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資格・スキルアップ完全ガイド【外国人向け】

外国の資格を日本で使う方法と認定制度

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
外国の資格を日本で使う方法と認定制度

外国で取得した資格・学歴を日本で活かすための認定制度・手続きを職種別(医療・看護・法律・IT・教育)に詳しく解説。EPA制度・高度専門職ビザのポイント制度など、在日外国人向けの実践的な情報をまとめています。

外国の資格を日本で使う方法と認定制度【完全ガイド】

母国で取得した資格や学歴を日本でも活かしたい——そう考える外国人は少なくありません。しかし、日本では専門職の多くで国内の資格・免許が必要とされており、外国の資格をそのまま使えるケースは限られています。本記事では、外国資格を日本で活用するための認定制度や手続き、職種別の具体的な方法を詳しく解説します。

日本における外国資格認定制度の概要

日本の外国資格認定制度は、単一の機関が一括管理しているわけではありません。職種・分野によって管轄省庁が異なり、それぞれ独自の認定基準を設けています。

主な管轄機関は以下のとおりです。

  • 文部科学省(MEXT):教育・学術分野の学歴・資格認定を担当
  • 厚生労働省:医療・介護・福祉・労働関連の資格認定を担当
  • 法務省:法律専門職の資格認定を担当
  • 国土交通省:建設・建築・航空・船舶関連の資格認定を担当

また、外国の学位・資格評価の中心機関としてNIC-Japan(国立大学法人評価委員会・国際教育情報センター)があります。NIC-Japanは外国の高等教育機関の学位が日本の学位と同等かどうかを評価する機関として機能しており、就職活動や資格申請の際に参照されることがあります。

詳しくは在留資格・ビザの基礎知識完全ガイドも参照してください。

職種別:外国資格の認定状況

外国資格の日本での利用可否は、職種によって大きく異なります。以下では代表的な職種ごとに解説します。

医療・看護・介護分野

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医師・歯科医師・薬剤師・看護師などの医療専門職は、日本の国家資格の取得が原則必須です。外国で取得した医療資格は、日本では直接使用できません。

ただし、いくつかの例外的な制度があります。

EPA(経済連携協定)に基づく候補者制度 日本はフィリピン、インドネシア、ベトナムと経済連携協定(EPA)を締結しており、これらの国の看護師・介護福祉士候補者を受け入れています。候補者は日本の病院や介護施設で研修を受けながら、日本の国家試験合格を目指します。試験に合格すれば、正式に看護師・介護福祉士として就労できます。

外国人看護師の受験資格認定 外国で看護師免許を取得している場合、一定の条件を満たせば日本の看護師国家試験の受験資格が認められる場合があります。詳細は厚生労働省に確認が必要です。

介護・医療業界の働き方については介護・医療業界で働く完全ガイドも参考にしてください。

法律・会計分野

弁護士・司法書士・税理士・公認会計士などの士業は、日本の国家資格が必要です。外国で弁護士資格を持っていても、日本で「弁護士」として業務を行うには日本の弁護士資格が必要です。

ただし、「外国法事務弁護士」という特別な資格制度があります。これは外国の法律に関する法律事務(外国法の適用を受ける事件等)を取り扱うための資格で、日本弁護士連合会への登録が必要ですが、日本の司法試験合格は不要です。

米国公認会計士(USCPA)資格保有者は、日本の公認会計士試験の一部免除を受けられる場合があり、国際的な会計・税務業務での活躍が期待されます。

IT・エンジニア分野

ITエンジニアの多くは、特定の国家資格がなくても実務経験・スキルで就職できます。ただし、日本の「情報処理技術者試験」は国際的に認知されており、特にシステムエンジニア(SE)・プロジェクトマネージャーとして日本で働く際には有利です。

一部の国(韓国、中国、ベトナムなど)とは情報処理技術者試験の相互認定制度があり、現地で合格した場合に日本の試験の一部が免除される制度も存在します。

IT・エンジニアとして日本で働く詳しい情報はIT・エンジニアとして日本で働く完全ガイドをご覧ください。

教育分野

教員として日本の公立学校で働くには、日本の教員免許状が必要です。外国の教員資格は直接認定されませんが、教員免許取得のための手続きを行えば取得できます。

一方、英語教師(ALT・英会話講師)として民間の英会話スクールなどで働く場合は、英語ネイティブであれば資格なしでも就労可能なケースが多いです。

英語教師として働く詳しい情報は英語教師・教育業界で働く完全ガイドをご覧ください。

建設・建築分野

建築士などの建設関連資格も、日本独自の国家資格が必要です。外国の建築士資格を持つ場合でも、日本で「一級建築士」として業務を行うには日本の試験合格が必要です。ただし、外国の建築系大学卒業・一定の実務経験があれば受験資格が認められる場合があります。

外国資格認定の手続きの流れ

外国資格を日本で認定してもらうための一般的な手続きは以下のとおりです。

ステップ内容注意点
1. 資格の確認取得した資格・学歴を整理し、日本での利用可否を確認管轄省庁が異なる点に注意
2. 必要書類の準備資格証明書・成績証明書・卒業証明書などを収集公証・アポスティーユが必要な場合あり
3. 日本語翻訳公式書類の日本語翻訳を作成公認翻訳者による翻訳が必要な場合あり
4. 申請・審査管轄機関に申請書類を提出審査期間は数週間〜数ヶ月
5. 追加要件の確認追加試験・研修の受講が必要な場合の対応職種によって異なる
6. 資格取得・登録日本の資格として認定・登録更新義務がある場合もある

高度専門職ビザと外国学歴・資格のポイント制度

日本の高度専門職ビザは、高度な専門知識・技術・経験を持つ外国人向けのビザで、ポイント制を採用しています。このポイント制度では、外国の大学・大学院の学位もポイントとして認められるため、日本の学歴がなくても高ポイントを獲得できる可能性があります。

ポイントに影響する外国資格・学歴の例:

  • 博士号:30ポイント
  • 修士号:20ポイント
  • 特定分野での実績・表彰(研究者など):追加ポイント

高度専門職ビザの取得により、在留資格の制限が緩和され、副業や親の帯同なども許可されます。在留資格については在留資格・ビザの基礎知識完全ガイドで詳しく説明しています。

外国資格を日本で活かすための実践的なアドバイス

外国資格を日本で最大限に活用するためのポイントをまとめます。

1. 資格の互換性を事前に調査する

日本に来る前から、自分の資格・学歴が日本でどう評価されるか調べておきましょう。MEXT(文部科学省)の外国資格認定情報ページや、NIC-Japanのウェブサイトが参考になります。

2. 日本語能力を向上させる

多くの認定試験・申請手続きは日本語で行われます。日本語能力試験(JLPT)N2以上を取得しておくと、資格申請や就職活動で有利になります。

3. 関連する日本の資格を取得する

外国資格が直接認定されない場合でも、外国での経験・知識を活かして日本の関連資格を取得する道があります。例えば、外国で会計を学んだ人が日本で税理士資格を取得するケースがあります。

4. 専門家・行政書士に相談する

複雑な資格認定手続きは、行政書士や専門家に相談することで効率よく進められます。特に医療・法律系の資格は手続きが複雑なため、専門家のサポートを活用しましょう。

5. 経験・スキルを武器にする

資格認定が困難な場合でも、外国での実務経験・語学スキルを武器に就職活動を進めることができます。外資系企業・グローバル企業では、外国資格や海外経験が高く評価されることもあります。

詳しい就職活動の方法は日本での就職活動完全ガイド【外国人向け】をご参照ください。

まとめ:外国資格を日本で活かすために

外国の資格を日本でそのまま使うことは難しい場合が多いですが、職種・分野によっては認定制度や受験資格の緩和措置が設けられています。重要なのは以下の3点です。

  1. 自分の職種に関係する管轄省庁を確認する:文部科学省・厚生労働省・法務省など、職種ごとに異なります
  2. 必要な手続きを事前に調査する:認定申請・追加試験・研修などが必要な場合があります
  3. 日本語能力と実務経験をセットで高める:資格認定と並行して、日本語力と実績を積み上げることが就職・キャリアアップへの近道です

日本の資格制度は複雑ですが、正しい情報と準備があれば外国資格を活かしたキャリアを築くことは十分可能です。まずは自分の職種の認定制度を確認し、計画的に進めていきましょう。

参考リンク:

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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