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特定技能ビザ完全ガイド【16分野対応】

外食分野の特定技能ガイド【飲食業】

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
外食分野の特定技能ガイド【飲食業】

特定技能「外食業」分野の制度概要、受入れ要件、技能測定試験の内容、業務範囲を徹底解説。特定技能1号・2号の違い、受入れ企業の義務、食品産業特定技能協議会への加入手続き、最新の動向まで、飲食業で外国人を雇用するために必要な情報をまとめています。外食産業の人手不足を解決する方法をご紹介。

外食分野の特定技能ガイド【飲食業で外国人を雇用する方法】

日本の外食産業は深刻な人手不足に直面しています。2024年4月時点で外食産業の有効求人倍率は3.56と、全産業平均の1.16を大きく上回っています。この課題を解決するために導入されたのが、特定技能「外食業」分野での外国人労働者の受け入れ制度です。

本記事では、特定技能の外食分野について、制度の概要から具体的な受入れ手順、注意点までを詳しく解説します。飲食店経営者の方や、外食業界での就職を目指す外国人の方はぜひ参考にしてください。

特定技能「外食業」とは?制度の基本を解説

特定技能「外食業」は、2019年4月に新設された在留資格の一つです。人材不足が深刻な外食産業において、一定の技能を持つ外国人労働者を受け入れるための制度として設けられました。

特定技能には1号2号の2種類があります。1号は在留期間が最長5年で、2号は要件を満たせば在留期間の上限がなくなります。2024年からは外食業分野でも特定技能2号の取得が可能になり、長期的なキャリア形成の道が開かれました。

外食業分野の特定技能制度は農林水産省が管轄しており、受入れに関する最新情報は出入国在留管理庁の外食業分野ページで確認できます。

特定技能1号と2号の違い【外食業分野】

外食業分野における特定技能1号と2号の違いを正確に理解することは、受入れ企業にとっても外国人労働者にとっても重要です。以下の表で両者を比較します。

項目特定技能1号特定技能2号
在留期間通算5年まで上限なし(更新可能)
技能レベル一定の知識・経験熟練した技能
家族帯同原則不可配偶者・子の帯同可
日本語要件JLPT N4以上相当JLPT N3以上
業務範囲調理・接客・店舗管理上記+メニュー開発・品質管理・従業員教育
試験技能測定試験+日本語試験実務経験+技能試験+日本語試験
永住権申請期間算入されにくい永住申請の基礎期間に算入
受入れ開始年2019年2024年

特定技能2号では、メニュー開発品質管理衛生管理従業員教育といった経営視点を必要とする業務にも携わることができます。将来的にマネジメント職を目指す方にとって、2号へのステップアップは大きなキャリアチャンスと言えるでしょう。

より詳しい特定技能ビザの全体像については、関連記事をご参照ください。

外食業で認められる具体的な業務内容

特定技能「外食業」で従事できる業務は、大きく3つのカテゴリに分かれます。具体的にどのような仕事ができるのかを把握しておきましょう。

1. 飲食物調理

客に提供する飲食料品の調理調整製造を行う業務です。具体的には以下が含まれます。

  • 食材の仕込み・下準備
  • 加熱調理・盛り付け
  • ドリンクの調製
  • デザートの製造
  • 食材の管理・在庫確認

2. 接客

客に飲食料品を提供するために必要な、調理以外の業務全般です。

  • テーブルへの案内・配席
  • 注文の受付
  • 料理の提供・配膳
  • 会計処理
  • 店内清掃

3. 店舗管理

店舗運営に必要な管理業務です。

  • 従業員のシフト管理
  • 食材・備品の発注
  • 衛生管理・清掃管理
  • 売上管理

なお、デリバリー業務のみに従事させることはできません。デリバリーは接客や調理業務に付随する場合のみ認められます。また、ホスト・キャバクラなど風俗営業許可が必要な業態では、特定技能外国人の就労は認められていません

飲食・サービス業全般での働き方についても、あわせてご確認ください。

受入れ企業が満たすべき要件と手続き

外食業分野で特定技能外国人を受け入れるには、企業側にもいくつかの要件があります。事前にしっかり確認し、準備を進めましょう。

受入れ企業の基本要件

  • 食品衛生法に基づく営業許可を取得していること
  • 直接雇用であること(派遣による受入れは不可)
  • 日本人と同等以上の報酬を支払うこと
  • 特定技能外国人の支援計画を適切に実施できること

食品産業特定技能協議会への加入

受入れ企業は、一般社団法人日本フードサービス協会が運営する食品産業特定技能協議会に加入する義務があります。初回の外国人受入れから4ヵ月以内に加入手続きを完了しなければなりません。

支援体制の構築

特定技能1号の外国人に対しては、以下のような支援が必要です。

  • 入国前の生活ガイダンス
  • 住居の確保に関する支援
  • 生活オリエンテーションの実施
  • 日本語学習の機会提供
  • 相談・苦情への対応
  • 定期的な面談の実施

これらの支援は、自社で行うか登録支援機関に委託することができます。労働法や職場の権利についても理解を深めておくことが重要です。

特定技能試験の内容と合格のポイント

外食業分野の特定技能を取得するためには、技能測定試験日本語試験の両方に合格する必要があります。

技能測定試験の概要

技能測定試験は、外食業に関する基本的な知識と技能を問う試験です。

試験項目内容
衛生管理食品衛生法、HACCP、手洗い・消毒の基本
飲食物調理調理方法、食材の取り扱い、味付けの基本
接客全般注文対応、クレーム処理、マナー
試験形式学科試験+実技試験
合格基準総得点の65%以上
受験料7,000円程度

2024年3月より新しい試験形式が導入され、292人が受験し113人が合格しました(合格率約38.7%)。

日本語試験

以下のいずれかに合格する必要があります。

  • 日本語能力試験(JLPT)N4以上
  • 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

日本語能力の向上は試験対策だけでなく、実際の業務でも非常に重要です。飲食店ではお客様との会話が日常的に発生するため、特に「聴解」と「会話」の能力が求められます。

試験対策のポイント

外食業分野の最新動向と将来性【2024-2025年】

外食産業は着実に回復・成長を続けています。2024年の外食産業全体の売上高は前年比108.4%と大きく増加しました。

特定技能外国人の受入れ状況

外食産業における特定技能労働者数は、16分野の中で第6位に位置しています。コロナ禍以降、外食産業の人手不足はさらに深刻化しており、今後も受入れ数は増加が見込まれます。

2024年の重要な変更点

  • 特定技能2号の新設:外食業分野でも熟練技能者の長期就労が可能に
  • 試験制度の更新:より実践的な試験内容に改定
  • 受入れ上限の見直し:需要に応じた上限数の調整

キャリアパスの展望

特定技能外国人が外食業界でキャリアを築くための道筋は、以下のようになります。

  1. 技能実習 → 特定技能1号への移行
  2. 特定技能1号(最長5年) → 実務経験を積む
  3. 特定技能2号 → マネジメント職へ
  4. 永住権取得 → 日本での長期的な生活基盤の確立

キャリアアップ戦略永住権の取得条件についても確認しておくと良いでしょう。

受入れ時の注意点とよくあるトラブル

特定技能外国人の受入れにあたっては、いくつかの注意点があります。トラブルを未然に防ぐために、事前に確認しておきましょう。

雇用条件に関する注意点

  • 同等報酬の原則:日本人従業員と同等以上の給与を支払う必要があります。違反すると在留資格が取り消される可能性があります
  • 直接雇用のみ:人材派遣の形態は認められません
  • 労働時間の管理:法定労働時間を遵守し、適切な残業代を支払うこと

給料・年収・待遇についての詳しい情報は関連記事をご覧ください。

よくあるトラブルと対策

トラブル事例原因対策
言語の壁による業務ミス日本語力不足マニュアルの多言語化、やさしい日本語の使用
文化の違いによる誤解相互理解の不足定期的な面談、文化研修の実施
早期退職職場環境への不適応メンター制度の導入、相談窓口の設置
不法就労制度理解の不足在留資格の定期確認、専門家への相談

日本のビジネスマナー・文化への理解を深めることで、多くのトラブルは防ぐことができます。

まとめ:外食分野の特定技能を活用して人材確保を

外食産業の人手不足は今後もさらに深刻化すると予想されています。特定技能制度を正しく理解し活用することで、即戦力となる外国人材を確保することが可能です。

受入れ企業のポイント

  • 食品衛生法の営業許可と食品産業特定技能協議会への加入を忘れずに
  • 直接雇用で日本人と同等以上の報酬を設定する
  • 支援計画を適切に実施し、長期的な定着を目指す

外国人労働者のポイント

  • 技能測定試験と日本語試験の両方をしっかり対策する
  • 特定技能2号を見据えたキャリア設計を行う
  • 求人サイト・転職エージェントを活用して自分に合った職場を見つける

外食業界は、調理技術を磨き接客スキルを高めることで、長期的なキャリアを築ける魅力的な分野です。特定技能制度を活用して、日本の外食産業でのキャリアをスタートさせましょう。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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