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子供の教育と学校選びガイド【公立・私立】

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年2月25日更新日:2026年2月28日
子供の教育と学校選びガイド【公立・私立】

日本で子育てする外国人向けに、公立学校と私立学校の違いを徹底比較。学費、入学手続き、メリット・デメリット、外国人の子供の就学方法まで詳しく解説。インターナショナルスクールや教育支援制度の情報も網羅した完全ガイドです。

子供の教育と学校選びガイド【公立・私立】

日本で子育てをする外国人の親にとって、子供の学校選びは最も重要な決断のひとつです。公立学校と私立学校、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、子供の将来に大きな影響を与えます。本記事では、外国人家庭が日本で子供の教育環境を選ぶ際に知っておくべきポイントを詳しく解説します。学費の比較、入学手続き、学校の特徴まで、家族と日本生活の完全ガイドの一環として網羅的にお伝えします。

日本の教育制度の基本構造

日本の教育制度は「6-3-3-4制」と呼ばれ、小学校6年間、中学校3年間、高校3年間、大学4年間で構成されています。このうち、小学校と中学校の9年間が義務教育です。

外国籍の子供には日本の義務教育は法的に適用されませんが、文部科学省の方針により、公立の小・中学校への入学が認められています。各自治体の教育委員会に申請すれば、日本人と同じ条件で公立学校に通うことができます。

高校進学率は98.8%と非常に高く、義務教育ではないものの、ほぼ全員が高校に進学する社会となっています。外国人の子供も高校受験に挑戦することが可能で、自治体によっては外国人特別枠を設けている学校もあります。

公立学校の特徴とメリット・デメリット

公立学校のメリット

公立学校の最大の魅力は学費の安さです。公立小学校の年間学習費は約106,830円で、授業料は無償です。教材費や給食費、修学旅行費なども私立と比べて大幅に抑えられています。

また、公立学校では多様な家庭環境の子供たちが集まるため、社会の縮図を体験できます。さまざまな価値観や文化に触れることで、将来社会に出てからの協調性やコミュニケーション能力の土台が育まれます。

通学面でも、公立学校は学区制のため自宅から近い学校に通えるメリットがあります。小学校であれば徒歩圏内で通学できるケースがほとんどです。

公立学校のデメリット

一方で、公立学校は教員の異動が定期的にあるため、教育方針の一貫性に欠ける場合があります。また、学力差のある児童・生徒が混在するため、授業のレベルが子供に合わないケースもあります。

外国人の子供にとっては、日本語サポート体制が学校によって大きく異なる点も注意が必要です。都市部の学校では日本語指導員が配置されていることが多いですが、地方では十分な支援が受けられない場合もあります。子供の日本語学習をサポートする方法も合わせて確認しておきましょう。

私立学校の特徴とメリット・デメリット

私立学校のメリット

私立学校は独自の教育理念やカリキュラムを持ち、特色ある教育を提供しています。大学受験に特化した進学校、語学教育に力を入れている学校、芸術やスポーツに特化した学校など、子供の適性や将来の目標に合った学校を選べます。

設備面でも私立学校は充実しており、冷暖房完備、最新のICT機器、充実した図書館や体育施設などを備えている学校が多くあります。少人数制を採用している学校もあり、一人ひとりに目が行き届く教育環境が整っています。

中高一貫校であれば、高校受験なしでそのまま進学できるため、6年間の計画的な教育が可能です。大学受験に向けた長期的なカリキュラムを組めるのも大きな利点です。

私立学校のデメリット

最大のデメリットは学費の高さです。私立小学校の年間学習費は約951,802円と、公立の約9倍にもなります。入学金、施設維持費、制服代なども加わり、家計への負担は大きくなります。

また、通学距離が長くなるケースが多く、小さな子供にとって長時間の通学は身体的・精神的な負担となることがあります。交通費も追加でかかります。

公立と私立の学費比較【段階別】

学校選びにおいて、教育費は最も気になるポイントのひとつです。以下の表で、各教育段階における公立・私立の学費を比較します。

教育段階公立(年間)私立(年間)差額倍率
小学校約106,830円約951,802円約9倍
中学校約597,752円約1,030,283円約1.7倍
高校(3年間総額)約1,539,000円約3,162,000円約2.1倍
大学(4年間)約250万円約400〜600万円約1.6〜2.4倍

※出典:文部科学省「子供の学習費調査」フコク生命

2025年4月からは高校無償化制度が拡充され、公立高校では年間118,800円、私立高校では年間396,000円までが支給されるようになりました。これにより、私立高校への進学もより選びやすくなっています。教育費の計画については、税金・社会保険・年金の完全ガイドも参考になります。

外国人の子供の入学手続き

公立学校への入学手続き

外国籍の子供が公立学校に入学するには、以下の手順を踏みます。

  1. 居住する市区町村の役所で住民登録を行う
  2. 教育委員会の窓口で就学の申請をする
  3. 教育委員会から就学先の学校が指定される
  4. 指定された学校で入学手続きを行う

必要書類は以下の通りです:

  • 在留カード(子供本人のもの)
  • 住民票の写し(在留カード番号の記載があるもの)
  • 母子手帳(予防接種記録の確認のため)

日本語の読み書きが困難な場合は、通訳者の同行が推奨されます。多くの自治体では多言語対応の窓口やガイドブックを用意しています。家族滞在ビザの申請方法と条件を取得した後であれば、すぐに就学手続きを開始できます。

私立学校への入学手続き

私立学校の場合は、各学校ごとに入学試験があります。小学校受験、中学受験、高校受験とそれぞれ準備が必要です。外国人の子供を受け入れている私立学校もありますが、日本語能力試験や面接が課されるケースが多いため、早めの準備が重要です。

学校選びで確認すべき7つのポイント

学校を選ぶ際は、以下の7つのポイントを確認しましょう。

  1. 教育方針・カリキュラム:学校の教育理念が家庭の方針と合っているか
  2. 学費・費用:入学金、授業料、その他の費用を含めた総額を確認
  3. 通学距離・交通手段:子供の年齢に適した通学時間か
  4. 日本語サポート体制:外国人児童への支援プログラムがあるか
  5. 進学実績:中学・高校・大学への進学状況
  6. 施設・設備:校舎、運動場、図書館などの充実度
  7. PTA活動・保護者の関わりPTA活動と学校行事への参加ガイドを参考に、保護者として求められる参加度を事前に把握

学校見学やオープンキャンパスには積極的に参加し、実際の雰囲気を体感することをおすすめします。子供自身の意見も尊重しながら、家族で十分に話し合って決めましょう。

インターナショナルスクールという選択肢

公立・私立学校のほかに、インターナショナルスクールという選択肢もあります。英語やその他の言語で授業が行われ、国際的なカリキュラム(IB、APなど)を採用している学校です。

インターナショナルスクールは学費が年間200万〜300万円以上と高額ですが、将来的に海外の大学進学を視野に入れている場合や、日本に短期間滞在する予定の家庭には適した選択肢です。

ただし、インターナショナルスクールは日本の学校教育法上の「学校」とは認められていない場合が多く、卒業後の進路に影響が出ることもあるため注意が必要です。

教育費の準備と支援制度

日本には、教育費の負担を軽減するためのさまざまな支援制度があります。子育て支援制度と補助金一覧も参考に、活用できる制度を確認しましょう。

  • 就学援助制度:経済的に困難な家庭に対し、学用品費や給食費を援助
  • 高校無償化制度:所得制限はあるものの、公立・私立ともに授業料支援
  • 奨学金制度:大学進学時に利用可能な日本学生支援機構(JASSO)の奨学金
  • 自治体独自の補助:各自治体が独立して設けている教育支援制度

外国人家庭もこれらの制度を利用できる場合が多いので、居住する自治体に確認してみましょう。配偶者の就労許可と仕事の探し方と合わせて、家庭の収入計画も立てておくと安心です。

まとめ

日本での子供の学校選びは、公立・私立それぞれに明確なメリットとデメリットがあります。公立学校は学費が安く通学も便利ですが、私立学校は独自の教育方針と充実した設備が魅力です。

最も大切なのは、子供の性格や適性、家庭の教育方針、経済状況を総合的に考慮することです。学校見学や情報収集を十分に行い、子供が最も伸び伸びと成長できる環境を選びましょう。

外国人家庭特有の課題として、日本語サポートの充実度や、多文化家庭の子育てヒントを意識した学校選びも重要です。日本の教育制度を正しく理解し、お子さんにとって最適な教育環境を見つけてください。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、J*(日本企業)・A*(外資系企業)で11年の実務経験。外国人の日本就労情報を発信。

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