配偶者ビザ・家族滞在ビザの申請方法

日本人の配偶者ビザと家族滞在ビザの申請方法を徹底解説します。必要書類一覧、審査期間の目安(認定申請は平均72.9日)、申請成功のポイント、不許可になった場合の対処法まで、初めての方にもわかりやすくステップごとに紹介しています。
配偶者ビザ・家族滞在ビザの申請方法【完全ガイド】
日本で家族と一緒に暮らすためには、適切な在留資格(ビザ)を取得する必要があります。日本人と結婚した外国人には「日本人の配偶者等」ビザ、就労ビザや留学ビザを持つ外国人の家族には「家族滞在」ビザが必要です。
本記事では、配偶者ビザと家族滞在ビザの違い、申請に必要な書類、審査期間、そして申請を成功させるためのポイントを詳しく解説します。初めて申請する方でも迷わないよう、ステップごとにわかりやすくまとめました。
在留資格・ビザの基礎知識をまだ確認していない方は、まずそちらを読んでから本記事に進むことをおすすめします。
配偶者ビザと家族滞在ビザの違い
配偶者ビザと家族滞在ビザは、どちらも家族が日本に滞在するためのビザですが、対象者や活動内容に大きな違いがあります。申請前に自分がどちらに該当するかを正しく理解することが重要です。
配偶者ビザ(日本人の配偶者等)は、日本人と法律上の婚姻関係にある外国人が対象です。就労制限がなく、日本人と同様にあらゆる職種で働くことができます。在留期間は6ヶ月、1年、3年、5年のいずれかが付与されます。
家族滞在ビザは、就労ビザや留学ビザを持つ外国人の扶養を受ける配偶者や子どもが対象です。原則として就労は認められませんが、資格外活動許可を取得すれば週28時間まで働くことが可能です。
| 項目 | 配偶者ビザ(日本人の配偶者等) | 家族滞在ビザ |
|---|---|---|
| 対象者 | 日本人の配偶者・特別養子・日本人の子 | 就労ビザ等保持者の配偶者・子 |
| 就労制限 | なし(フルタイム就労可能) | 原則不可(資格外活動で週28時間まで) |
| 在留期間 | 6ヶ月~5年 | 3ヶ月~5年 |
| 申請手数料 | 認定:無料 / 変更:4,000円 | 認定:無料 / 変更:4,000円 |
| 審査の厳しさ | 偽装結婚防止のため厳しい | 扶養関係の立証が必要 |
| 永住申請の要件 | 婚姻3年以上+在留1年以上 | 在留10年以上 |
この違いを理解することで、自分の状況に合った正しいビザを選択できます。結婚相手が日本人なのか外国人なのかで、申請するビザが変わるため注意しましょう。
配偶者ビザの申請方法と必要書類
配偶者ビザの申請には、大きく分けて3つのパターンがあります。それぞれの状況に応じた手続きを確認しましょう。
海外から配偶者を呼び寄せる場合(在留資格認定証明書交付申請)
最も一般的なパターンです。日本に住む日本人配偶者が代理人として、管轄の出入国在留管理局に申請します。
必要書類一覧:
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 写真(縦4cm×横3cm)
- 配偶者(日本人)の戸籍謄本(婚姻事実記載あり)
- 申請人の国の結婚証明書
- 配偶者(日本人)の住民票
- 配偶者(日本人)の所得証明書・納税証明書
- 身元保証書
- 質問書(出会いの経緯や交際期間などの詳細)
- 夫婦の写真・通話履歴・メッセージなどの交際証拠
- 返信用封筒(簡易書留用切手貼付)
認定証明書が交付されたら、海外の日本大使館・領事館でビザを申請します。交付後3ヶ月以内に入国する必要があります。
すでに日本にいる場合(在留資格変更許可申請)
留学ビザや就労ビザなど、すでに他の在留資格で日本に滞在している場合は、配偶者ビザへの変更申請を行います。変更許可時に4,000円の手数料がかかります。
配偶者ビザの更新(在留期間更新許可申請)
すでに配偶者ビザを持っている場合は、在留期間の満了前に更新申請が必要です。審査期間や更新の注意点について事前に確認しておきましょう。
家族滞在ビザの申請方法と必要書類
家族滞在ビザは、就労ビザや留学ビザを持つ外国人の配偶者や子どもを日本に呼び寄せるためのビザです。家族滞在ビザの手続きは、配偶者ビザとは異なる要件があります。
家族滞在ビザの対象となる在留資格:
就労ビザ(技術・人文知識・国際業務、技能、経営・管理など)、留学ビザ、文化活動ビザなどの在留資格を持つ外国人の扶養家族が申請できます。特定技能ビザの場合は、特定技能2号のみ家族帯同が認められています。
主な必要書類:
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 写真(縦4cm×横3cm)
- 扶養者のパスポートおよび在留カードのコピー
- 扶養者の在職証明書または在学証明書
- 扶養者の所得証明書(住民税の課税証明書など)
- 結婚証明書(配偶者の場合)または出生証明書(子どもの場合)
- 扶養者の住民票
- 返信用封筒
家族滞在ビザでは、原則として扶養者との同居が求められます。別居が続く場合は「家族滞在」としての実態が疑われ、更新が不許可になるリスクがあります。
審査期間と申請のスケジュール
ビザ申請は審査に時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが大切です。2024年1月~3月の出入国在留管理庁の統計によると、審査期間の目安は以下の通りです。
| 申請種別 | 平均審査期間 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 在留資格認定証明書交付申請 | 72.9日 | 2~4ヶ月 |
| 在留資格変更許可申請 | 37.4日 | 1~3ヶ月 |
| 在留期間更新許可申請 | 約30日 | 2週間~2ヶ月 |
審査期間に影響する要因:
- 提出書類の完全性:不足書類があると審査が大幅に遅れる
- 申請時期:4月前後は申請が集中するため処理に時間がかかる
- 追加資料の要求:入管から追加書類を求められることがある
- 申請する管轄局:東京入管は特に審査期間が長い傾向
配偶者ビザの審査は書類審査のみで、面接はありません。つまり、提出する書類の質がすべてを決めると言っても過言ではないのです。
申請を成功させるためのポイント
配偶者ビザは偽装結婚の防止のため、入管の審査が特に厳しいことで知られています。申請の注意点を事前に把握し、しっかりと対策をしておきましょう。
1. 交際の経緯を詳しく記載する
質問書には出会いのきっかけ、交際期間、結婚に至るまでの経緯を詳しく記載します。時系列に沿って具体的なエピソードを盛り込み、交際の真実性を証明しましょう。写真やメッセージの履歴、通話記録なども有力な証拠になります。
2. 経済的な安定性を示す
日本人配偶者の収入が安定していることを証明する必要があります。年収だけでなく、勤務先の規模や勤続年数、雇用形態なども審査の対象です。収入が少ない場合は、預貯金の残高証明書や親族からの援助証明なども補足書類として提出できます。
3. 年齢差が大きい場合は特に注意
夫婦の年齢差が15歳以上ある場合、審査が厳しくなる傾向があります。25歳以上の年齢差がある場合はさらに注意が必要です。この場合、交際の真実性をより詳しく証明する書類を準備しましょう。
4. 書類の一貫性を保つ
提出する書類間で矛盾がないようにしましょう。質問書の内容と他の書類の記載が異なると、虚偽申告とみなされる可能性があります。特に交際期間や出会いの経緯については統一した内容を記載してください。
5. オンライン申請の活用
現在は入管オンラインシステムを利用して、一部の申請手続きをオンラインで行うことも可能です。窓口に行く手間を省けるため、活用を検討しましょう。
不許可になった場合の対処法
万が一ビザ申請が不許可になった場合でも、諦める必要はありません。適切な対策を取ることで再申請が可能です。
不許可の主な理由:
- 書類の不備や矛盾
- 収入・資産の不足
- 交際の真実性への疑い
- 過去の入管法違反やオーバーステイ歴
- 日本での犯罪歴
不許可の通知を受けたら、まず入管に出向いて不許可理由を確認しましょう。具体的な理由を把握した上で、不足している書類を補強して再申請を行います。
自分での対応が難しい場合は、配偶者ビザの申請に強い行政書士に相談することをおすすめします。専門家のサポートを受けることで、許可率を大幅に高めることができます。
日本のビジネスマナー・文化についても理解しておくと、日本での生活をスムーズに始められます。
配偶者ビザ取得後の注意点
ビザの取得はゴールではなく、日本での新生活のスタートです。取得後も以下の点に注意しましょう。
住所変更届の提出: 入国後14日以内に、住居地の市区町村役所で住民登録を行う必要があります。引っ越しの際も14日以内の届出が必要です。
在留カードの携帯: 16歳以上の外国人は、常に在留カードを携帯する義務があります。
在留期間の管理: 在留期間の満了日を忘れずに管理し、期限前に更新申請を行いましょう。一般的には、満了日の3ヶ月前から更新申請が可能です。
離婚した場合: 配偶者ビザは婚姻関係を前提としたビザです。離婚した場合は14日以内に入管に届出が必要で、そのまま配偶者ビザで在留し続けることはできません。他の在留資格への変更が必要になります。
日本での税金・社会保険・年金の手続きも忘れずに行いましょう。また、住居・生活インフラの整備も早めに進めることをおすすめします。
まとめ
配偶者ビザ・家族滞在ビザの申請は、必要書類が多く審査期間も長いため、十分な準備と計画が重要です。特に配偶者ビザでは、婚姻の真実性と経済的安定性の証明が審査の鍵を握っています。
申請を成功させるためのポイントをまとめると:
- 自分の状況に合ったビザの種類を正しく選ぶ
- 必要書類を漏れなく準備し、書類間の一貫性を保つ
- 交際の経緯を具体的かつ詳細に記載する
- 審査期間を考慮して余裕を持ったスケジュールで申請する
- 不許可の場合は理由を確認し、対策を立てて再申請する
日本での生活をスムーズに始めるために、ビザ申請と並行して日本での就職活動の準備も進めておくとよいでしょう。しっかりと準備をすれば、家族と一緒に日本で安心して暮らすことができます。
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