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在留資格・ビザの基礎知識完全ガイド

特定活動ビザの種類と申請条件ガイド

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
特定活動ビザの種類と申請条件ガイド

特定活動ビザの全54種類を徹底解説。就職活動ビザ、特定活動46号、デジタルノマドビザ、J-FINDなど主要なビザの申請条件・必要書類・注意点をわかりやすくまとめました。留学生やリモートワーカー必見のガイドです。

特定活動ビザの種類と申請条件ガイド

日本で働く外国人にとって、在留資格の選択は非常に重要です。一般的な就労ビザに該当しない活動を行う場合、「特定活動」という在留資格が必要になることがあります。特定活動ビザは2025年現在54種類もあり、就職活動、デジタルノマド、インターンシップなど、多様な目的に対応しています。本記事では、特定活動ビザの全種類と申請条件を詳しく解説し、あなたに最適なビザを見つけるお手伝いをします。

特定活動ビザとは?基本的な仕組みを理解しよう

特定活動ビザは、入管法別表第一の五に定められた在留資格で、法務大臣が個々の外国人について特に活動を指定する制度です。他の29種類の在留資格に該当しない活動を行う場合の「受け皿」として機能しており、日本の在留資格制度の中でも特殊な位置づけにあります。

特定活動ビザの最大の特徴は、活動内容によって就労の可否や在留期間が異なる点です。在留カードに加えて「指定書」が交付され、この指定書にビザ保持者が行える活動の詳細が記載されます。契約や雇用の際には在留カードだけでなく、この指定書の提示が求められるため、大切に保管しておく必要があります。

特定活動ビザは大きく以下の3つに分類されます。

  • 法定特定活動:入管法で直接定められた活動(外交官の家事使用人など)
  • 告示特定活動:法務大臣が告示で定めた活動(2025年現在54種類)
  • 告示外特定活動:告示にはないが、法務大臣が個別に認める活動

告示特定活動は入国前に在留資格認定証明書の申請が可能ですが、告示外特定活動は原則として日本国内でのみ申請でき、審査基準が非公表のため許可の難易度が高い傾向にあります。詳しくは出入国在留管理庁の公式情報を参照してください。

主要な特定活動ビザの種類一覧

特定活動ビザには多くの種類がありますが、外国人が日本で就労・活動する際に特に関連性の高いものを紹介します。

ビザの種類告示番号主な対象者在留期間就労可否
就職活動ビザ告示外大学等卒業後の留学生6ヶ月(最長1年)資格外活動許可で可
本邦大学卒業者(N1)46号日本の大学等卒業+N1保持者1年・3年・5年就労可
J-FIND51号世界大学ランキング上位校卒業者最長2年就労可(起業準備含む)
デジタルノマド53号海外企業のリモートワーカー最長6ヶ月海外企業の業務のみ
ワーキングホリデー5号協定国の18〜30歳1年就労可(一部制限あり)
インターンシップ9号外国の大学生1年以内インターン先のみ
EPA看護師・介護福祉士22〜36号EPA協定国の候補者1年研修・就労可
観光・保養長期滞在40号資産3,000万円以上の方最長1年不可

この他にも、アマチュアスポーツ選手(25号)、外国人建設就労者(32号)、製造業従事者(33号)など、特定技能ビザとは異なる多様なカテゴリーが用意されています。

就職活動のための特定活動ビザ(告示外特定活動)

留学生から社会人への移行期に最もよく利用されるのが、就職活動目的の特定活動ビザです。日本の大学・大学院・専門学校を卒業した留学生が、卒業後も日本で就職活動を継続するために申請できます。

申請条件

  • 日本の大学(大学院含む)、短期大学、または専門学校を卒業していること
  • 在学中から継続的に就職活動を行っていること
  • 卒業した教育機関から「推薦状」を取得できること
  • 就職活動の計画書を提出できること
  • 生活するための十分な資金があること

推薦状は申請の最重要書類の一つです。在学中の成績や出席率が悪いと推薦状がもらえない場合があるため、留学中から学業に真剣に取り組むことが大切です。

在留期間と更新

初回は6ヶ月の在留期間が付与され、卒業後から最長1年まで更新が可能です。更新時には就職活動の実績(応募企業数、面接回数など)を具体的に示す必要があります。なお、この在留資格では原則として就労は認められませんが、資格外活動許可を取得すれば週28時間以内のアルバイトが可能です。

就職活動の進め方求人サイトの活用法もあわせて確認しておきましょう。

特定活動46号(本邦大学等卒業者)の詳細

特定活動46号は、日本の大学または大学院を卒業し、日本語能力試験N1(またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上)を持つ外国人向けの在留資格です。2019年に新設され、日本語を活用した幅広い業務に従事できる点が大きな特徴です。

申請要件

  • 日本の4年制大学または大学院を卒業・修了していること(短大・専門学校は対象外)
  • 日本語能力試験N1合格またはBJT480点以上
  • 日本語を活用する業務に従事すること
  • フルタイムの雇用契約があること(派遣・請負は不可)
  • 日本人と同等以上の報酬を受けること

従事できる業務の例

通常の就労ビザでは「技術・人文知識・国際業務」の範囲に限られますが、特定活動46号では日本語能力を活かした幅広い業務に従事できます。

  • ホテルや旅館でのフロント業務と通訳ガイド
  • 飲食店での接客と外国人客への通訳サービス
  • 工場での技能実習生への通訳と管理業務
  • 小売店でのバイリンガル接客業務
  • タクシー運転手として外国人観光客の対応

ただし、風俗営業に関連する業務や、単純労働のみの業務は認められません。詳しい業務内容についてはこちらの解説も参考にしてください。

デジタルノマドビザ(特定活動53号・54号)

2024年に新設されたデジタルノマドビザは、海外の企業に雇用されながら日本に滞在してリモートワークを行うための在留資格です。フリーランスや起業を検討している方にも関連する重要なビザカテゴリーです。

申請条件

  • ビザ免除国・地域の国籍を有すること
  • 年収1,000万円以上であること
  • 海外の企業との雇用契約または業務委託契約があること
  • 民間の医療保険に加入していること
  • 日本国内の企業との直接的な雇用関係がないこと

特定活動54号(配偶者等)

デジタルノマドビザ保持者の配偶者や子どもが日本に同伴するための在留資格として、特定活動54号が同時に新設されました。配偶者は日本での就労は認められませんが、日常的な活動は自由に行えます。

デジタルノマドビザの最長滞在期間は6ヶ月で、年間の合計滞在日数にも制限があります。日本での長期就労を希望する場合は、別の在留資格への変更を検討する必要があります。最新の制度内容については外務省の公式ページをご確認ください。

J-FINDビザ(特定活動51号)と未来創造人材

J-FINDビザ(特定活動51号)は、世界の上位大学ランキングに入る大学を卒業した外国人が、日本での就職活動または起業準備を行うための在留資格です。

対象となる大学

以下の3つの世界大学ランキングのうち、2つ以上で上位100位以内にランクインしている大学の卒業者が対象です。

  • QS世界大学ランキング
  • THE世界大学ランキング
  • 上海交通大学の世界大学学術ランキング

主な要件

  • 対象大学の卒業証明書(卒業後5年以内)
  • 日本での就職活動計画書または事業計画書
  • 滞在資金として20万円以上の預金残高証明
  • 民間の医療保険への加入

J-FINDビザの在留期間は最長2年で、就職が決まれば「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザへの変更が可能です。起業する場合は「経営・管理」ビザへの変更も検討できます。

特定活動ビザの申請手続きと必要書類

特定活動ビザの申請手続きは、告示特定活動か告示外特定活動かによって大きく異なります。

告示特定活動の申請フロー

  1. 必要書類の準備:申請書、写真、パスポートのコピー、活動を証明する資料など
  2. 在留資格認定証明書の申請:地方出入国在留管理局に提出
  3. 審査期間:概ね10日〜40日(平均1ヶ月程度)
  4. 認定証明書の受領:許可された場合に交付
  5. 在外公館でのビザ申請:認定証明書を持って日本大使館・領事館で申請
  6. 入国:ビザと認定証明書を携帯して入国

告示外特定活動の申請

告示外特定活動は日本国内で在留資格変更許可申請として行います。必要書類は活動内容によって異なりますが、一般的に以下が求められます。

  • 在留資格変更許可申請書
  • パスポートと在留カード
  • 活動内容を説明する理由書
  • 雇用契約書や在学証明書
  • 経済的基盤を証明する書類
  • 所属機関からの推薦状

申請の詳細は入国管理局の公式案内行政書士の解説も参考にしてください。

特定活動ビザ申請の注意点とよくある失敗

特定活動ビザの申請で失敗しないために、以下のポイントに注意しましょう。

よくある失敗パターン

  • 書類不備による不許可:特に理由書の内容が不十分な場合
  • 活動内容と在留資格の不一致:指定された活動以外の業務を行っている場合
  • 推薦状の取得失敗:成績や出席率の問題で学校から推薦を受けられない場合
  • 資金証明の不足:生活費を賄える十分な預貯金がない場合

成功するためのポイント

  1. 早めの準備を心がける:審査には1ヶ月程度かかるため、余裕をもったスケジュールで準備しましょう
  2. 指定書の内容を正確に理解する:許可された活動の範囲を超えないよう注意が必要です
  3. 専門家に相談する:告示外特定活動は基準が非公表のため、行政書士や弁護士への相談をおすすめします
  4. 更新時の実績を記録する:就職活動の場合、応募企業や面接の記録を残しておきましょう

日本のビジネスマナー日本語能力の向上も、ビザ申請の成功率を高める重要な要素です。

まとめ:自分に合った特定活動ビザを選ぼう

特定活動ビザは54種類以上あり、一見複雑に見えますが、自分の状況に合ったカテゴリーを見つけることが重要です。留学生の就職活動、高度人材の起業準備、デジタルノマドとしての滞在など、目的に応じた最適なビザを選びましょう。

特定活動ビザのポイントをまとめると、告示特定活動は比較的申請しやすく入国前から手続きが可能である一方、告示外特定活動は審査基準が非公表で難易度が高い傾向にあります。いずれの場合も、必要書類を正確に準備し、早めに手続きを開始することが成功の鍵です。

自分に最適な在留資格がわからない場合は、在留資格の基礎知識ガイドを確認するか、入国管理局や専門の行政書士に相談することをおすすめします。ビザの選択は日本での生活やキャリアに直結する重要な決定ですので、慎重に検討してください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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