エントリーシートの書き方完全ガイド

日本の就職活動において最重要のエントリーシート(ES)の書き方を外国人・留学生向けに徹底解説します。自己PR、志望動機、ガクチカの書き方のコツから、選考を通過するための実践テクニック、提出前のチェックリストまで、すべてのポイントを網羅した完全ガイドです。PREP法やSTAR法など具体的な手法も紹介。
エントリーシートの書き方完全ガイド【外国人・留学生向け】
日本での就職活動において、エントリーシート(ES)は最初にして最大の関門です。日本には20万人以上の留学生が在籍しており、毎年その多くが日本企業への就職を目指しています。しかし、ESの書き方が分からず選考を通過できないケースが非常に多いのが現実です。
このガイドでは、外国人・留学生が日本企業のエントリーシート選考を突破するために必要な知識とテクニックを徹底解説します。結論ファーストの書き方、自己PRの作成法、志望動機の書き方など、すべてのポイントを網羅しています。
エントリーシート(ES)とは?基本を理解しよう
エントリーシートとは、日本の就職活動において企業が独自に用意する応募書類のことです。履歴書とは異なり、企業ごとに質問内容が異なるのが特徴です。
ESは単なる書類ではなく、あなたの「人間性」「思考力」「熱意」を伝えるための重要なツールです。日本企業は学業成績や専門知識よりも、コミュニケーション能力、主体性、協調性を重視する傾向があります(早稲田大学キャリアセンター調査)。
ESと履歴書の違い
| 項目 | エントリーシート(ES) | 履歴書 |
|---|---|---|
| 作成者 | 企業が独自に設計 | 統一フォーマット |
| 質問内容 | 自己PR・志望動機・ガクチカ等 | 基本的な経歴情報 |
| 文字数 | 200〜800字(質問ごと) | 制限なし(欄の大きさによる) |
| 目的 | 人物像・適性の判断 | 基本情報の確認 |
| 提出時期 | 選考の初期段階 | 面接時または内定後 |
| カスタマイズ | 企業ごとに内容を変える必須 | 基本情報は共通 |
ESで企業が見ているポイント5つ
エントリーシートで企業の人事担当者が注目しているポイントを理解することが、選考通過の第一歩です(リクナビ就活準備ガイド)。
1. 論理的思考力 文章の構成が論理的かどうかを見ています。結論→理由→具体例→結論の「PREP法」で書くことが基本です。
2. コミュニケーション能力 相手に分かりやすく伝える力があるかを文章から判断します。専門用語や固有名詞の多用は避けましょう。
3. 企業とのマッチング 自社の求める人材像と応募者が合致しているかを確認します。企業研究が不十分なESはすぐに見抜かれます。
4. 熱意・意欲 なぜその企業でなければならないのか、具体的な理由があるかを見ています。
5. 人間性・価値観 困難にどう向き合うか、チームでどのような役割を果たすかなど、人間性が伝わるエピソードを求めています。
自己PRの書き方【外国人が差をつけるコツ】
自己PRはESの中でも最も重要な項目の一つです。外国人・留学生ならではの強みを活かした自己PRを作成しましょう。
PREP法で書く自己PRの構成
- Point(結論): 「私の強みは○○です」
- Reason(理由): 「なぜなら〜だからです」
- Example(具体例): 「例えば、〜という経験があります」
- Point(結論の再提示): 「この強みを活かして御社で〜」
外国人ならではのアピールポイント
- 異文化コミュニケーション能力: 複数の言語・文化を理解できる
- 多様な視点: 異なる文化背景から新しいアイデアを提案できる
- 適応力: 異国での生活を通じて培った柔軟性
- 語学力: 母国語+日本語+英語のマルチリンガル能力
- グローバルネットワーク: 海外とのビジネス展開に貢献できる
自己PRの書き方の詳細は留学生から社会人への就職完全ガイドも参考にしてください。
志望動機の書き方【説得力を高める3つの要素】
志望動機は「なぜこの会社を選んだのか」を明確に伝える項目です。以下の3つの要素を含めることで、説得力のある志望動機になります(マイナビ2025)。
要素1:業界への関心
なぜその業界に興味を持ったのか、きっかけとなる経験やエピソードを書きます。
要素2:企業への共感
その企業の理念、事業内容、強みなどに対する具体的な共感ポイントを示します。企業のウェブサイト、IR情報、ニュースリリースなどを事前にしっかり調べましょう。
要素3:自分が貢献できること
入社後にどのように貢献できるか、自分のスキルや経験と結びつけて具体的に述べます。
志望動機のNG例と改善例
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 「御社は有名だからです」 | 「御社の○○事業における△△の取り組みに共感し…」 |
| 「グローバルな環境で働きたいです」 | 「私の○○語力と異文化理解を活かし、御社の海外展開に貢献したいです」 |
| 「成長できる環境だと思います」 | 「御社の□□研修制度を通じて○○のスキルを磨き、3年後には△△を実現したいです」 |
| 「給料が良いからです」 | (待遇面を志望動機にするのは避けましょう) |
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の書き方
「ガクチカ」は日本の就活特有の質問です。学生時代に取り組んだ活動を通じて、あなたの行動力や問題解決能力をアピールする項目です。
ガクチカの基本構成(STAR法)
- Situation(状況): どのような状況だったか
- Task(課題): 何が課題・目標だったか
- Action(行動): 具体的に何をしたか
- Result(結果): どのような成果を得たか
外国人留学生のガクチカ例
留学経験をガクチカにする場合: 日本への留学そのものをガクチカとして書く場合は、単に「日本に留学しました」で終わらせず、留学中に直面した課題と、それをどう乗り越えたかを具体的に書きましょう。
数字を使って定量的に表現することも重要です。「日本語が上達しました」ではなく「来日時N4だった日本語能力を1年半でN1に合格するレベルまで向上させました」のように書くと説得力が増します。
日本語能力と語学スキル向上ガイドで日本語力の伸ばし方について詳しく解説しています。
ESでよくある質問と回答のポイント
エントリーシートでは自己PR・志望動機・ガクチカ以外にもさまざまな質問が出題されます(ワンキャリア)。
よくある質問一覧
| 質問 | 回答のポイント |
|---|---|
| あなたの長所と短所は? | 短所は改善努力とセットで書く |
| 10年後のキャリアビジョンは? | 企業で実現可能な具体的な目標を設定 |
| チームで働いた経験は? | 自分の役割と貢献を明確に |
| 挫折経験とその克服方法は? | プロセスと学びを重視 |
| 趣味・特技は? | 人間性が伝わるエピソードを添える |
| 日本で働きたい理由は? | 個人的な経験と将来のビジョンを結びつける |
回答で気をつけるべき文章表現
ESでは書き言葉を使うことが必須です。以下のような話し言葉は絶対に避けましょう:
- ✕「〜な感じです」→ ○「〜と考えております」
- ✕「わたし的には」→ ○「私としては」
- ✕「すごく」→ ○「非常に」「大変」
- ✕「やっぱり」→ ○「やはり」
- ✕「ちゃんと」→ ○「きちんと」「適切に」
ES提出前のチェックリスト
エントリーシートを提出する前に、必ず以下の項目を確認しましょう。誤字脱字があると「見直しをしていない=志望度が低い」と判断されてしまいます(キャリアチケット)。
提出前の確認事項
- [ ] 誤字脱字がないか(日本語ネイティブの友人にチェックしてもらうのが理想)
- [ ] 文字数制限を超えていないか(制限の9割以上を使うのが理想)
- [ ] 結論ファーストで書けているか
- [ ] 具体的な数字やエピソードが含まれているか
- [ ] 企業名や事業内容に間違いがないか(コピペミスに注意)
- [ ] 話し言葉が混じっていないか
- [ ] 他社のESの使い回しになっていないか
外国人がやりがちなミス
- 敬語の使い方が不自然: 「貴社」(書き言葉)と「御社」(話し言葉)の使い分けに注意
- 文化的な自己アピールのズレ: 日本では謙虚さも大切。自慢話に聞こえないよう注意
- 日本語の文法ミス: 助詞の間違いは致命的。必ずネイティブチェックを受ける
- 抽象的すぎる表現: 「頑張りました」「成長しました」だけでは不十分
面接対策・選考プロセス完全ガイドもあわせて読み、ES提出後の面接対策も万全にしましょう。
ES選考を通過するための実践テクニック
最後に、ES選考の通過率を上げるための実践的なテクニックを紹介します(外国人向けES対策)。
テクニック1:企業研究を徹底する
企業の公式サイト、採用ページ、IR情報、社員インタビュー、ニュースリリースなどをくまなくチェックしましょう。「この企業でしか書けない志望動機」を作ることが重要です。
テクニック2:OB/OG訪問を活用する
実際にその企業で働いている先輩社員の話を聞くことで、リアルな情報を得られます。ネットワーキング・コミュニティ活用ガイドを参考に、人脈を広げましょう。
テクニック3:添削サービスを利用する
大学のキャリアセンター、就活エージェント、先輩留学生など、複数の人にESを見てもらいましょう。求人サイト・転職エージェント活用ガイドで、外国人向けの就活支援サービスを紹介しています。
テクニック4:ESを書く前に自己分析を行う
魅力的なエピソードを作成するためには、事前の自己分析が不可欠です。自分の強み、弱み、価値観、将来のビジョンを整理してからESを書き始めましょう。
テクニック5:複数のESを並行して作成する
1社だけでなく複数社のESを同時に準備することで、書く力が自然と向上します。ただし、コピペの使い回しは絶対にNGです。
まとめ:ESは日本就活の最重要ステップ
エントリーシートは日本の就職活動において最初の選考ステップであり、ここを突破しなければ面接に進むことすらできません。外国人・留学生にとっては言語の壁もありますが、しっかりと準備すれば必ず通過できます。
ESの書き方のポイントまとめ:
- 結論ファースト(PREP法)で書く
- 具体的なエピソードと数字を盛り込む
- 企業ごとにカスタマイズする
- 敬語と書き言葉を正しく使う
- 提出前に必ず複数人にチェックしてもらう
日本での就職活動全体の流れについては日本での就職活動完全ガイドを、ビザ・在留資格の準備については各ガイドを参考にしてください。
しっかり準備して、自信を持ってESに臨みましょう!
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