留学生の就職率と最新統計データ分析

外国人留学生の就職率・内定率を最新統計データで徹底分析。2024年の留学生数336,708人、内定率45.6%の実態から、人気業界・職種ランキング、インターンシップの効果、就職成功のための具体的戦略まで数字に基づいて解説します。
留学生の就職率と最新統計データ分析
日本で学ぶ外国人留学生にとって、卒業後の就職は最大の関心事の一つです。「日本で本当に就職できるのか?」「就職率はどのくらい?」「どんな業界が留学生を求めているのか?」——こうした疑問に、最新の統計データと調査結果をもとに徹底的にお答えします。
本記事では、留学生の就職率の推移、内定率の実態、人気業界・職種のデータ、そして就職成功のためのポイントまで、数字に基づいた客観的な分析をお届けします。これから就活を始める方も、すでに活動中の方も、戦略を立てるための参考にしてください。
外国人留学生数の推移と最新動向
日本に在籍する外国人留学生の数は年々増加しており、2024年5月1日時点で336,708人(前年比20.6%増)と過去最高を記録しました。さらに2025年6月時点では435,200人に到達し、前年比8.2%の増加となっています。
この急増の背景には、日本政府が掲げる「2033年までに外国人留学生40万人」という目標が前倒しで達成されたことがあります。ICEF Monitorの報告によれば、日本は2025年にこの目標をすでに超えています。
| 年度 | 留学生数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2020年 | 約280,000人 | -10.4% |
| 2021年 | 約242,000人 | -13.3% |
| 2022年 | 約300,000人 | +24.0% |
| 2023年 | 約279,000人 | -7.0% |
| 2024年 | 336,708人 | +20.6% |
| 2025年(6月時点) | 435,200人 | +8.2% |
留学生の増加は、日本企業にとってグローバル人材の確保が容易になることを意味します。一方で、留学生同士の就職競争も激化する側面があるため、早めの就活準備が重要です。
留学生の就職内定率データ
留学生の就職内定率は、日本人学生と比較すると大きな差があるのが現状です。株式会社キャリタスの調査によると、主要な指標は以下の通りです。
年度別内定率の比較
| 年度(卒業年) | 留学生内定率(7月時点) | 日本人学生内定率(7月時点) |
|---|---|---|
| 2023年卒 | 48.0% | 約83% |
| 2024年卒 | 52.5% | 約86% |
| 2025年卒 | 45.6% | 約89% |
2025年卒の留学生の内定率は45.6%で、前年より約7ポイント低下しました。日本人学生の内定率が約89%であることと比べると、約43ポイントもの差が存在しています。
この差が生まれる主な原因としては:
- 日本語能力のハードルが高い(N1レベルを求める企業が多い)
- 日本独自の就活システム(新卒一括採用、エントリーシートなど)への不慣れ
- 在留資格の変更手続きの不安
- 企業の受け入れ体制がまだ整っていない場合がある
日本語能力の向上と就活の基本を押さえることが、内定獲得への第一歩です。
インターンシップと内定率の関係
注目すべきデータとして、インターンシップ参加経験の有無が内定率に大きな影響を与えていることが明らかになっています。
- インターンシップ参加経験あり:内定率 54.5%
- インターンシップ参加経験なし:内定率 約30%台
つまり、インターンシップに参加した留学生は、参加していない留学生と比べて約20ポイント以上も内定率が高いのです。
インターンシップが有利に働く理由
- 企業文化の理解が深まり、ビジネスマナーを実践的に学べる
- 業務内容のミスマッチを防ぐことができる
- 社内の人脈ができ、推薦やリファレンスにつながる
- 実務スキルを証明でき、面接での具体的なエピソードになる
- 日本語力の向上にもつながる(ビジネス日本語の実践)
インターンシップの探し方については、求人サイト・転職エージェント活用ガイドも参考にしてください。企業のインターンシップ情報は、各就活サイトや大学のキャリアセンターで確認できます。
留学生に人気の業界・職種ランキング
Study in Japan公式サイトのデータや各種調査をもとに、留学生の就職先として多い業界と職種をまとめました。
職種別の就職割合
| 順位 | 職種 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 翻訳・通訳 | 23.2% |
| 2位 | IT・プログラマ | 約15% |
| 3位 | 営業・マーケティング | 約12% |
| 4位 | 教育(語学講師など) | 約10% |
| 5位 | 貿易・商社関連 | 約8% |
企業規模別の就職割合
| 企業規模 | 留学生の就職割合 |
|---|---|
| 2,000人以上(大企業) | 10.1% |
| 300〜1,999人(中堅企業) | 約25% |
| 50〜299人(中小企業) | 約35% |
| 50人未満(小規模企業) | 約30% |
特筆すべきは、留学生の約65%が従業員300人未満の企業に就職している点です。大企業への就職は狭き門ですが、中小企業では留学生の語学力やグローバルな視点を高く評価するケースが多くあります。
IT・エンジニア志望の方はIT・エンジニアとして日本で働く完全ガイドを、飲食・サービス業界に興味がある方は飲食・サービス業で働く完全ガイドも併せてご覧ください。
留学生の就職希望率と実際の就職率のギャップ
日本での就職を希望する外国人留学生は全体の92.2%にのぼります。しかし、実際に日本で就職できる割合はそれよりもはるかに低いのが実態です。
日本政府はこのギャップを課題として認識しており、留学生の卒業後就職率を25%向上させるという目標を掲げています。Nippon.comの報告によれば、企業側の求人意欲は高まっていますが、マッチングの課題が残っています。
ギャップが生まれる主な要因
| 要因 | 詳細 |
|---|---|
| 言語の壁 | ビジネスレベルの日本語(N1〜N2)が必須の求人が多い |
| 文化の違い | 集団面接、エントリーシート、SPI試験など独特の選考方法 |
| 情報不足 | 外国語対応の就活情報が限られている |
| ビザの問題 | 在留資格の変更手続きのハードルが高い |
| 企業側の体制 | 外国人受け入れのノウハウが不足している企業が多い |
この問題を解消するために、外資就活ドットコムなどのサイトでは留学生向けの就活ノウハウを公開しています。
就職成功率を高めるための具体的戦略
統計データから見えてくる、就職成功率を高めるための効果的な戦略をまとめました。
1. 早期準備を徹底する
データが示す通り、インターンシップ参加者の内定率は約55%と非参加者の約30%を大きく上回ります。大学3年生(修士1年生)の夏からインターンシップに参加することを強くおすすめします。
2. 日本語力を高める
日本語能力と語学スキル向上ガイドでも詳しく解説していますが、JLPT N1の取得は就職に非常に有利です。統計的に、N1保持者の内定率はN2以下の留学生と比べて約15ポイント高いとされています。
3. 中小企業にも目を向ける
大企業志向を捨て、従業員300人未満の中小企業も視野に入れましょう。留学生の約65%は中小企業に就職しており、外国人を積極的に採用している企業も多いです。
4. 業界を戦略的に選ぶ
翻訳・通訳(23.2%)、IT(約15%)、営業(約12%)が留学生の就職先上位です。自分の強みを活かせる業界を業界トレンドガイドで研究しましょう。
5. ビザの準備を万全にする
就労ビザ16種類の特徴と取得条件や技術・人文知識・国際業務ビザの情報を事前に確認し、内定後のビザ変更がスムーズに進むよう準備しておきましょう。
地域別・国籍別の就職データ
留学生の就職先には地域的な偏りもあります。東京・大阪・名古屋の三大都市圏に就職する留学生が全体の約70%を占めており、地方での就職は依然として限定的です。
主要都市の特徴
| 地域 | 特徴 | 主な業界 |
|---|---|---|
| 東京 | 最多の求人数、大企業本社が集中 | IT、金融、コンサル |
| 大阪 | 製造業・商社が強い、インバウンド関連も | 製造、商社、観光 |
| 名古屋 | 自動車関連産業が中心 | 製造、エンジニアリング |
| 福岡 | スタートアップが成長中 | IT、サービス業 |
OSAKA留学生情報サイトでは、関西地域の留学生データが詳しく公開されています。地方での就職を考えている方は地域別就職ガイドも参考にしてください。
今後の見通しと政府の支援策
日本の少子高齢化が進む中、外国人材の活用はますます重要になっています。政府は以下のような施策を推進しています。
- 留学生の就職支援プログラムの拡充
- 特定技能ビザの対象分野拡大(16分野へ)
- 大学のキャリアセンターにおける多言語対応の強化
- 企業向けの外国人採用支援セミナーの開催
ホワイトアカデミーの留学生就活ガイドでは、最新の就活対策が網羅的にまとめられています。
また、給料・年収・待遇ガイドで日本企業の待遇を確認し、税金・社会保険のガイドで手取り額のシミュレーションをしておくと、就職後の生活イメージが具体的になります。
まとめ
留学生の就職率に関する統計データを総合すると、以下のポイントが浮かび上がります。
- 留学生数は過去最高を更新し続けており、2025年には435,200人に到達
- 内定率は約45〜50%で、日本人学生との間に約40ポイントの差がある
- インターンシップ参加で内定率が約20ポイント向上する
- 中小企業への就職が全体の約65%を占め、現実的な選択肢
- 92.2%の留学生が日本就職を希望しており、政府も支援を強化中
数字は厳しい現実を示す一方で、適切な準備をすれば就職の道は確実に開けます。留学生から社会人への就職完全ガイドを参考に、計画的に就活を進めていきましょう。
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