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転職・キャリアアップ戦略完全ガイド

転職面接での退職理由の上手な伝え方

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
転職面接での退職理由の上手な伝え方

日本で転職活動中の外国人に向けて、面接での退職理由の上手な伝え方を徹底解説。ネガティブな理由をポジティブに言い換える方法、模範回答例文、NG回答とその対処法まで、面接官に好印象を与えるテクニックを具体的に紹介します。

転職面接での退職理由の上手な伝え方【外国人向け完全ガイド】

日本で転職活動をしている外国人にとって、面接で「退職理由」を聞かれる場面は最も緊張する瞬間の一つです。日本の面接では、退職理由の伝え方一つで採用の合否が大きく変わることがあります。本記事では、面接官が納得するポジティブな退職理由の伝え方を、具体的な例文とともに解説します。

転職理由をうまく伝えるためには、日本独特の「本音(Honne)と建前(Tatemae)」の文化を理解することが重要です。ネガティブな理由をそのまま伝えるのではなく、前向きな表現に言い換えるスキルを身につけましょう。

面接官が退職理由を聞く本当の理由

面接で退職理由を質問される背景には、採用担当者の明確な意図があります。dodaの面接ガイドによると、面接官が退職理由を聞く主な目的は以下の3つです。

1. 仕事で何を大事にしているかの確認 応募者が仕事内容、組織風土、働き方のどれを重視しているかを把握し、自社とのマッチングを判断します。

2. 同じ理由で辞めないかの見極め 「この人を採用しても、同じ不満を持ってすぐに辞めてしまうのではないか」というリスクを評価しています。

3. 問題解決力とコミュニケーション力の確認 困難な状況をどのように捉え、どう行動したかを通じて、応募者の人間性やビジネススキルを見極めています。

外国人の場合、ビザの問題やキャリアパスの違いなど、日本人とは異なる転職理由があることを面接官も理解しています。しかし、伝え方のルールは共通です。転職時のビザ変更手続きについても事前に把握しておくと安心です。

ネガティブな退職理由をポジティブに言い換える方法

退職理由のほとんどはネガティブな要素を含んでいます。しかし、マイナビ転職が推奨するように、それをポジティブに言い換えることで、面接官に好印象を与えることができます。

ネガティブな本音ポジティブな言い換えポイント
給料が低かった成果が適正に評価される環境で成長したい成長意欲を強調
人間関係が悪かったチームワークを重視する環境で力を発揮したい協調性をアピール
残業が多すぎたワークライフバランスを保ちながら効率的に成果を出したい生産性志向を示す
仕事がつまらなかったより専門性を高められる業務に挑戦したい向上心を表現
上司と合わなかった自分の意見を積極的に発信できる風通しの良い環境で働きたい主体性をアピール
会社の将来が不安成長産業で自身のキャリアをさらに発展させたい前向きな姿勢を示す
スキルが活かせなかったこれまでの経験とスキルを最大限に活用できる環境を求めている貢献意欲を表現

言い換えのコツは、「〜が嫌だった」ではなく「〜を実現したい」という未来志向のフレーズを使うことです。年収アップ転職の戦略と併せて準備することで、より説得力のある退職理由を構築できます。

外国人によくある退職理由と模範回答例

外国人が日本で転職する際に多い退職理由と、その模範的な伝え方を具体的に紹介します。

キャリアアップのため

「前職では3年間マーケティング業務に携わり、多くの経験を積むことができました。しかし、データ分析やデジタルマーケティングなど、より専門的なスキルを身につけたいと考えるようになりました。御社ではグローバルなマーケティング戦略に携われると伺い、自分のキャリアをさらに発展させたいと考え、転職を決意しました。」

語学力・スキルを活かしたい

「現職では日本語を使う機会が限られており、せっかく習得した日本語力をビジネスで活かしきれていないと感じておりました。御社では海外クライアントとの折衝業務があると伺い、母国語と日本語の両方を活かしてグローバルな架け橋になりたいと考えました。」

ビザ・在留資格の関係

「在留資格の更新を機に、自分のキャリアプランを改めて見直しました。リクルートエージェントの調査でも指摘されているように、長期的な視点で日本でのキャリアを築くためには、より自分の専門性を活かせる環境が必要だと感じ、転職を決意しました。」

労働環境の改善

「前職では月平均60時間以上の残業があり、自己研鑽の時間を確保することが困難でした。上司に改善を相談し、業務効率化の提案も行いましたが、組織的な変革には時間がかかる状況でした。限られた時間の中で最大の成果を出せる環境で、さらなる成長を目指したいと考えました。」

このように、前職での改善努力を伝えることで「問題解決力がある人」という印象を与えることができます。キャリアプランの立て方も参考に、長期的な視点で退職理由を組み立てましょう。

退職理由を伝える5つの重要ポイント

Tayoriブログミイダスマガジンの情報をもとに、退職理由を上手に伝えるための重要ポイントをまとめました。

ポイント1:退職理由は1つに絞る

複数の理由を羅列すると、「結局一番の要因は何なのか」が伝わらず、面接官に「転職の軸がなく、愚痴が多い人」という印象を与えてしまいます。最も重要な理由を1つ選び、それを軸にストーリーを構成しましょう。

ポイント2:結論から簡潔に述べる

日本のビジネスコミュニケーションでは、結論ファーストが基本です。「退職を決意した理由は〇〇です。具体的には...」という流れで、まず結論を述べてから具体的な説明に入りましょう。

ポイント3:志望動機との一貫性を持たせる

退職理由と志望動機に一貫性があると、面接官の納得感が格段に高まります。「前職では〇〇が実現できなかったので、御社で〇〇を実現したい」というストーリーを組み立てることが大切です。

ポイント4:前職の悪口は絶対に言わない

たとえ事実であっても、前職の会社や上司の批判は避けましょう。面接官は「うちの会社でも同じことを言われるのではないか」と不安を感じてしまいます。

ポイント5:前向きな表情と態度で話す

退職理由を話すときこそ、明るく前向きな表情を心がけましょう。声のトーンや姿勢も含め、「この転職は自分にとってポジティブな決断だ」という姿勢を見せることが重要です。日本のビジネスマナー全般の理解も面接成功のカギとなります。

退職理由に関するNG回答と対処法

面接で絶対に避けるべきNG回答と、それに代わる適切な対処法を解説します。

NG回答例なぜNGか改善例
「上司がパワハラだったので辞めました」一方的な批判に聞こえる「より建設的なフィードバックを受けられる環境で成長したいと考えました」
「特に理由はありません」主体性がない印象を与える「新しい挑戦を通じて自分のスキルを広げたいと考えました」
「給料を上げたかったからです」待遇だけが目的に見える「自分の実力に見合った評価を受けながら、さらにスキルアップしたいです」
「前の会社は雰囲気が悪かった」主観的で具体性に欠ける「チームで協力して目標を達成できる環境を求めています」
「人間関係でトラブルがあった」自分にも問題があるのでは?と思われる「多様な価値観を持つメンバーと協力できる環境に身を置きたいと考えました」

外国人特有の退職理由への対応

外国人が日本で転職する際には、日本人とは異なる特有の事情を持つことがあります。これらをどう伝えるかも重要なスキルです。

母国と日本の文化の違い

ストレートに「日本の文化に馴染めなかった」と伝えると、面接官は「うちの会社でも同じ問題が起きるのでは」と懸念します。代わりに「異文化理解をさらに深め、より多様な環境で自分の強みを発揮したいと考えました」と伝えましょう。

ビザ関連の理由

在留資格の変更や更新に伴う転職は、外国人にとって避けられない場合があります。この場合は正直に伝えても問題ありませんが、「ビザの更新をきっかけにキャリアを見直し、より自分の専門性を活かせる分野に挑戦したいと考えた」と前向きな要素を加えましょう。

語学の壁

「日本語が難しかった」ではなく、「より日本語力を活かせる環境で、語学スキルとビジネススキルの両方を伸ばしたい」と伝えることで、学習意欲の高さをアピールできます。日本語能力の向上に関する取り組みも一緒に伝えると効果的です。

面接での退職理由の伝え方実践テクニック

実際の面接で退職理由を聞かれたときの流れを、ステップバイステップで解説します。

ステップ1:結論を述べる(20秒) 「退職を決意した主な理由は、〇〇です。」

ステップ2:背景を説明する(30秒) 「前職では〇〇に携わり、△△のスキルを身につけました。しかし、□□の点でさらなる成長を求めるようになりました。」

ステップ3:改善努力を示す(20秒) 「この状況を改善するため、上司に相談し、〇〇の提案も行いましたが、組織的な変革は困難でした。」

ステップ4:志望動機につなげる(20秒) 「そこで、御社の△△という事業に魅力を感じ、自分の〇〇の経験を活かして貢献できると考え、応募させていただきました。」

この全体の流れを90秒程度にまとめるのが理想的です。練習する際は、鏡の前で声に出して練習し、表情や態度も確認しましょう。面接対策の完全ガイドも合わせてチェックしておくことをおすすめします。

まとめ:退職理由は「転職への意欲」を伝えるチャンス

退職理由は、一見ネガティブなテーマですが、伝え方次第では「転職への前向きな意欲」をアピールする絶好の機会になります。

覚えておくべき3つのポイント:

  1. ネガティブをポジティブに:不満を「実現したいこと」に変換する
  2. 一貫性を持たせる:退職理由→志望動機→キャリアプランを一つのストーリーにする
  3. 事前準備を徹底する:声に出して練習し、90秒以内にまとめる

外国人として日本で転職活動をすることは、確かにハードルが高い場面もあります。しかし、退職理由の伝え方を磨くことで、面接官に「この人なら長く活躍してくれそうだ」と感じてもらうことができます。

転職エージェントの活用転職活動のスケジュール管理など、他の準備も並行して進め、万全の体制で面接に臨みましょう。円満退職の方法も事前に確認しておくと、現職との関係を良好に保ちながらスムーズに転職できます。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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