります。

  • 在留期間の上限なし(更新制で実質的に永続的に働ける)
  • 家族の帯同が可能(配偶者・子ども)
  • 将来的に永住権の取得も目指せる

2号への移行には、より高度な技能試験への合格と、一定の実務経験が求められます。製造業分野の2号保有者は2025年1月時点でまだ122人と少数ですが、今後の制度拡充により増加が見込まれています。

キャリアアップを目指す方は、資格・スキルアップ完全ガイドも合わせてご覧ください。

製造業で働く外国人が知っておくべき注意点

安全衛生教育の重要性

工場勤務では安全衛生が最も重要です。入社時の安全教育はもちろん、定期的な安全講習への参加が求められます。機械操作に関する資格(フォークリフト、玉掛け、クレーンなど)の取得も推奨されています。

転職の際のルール

特定技能では同一分野内での転職が認められています。ただし、転職する場合は在留資格の変更申請が必要です。転職先の企業も協議会に加入している必要があります。転職を考えている方は、転職・キャリアアップ戦略ガイドを参考にしてください。

支援機関の活用

特定技能1号の外国人には、受入れ企業または登録支援機関による支援が義務付けられています。生活オリエンテーション、日本語学習支援、相談窓口の設置など、10項目の支援が行われます。困った時は支援機関に相談しましょう。

製造業分野の将来性と市場動向

日本の製造業における外国人材の需要は今後も拡大が見込まれています。政府は特定技能制度全体で805,700人(1号)の受入れ上限を設定しており、2025年6月時点で333,123人が在留しています。製造業はその中でも約15.9%を占める主要分野です。

特に以下の分野で需要が高まっています。

  • 自動車部品製造:EV化に伴う新たな製造需要
  • 半導体関連:国内生産回帰による人材需要の急増
  • 食品包装・物流関連:EC市場拡大による包装資材需要の増加

製造業は景気変動の影響を受けやすい面もありますが、日本の深刻な少子高齢化を背景に、外国人材への需要は構造的に増加し続けると予想されています。最新の業界トレンドもチェックしておきましょう。

まとめ:製造業分野の特定技能で日本のキャリアを築こう

製造業分野の特定技能は、外国人が日本で安定した工場勤務のキャリアを築くための有力な選択肢です。10の業務区分から自分のスキルに合った分野を選び、技能試験と日本語試験に合格すれば、特定技能ビザを取得できます。

さらに、特定技能2号への移行により長期的な在留や家族帯同も可能になるため、日本での将来設計を描きやすい制度と言えます。製造業・工場で働く完全ガイドと合わせて、ぜひキャリアプランを検討してみてください。

参考リンク:

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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