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起業・フリーランスとして日本で働くガイド

フリーランスの確定申告と税金対策

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
フリーランスの確定申告と税金対策

日本でフリーランスとして活動する外国人向けに、確定申告の基本から節税テクニックまで徹底解説。青色申告のメリット、経費の計上方法、所得控除の活用法、おすすめ会計ソフトの比較など、税金対策に必要な情報をすべて網羅しています。

フリーランスの確定申告と税金対策|外国人向け完全ガイド

日本でフリーランスとして活動する外国人にとって、確定申告は避けて通れない重要な手続きです。会社員時代は会社が年末調整をしてくれましたが、フリーランスになると自分で所得を計算し、税務署に申告しなければなりません。

しかし、正しい知識を持って確定申告に臨めば、合法的に節税できるチャンスでもあります。この記事では、フリーランスの確定申告の基本から具体的な税金対策まで、外国人の方にもわかりやすく徹底解説します。起業・フリーランスとして日本で働くガイドと合わせて参考にしてください。

フリーランスが支払う税金の種類

フリーランスとして日本で働く場合、主に以下の4種類の税金を支払う必要があります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。

税金の種類対象者税率申告・納付時期
所得税全てのフリーランス5%〜45%(累進課税)2月16日〜3月15日
住民税全てのフリーランス一律約10%6月〜翌年1月(4期分割)
消費税課税売上1,000万円超10%(軽減税率8%)3月31日まで
個人事業税事業所得290万円超3%〜5%8月・11月(2期)

所得税は給料・年収・待遇ガイドでも解説していますが、フリーランスの場合は自分で計算して申告する必要があります。所得税の税率は累進課税で、所得が多いほど高い税率が適用されます。

住民税は前年の所得に基づいて計算され、所得の約10%が課税されます。消費税は年間の課税売上高が1,000万円を超えた場合に納税義務が生じますが、2023年10月からのインボイス制度により、課税事業者への転換を検討する必要があるケースもあります。

確定申告の基本|白色申告と青色申告の違い

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確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。フリーランスとして本格的に活動するなら、青色申告を強くおすすめします。

白色申告のメリット・デメリット

白色申告は手続きが簡単で、簡易的な帳簿をつけるだけで申告できます。ただし、特別控除がないため、節税効果は限定的です。

青色申告のメリット

青色申告には以下のような大きなメリットがあります:

  • 最大65万円の特別控除:電子申告(e-Tax)を利用すれば65万円、書面提出でも55万円の控除が受けられる
  • 赤字の繰越し:事業の赤字を最大3年間繰り越して、翌年以降の黒字と相殺できる
  • 家族への給与を経費に計上:青色事業専従者給与として、配偶者や家族への給与を全額経費にできる
  • 少額減価償却資産の特例:30万円未満の資産を一括で経費計上できる

青色申告をするには、事業開始日から2か月以内(または1月15日までに開業した場合は3月15日まで)に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。まだ提出していない方は早めに手続きしましょう。

確定申告に必要な書類と準備

確定申告をスムーズに進めるために、以下の書類を事前に準備しておきましょう。

必ず必要な書類

  1. 確定申告書(第一表・第二表):国税庁のWebサイトからダウンロードまたはe-Taxで作成
  2. 収支内訳書(白色)または青色申告決算書(青色):1年間の収入と経費をまとめた書類
  3. マイナンバーカード:e-Taxでの電子申告に必須(2025年10月以降は新規利用者はカードが必須)
  4. 各種控除の証明書:生命保険料控除証明書、社会保険料控除証明書、ふるさと納税の寄附金受領証明書など
  5. 源泉徴収票:クライアントから源泉徴収された場合に必要

日々の準備が重要

確定申告の時期に慌てないために、日常的に以下のことを実践しましょう:

  • 領収書・レシートの保管:最低7年間の保管義務がある
  • 売上と経費の記帳:会計ソフトを使って毎月記帳する
  • 請求書の管理:発行した請求書と入金を照合する
  • 銀行口座の分離:事業用と個人用の口座を分けて管理する

会計ソフトとしてはfreeeマネーフォワード弥生などが人気です。いずれも外国人でも使いやすいインターフェースを備えています。

経費として認められるもの一覧

フリーランスの節税で最も重要なのが「経費」の計上です。事業に関連する支出は漏れなく経費として計上しましょう。

経費の項目具体例注意点
通信費スマホ代、インターネット代事業使用割合で按分
旅費交通費電車代、タクシー代、出張費事業目的の移動のみ
消耗品費文房具、USBメモリ、書籍10万円未満のもの
地代家賃自宅兼事務所の家賃事業使用面積で按分
水道光熱費電気代、ガス代、水道代在宅勤務の場合に按分計上
接待交際費取引先との飲食代、贈答品事業に関連するもののみ
広告宣伝費Webサイト運営費、名刺作成費ポートフォリオサイトも対象
外注費翻訳、デザイン等の外注費用請求書・契約書を保管
減価償却費パソコン、カメラ等の高額機器10万円以上は数年で償却
研修費セミナー参加費、資格取得費事業に関連するもの

自宅で仕事をしている場合、家賃や光熱費は「家事按分」として事業使用割合を計算して経費に計上できます。例えば、自宅の30%を仕事スペースとして使っている場合、家賃の30%を経費にできます。資格・スキルアップ完全ガイドで紹介している資格取得のための費用も、事業に関連していれば経費として認められます。

所得控除を活用した節税テクニック

経費の計上に加えて、所得控除を最大限活用することで大幅な節税が可能です。

基礎控除

全ての納税者に適用される基礎控除は、令和7年(2025年)分から48万円から58万円に引き上げられました(所得2,350万円以下の場合)。これだけで約2万円の節税効果があります。

社会保険料控除

国民健康保険料、国民年金保険料は全額が所得控除の対象です。税金・社会保険・年金の完全ガイドで詳しく解説していますが、フリーランスは会社員と違って全額自己負担のため、控除額も大きくなります。

小規模企業共済

フリーランスの退職金制度として利用できる小規模企業共済は、月額1,000円〜70,000円の掛金が全額所得控除の対象です。年間最大84万円の控除を受けられます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

フリーランスは月額最大68,000円(年間816,000円)をiDeCoに拠出でき、掛金の全額が所得控除になります。将来の年金を積み立てながら節税できる優れた制度です。

国民年金基金

フリーランス向けの上乗せ年金制度で、掛金は全額社会保険料控除の対象です。iDeCoと合わせて月額68,000円が上限となります。

ふるさと納税

自己負担2,000円で各地の返礼品を受け取れるふるさと納税も、所得控除として活用できます。ワンストップ特例制度はフリーランスには使えないため、確定申告で申告する必要があります。

定額減税(2024年分)

2024年分の確定申告では、納税者本人と扶養親族1人につき所得税3万円・住民税1万円の合計4万円が定額減税として控除されます。忘れずに申告しましょう。

確定申告の具体的な手順

確定申告の流れを具体的なステップで解説します。

ステップ1:帳簿の整理(1月〜2月上旬)

1年間の売上、経費、控除に関する書類をすべて集めて整理します。会計ソフトに入力が済んでいれば、確認作業がメインになります。

ステップ2:決算書の作成(2月上旬)

青色申告の場合は「青色申告決算書」、白色申告の場合は「収支内訳書」を作成します。会計ソフトを使えば自動で作成できます。

ステップ3:確定申告書の作成(2月中旬)

国税庁の確定申告書等作成コーナーまたはe-Taxを使って確定申告書を作成します。収入、経費、各種控除を入力すると、納税額が自動計算されます。

ステップ4:申告書の提出(2月16日〜3月15日)

提出方法は以下の3つから選べます:

  • e-Tax(電子申告):マイナンバーカードを使ってオンラインで提出。青色申告特別控除が65万円に
  • 郵送:税務署宛に郵送で提出
  • 税務署に持参:直接税務署の窓口に提出

e-Taxでの電子申告が最もおすすめです。65万円の青色申告特別控除が受けられるだけでなく、24時間いつでも提出でき、還付金の受取りも早くなります。

ステップ5:納税(3月15日まで)

所得税の納付期限は3月15日です。振替納税、クレジットカード納付、コンビニ納付、QRコード決済など、さまざまな方法で納付できます。

外国人フリーランスが注意すべきポイント

外国人として日本でフリーランス活動をする場合、以下の点に特に注意が必要です。

在留資格の確認

フリーランスとして活動するには適切な在留資格が必要です。「技術・人文知識・国際業務」や「高度専門職」などのビザでフリーランス活動が認められるかどうか、必ず確認しましょう。

開業届の提出

事業を開始したら、1か月以内に税務署に「個人事業の開業届出書」を提出する必要があります。これを怠ると、青色申告の申請ができなくなる場合があります。

非居住者・居住者の区分

日本に1年以上居住している場合は「居住者」として全世界所得が課税対象になります。海外からの収入も含めて申告が必要です。

租税条約の確認

出身国と日本の間に租税条約がある場合、二重課税を防ぐための措置が適用される場合があります。事前に確認しておくことをおすすめします。

消費税とインボイス制度

2023年10月から始まったインボイス制度により、取引先からインボイス(適格請求書)の発行を求められる場合があります。課税事業者への転換を検討する際は、メリットとデメリットを慎重に判断しましょう。

おすすめの会計ソフトと税理士の活用

確定申告を効率的に行うために、会計ソフトの活用と必要に応じた税理士への相談をおすすめします。

おすすめ会計ソフト比較

ソフト名月額料金特徴外国人向け
freee1,480円〜初心者向け、銀行連携が強力日本語のみ
マネーフォワード確定申告980円〜機能が豊富、レシート読取り日本語のみ
弥生の確定申告無料〜白色申告は無料、老舗で信頼性高い日本語のみ

いずれの会計ソフトも、銀行口座やクレジットカードとの自動連携、レシートのスキャン機能などを備えており、帳簿付けの負担を大幅に軽減できます。

税理士に依頼するメリット

初めての確定申告や複雑な案件の場合は、税理士への依頼も検討しましょう。費用は年間10万円〜30万円程度が相場ですが、以下のメリットがあります:

  • 正確な申告書の作成
  • 節税アドバイス
  • 税務調査への対応
  • 日本語が苦手な場合のサポート

レバテックフリーランスFREENANCEなどのプラットフォームでも、フリーランス向けの税務サポートサービスが提供されています。

まとめ

フリーランスの確定申告は、正しい知識を持って取り組めば決して難しいものではありません。以下のポイントを押さえて、しっかりと税金対策を行いましょう。

  • 青色申告で最大65万円の特別控除を活用する
  • 経費を漏れなく計上して課税所得を減らす
  • 所得控除(iDeCo、小規模企業共済、ふるさと納税等)を最大限活用する
  • 会計ソフトで日常的に記帳し、確定申告に備える
  • 必要に応じて税理士に相談する

確定申告の期間は毎年2月16日〜3月15日です。余裕を持って準備を始め、期限内に申告・納税を完了させましょう。フリーランスとしてのキャリアを成功させるためには、税金・社会保険・年金の知識は欠かせません。

日本でのフリーランス生活をより充実させるために、キャリアアップ戦略ネットワーキングについても積極的に学んでいきましょう。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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